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7/31【新日本】意地と打撃と大拍手 鈴木が“35年目のタイマン勝負"で永田に雪辱

『SUMMER STRUGGLE 2020』東京・後楽園ホール(2020年7月31日)
○鈴木みのるvs永田裕志×

 エルボー145発、張り手74発を打ち合う意地の打撃戦の末、鈴木がタイマン勝負で永田にリベンジ。「次いくぞ、次。もう目星はつけてる。次いくとこは決めてる」とその先を見据えた。

 NEW JAPAN CUPで実現した約7年ぶりの一騎打ちがきっかけとなって永田と鈴木の遺恨が再燃。2ヵ月ぶりのシングル再戦が実現することに。前回敗れている鈴木は「永田公開処刑」を予告していた。

 戦い模様はやはり互いの意地が交錯する打撃戦の様相を呈した。ゴングが鳴ると、どちらからともなく距離を詰めてメンチを切り合う。手拍子が後押しする中、不敵な笑みを浮かべた鈴木がフロントハイキックを放ち、これが決闘開始の合図となった。永田もすぐさまフロントハイキックで応戦して蹴り合いとなり、エルボー合戦に発展。互角に終わると、再びフロントハイキックで顔面を蹴り合い、永田が脇固めを狙えば、こらえた鈴木は前方回転から足を取ってエプロンに連行し、自ら場外に滑り降りてのアキレス腱固めで絞め上げた。

 ここから鈴木は永田の右足に集中砲火。永田がフェンス攻撃で反撃し、フロントハイキックを繰り出してもキャッチし、右足をフェンスに絡めてフロントキックで蹴りつける。さらに右足をフェンスに絡めてのレッグロックで絞め上げたり、フェンスに引っかけて踏みつけたりと徹底攻撃。リングに戻っても右足攻めを続けた。

 耐えた永田はミドルキック連打で反撃を開始。蹴り足