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6/25【全日本】史上初の無観客・三冠戦実現へ 芦野が青柳狩りで諏訪魔受諾

『ReOStaff株式会社 presents 全日本プロレス中継2020 #7〜勇往邁進〜』(2020年6月25日放送)
○芦野祥太郎vs青柳優馬×

 青柳を返り討ちにした芦野が王者・諏訪魔に挑戦を認めさせ、史上初となる無観客での三冠戦が実現することになった。

 全日本参戦以来、芦野は連戦連勝。諏訪魔との初対決となった6・7TVマッチでのタッグマッチに勝利した試合後、三冠ベルト挑戦をアピールした。すると青柳が待ったをかけ、諏訪魔が「勝った方と勝負してやる」と宣言。この日、両者の一騎打ちが実現した。

 芦野はこれが全日マットにおける初のシングルマッチ。かつてWRESTLE-1でシングル王者に君臨した実力をいかんなく発揮した。開始早々、青柳に掟破りの逆アンクルを仕掛けられたが、芦野は難なく脱出。青柳をコーナーに逆さ吊りにしてのレッグブリーカーで左足へのピンポイント攻撃を開始し、ショルダーレッグブリーカーで痛めつけたり、マフラーホールドで絞め上げたりとアンクルロックへの布石を打った。

 芦野が試合を支配したかに思われたが、青柳が意地の反撃に出る。ドロップキックを放つと、フロントハイキックで右腕を射抜き、ここから腕攻めに。青木篤志さんが得意とした腕へのダイビングニードロップを敢行し、アームロック、脇固めで絞め上げ、たまらず芦野は悲鳴を上げた。

 ならばと芦野はエルボースマッシュ合戦に持ち込んだが、青柳がトラースキック、フロントハイキックで競り勝つ。コーナーに上がったところを芦野が雪崩式フロントスープレックスで叩き落とし、青柳のジャーマンも読んでアンクルロックに切り返そうとしたが、さらに先読みした青柳がその場飛びフットスタンプで阻止。トラースキック、ジャーマンでたたみかけられた芦野はピンチに追い込まれた。

 だが、青柳が勝負をかけたロックスターバスターを不発に終わらせた芦野はジャーマンを連発して反撃ののろしを上げた。ようやくアンクルロックで捕らえ、青柳が回転足折り固めで切り返そうとしても、ブリッジ前にアンクルロックで再捕獲。両足で挟んで青柳の動きを止めてギブアップさせた。

 芦野が全日マットでの初シングルで青柳を料理。これで障壁はなくなった。試合後、両手を腰に当てるベルト獲りポーズを決めた芦野は「青柳は2月に三冠に挑戦してるだろ? その青柳に今、勝ったんだよ。そしたら次はもう1つしかねぇよな?」と実績を強調し、「諏訪魔さん…いや、諏訪魔。そのベルトに挑戦させろ」と三冠挑戦を迫った。

 ゲスト解説者として実況席から試合を見守っていた諏訪魔は三冠ベルトを持ってリングに上がると、「お前に約束したよな。勝ったら対戦するって。約束通り勝負してやる」と宣言。「ただな、ここは全日本プロレスだよ。無観客試合でこの三冠のベルトをかけて勝負するという意味がわかってるか? 無観客試合で三冠戦をやる覚悟を決めてこい」と三冠戦を受諾したうえで芦野に投げかけた。

 これで諏訪魔と芦野のシングル初対決、そして史上初となる無観客での三冠戦が事実上、決まった。4・30TVマッチでの初参戦から2ヵ月で至宝ベルト挑戦まで到達した芦野は「王者の口から言わせたんだ。これはもう間違いない。全日本の会社、しっかり組んでください」とアピール。「全日本プロレスの歴史の中で、無観客で三冠。初めての人間ですよ、俺が。ここで俺が勝てば、全日本プロレスの歴史に名を刻むわけですから。これはね、深く刻ませてやりますよ」とベルト獲りを誓うと、「諏訪魔のジャーマン? 投げ技? 打撃? ラリアット? 何でも受けてやるよ。何でも受けたうえで俺が勝つ」と豪語してみせた。

 迎え撃つ諏訪魔は3・23後楽園大会での戴冠以来、3ヵ月の空白期間を経て、ようやく初防衛戦を迎える。しかも舞台は自ら希望していた無観客。当初はこの一戦の勝者とノンタイトル戦で対決するつもりだったが、芦野との直接対決、そして、この日の戦いぶりを目の当たりにして「芦野は技も重いしさ、スープレックスもあって、一点攻めがうまいし。見ててね、三冠をかけて戦うにふさわしいなって思った」と心変わり。Enfants Terribles勢に蹂躙された感もある全日マットの現状に、「全日本プロレスのファンが凄いストレスを抱えているんだよな」と認識している諏訪魔は「何としても全日本プロレスをこの状況から守ると。ファンのみんなに安心してもらう。そこが俺のモチベーション」とキッパリ。「歴史に残る場面で負けるのだけは、俺は嫌だな。何としてもね、このベルトと一緒に祝杯を上げたい」と芦野返り討ちを見据えた。

 今後、三冠戦が無観客で行われる可能性は極めて低い。となると歴史に残る一戦となのは間違いなく、芦野が言うように勝者が歴史に名を刻むことになる。そんな異例の舞台でついに諏訪魔と芦野が雌雄を決する。

【芦野の話】「よし、これで今、三冠王者・諏訪魔の口から次回、無観客試合で三冠ヘビー級戦をやると引き出しましたからね。王者の口から言わせたんだ。これはもう間違いない。全日本の会社、しっかり組んでください。俺はそこでベルト獲ります。今言ったでしょ、リング上で。諏訪魔が言った通り、この意味がわかってるかと。初めてですよ。全日本プロレスの歴史の中で、無観客で三冠。初めての人間ですよ、俺が。ここで俺が勝てば、全日本プロレスの歴史に名を刻むわけですから。これはね、深く刻ませてやりますよ、全日本プロレスに。で、今日試合した青柳。確かにいい選手だと思います。キャリアも別に俺より上だと思うけど。でもね、プロレスにかけてる思いが違いますよ。こっちは死に物狂いでね、背水の陣で、何にもないところでプロレスやってるんだよ。他の奴らも言ってたな。全日本プロレス舐めるな? 舐めてねぇよ。舐めてるのはお前らだよ。俺たちのその気持ち、舐めんじゃねぇぞ。何にもねぇところでやってんだよ。こっちは死に物狂いだぞ。その覚悟を持ってこいって言ったな? 諏訪魔も。思いっきり持っていってやるよ。思いっきりぶつけてやるよ。それでよ、諏訪魔のジャーマン? 投げ技? 打撃? ラリアット? 何でも受けてやるよ。何でも受けたうえで俺が勝つ。それがプロレスだ。体格は関係ねぇんだよ。(胸を叩いて)ここだよ、ここ。以上」

【青柳の話】「あぁ、痛っ! あぁ、しんどい。てか、恥ずかしい。もう嫌だ、チクショー。もう完敗だよ、これは。恥ずかしいよ、本当に。情けないよ、自分がもう。痛ぇ。自分もね、こう見えて全日本プロレスの一員ですよ。でも、ああやってポッと出の外敵にやられちゃったら、もう胸を張って俺が全日本プロレスだなんて言えないですよ。本当にもう恥ずかしい。情けないですよ。でも、芦野祥太郎、まだまだあきらめたわけじゃねぇぞ。今日は譲ってやっただけだからな、芦野祥太郎。それに他の何だ、熊ゴローか。あのヤロー、俺の負けた姿見て、ニヤニヤニヤニヤ笑いやがって。本当にムカつくよ。まぁでも、正直、熊ゴローには勝ったことないからさ。自分がまだまだ上を目指すには、清算しないといけない過去があるから。ちょっとそのへんもまた考え直して、また全日本で上に躍り出てやりますよ。パートナーも見つからないけど…。まぁね、パートナー探しはもうちょっとゆっくりやります。運命の人を求めれば求めるほど自分の近くには現れないんで、気長にゆっくり待ちますよ。あとはとりあえず自分自身のレベルアップ。そして、あの熊ゴロー、覚えとけ」

【諏訪魔の話】
▼諏訪魔「今、見たよな? 芦野と三冠をかけてやろうと思う。しかも、全日本プロレス史上で初めて無観客での三冠戦をやると。俺も初めてのシチュエーションでの三冠戦となるんでね。まぁ、どうなるのか、ちょっと緊張も出てくるのかわからないんだよね。ただ、俺にとっては凄く大事な試合になるんじゃないかなと思う。芦野は技も重いしさ、スープレックスもあって、一点攻めがうまいし。見ててね、三冠をかけて戦うにふさわしいなって思ったから、リング上で三冠をかけようと思った。そういう発言をしたんだよ。だからさ、あいつが来てから、全日本プロレスのファンが凄いストレスを抱えているんだよな。モヤモヤモヤモヤしてるから。そこはさ、ガッチリした技を食らわせたうえで、みんなのストレスをバーンと晴らしたいんだよね。俺自身もストレスなんだよ。WRESTLE-1が終わって来たヤツらがよ、ノコノコとやっているっていうのもどうなのかっていうんだよ。それは思うしさ。それが俺のある意味、怒りに火を点けてきて、燃えてくるんだけどさ。ただ、やるからにはしっかり三冠の価値というものを上げる作業をしたいと思うし、そこは冷静になるべき時もあるし、ここぞという時は一気に暴れまくっちゃうからね。それを芦野にわからしてやる。『これヤベエ』っていうふうに絶対思わせるからね」

――もしかしたら最初で最後の無観客での三冠戦になるかもしれない。歴史に残る一戦となるだけになおさら負けられない?

▼諏訪魔「そうだよね。歴史に残る場面で負けるのだけは、俺は嫌だな。何としてもね、このベルトと一緒に祝杯を上げたいわけで、乗り越えたいんだよね、苦難を。こういう時にはさ、苦楽をともにするということだしさ、それも。何としても全日本プロレスをこの状況から守ると。ファンのみんなに安心してもらう。そこが俺のモチベーションだからね。そのために俺は全日本プロレスにかけてるからさ。何としても全日本プロレスを守ります」

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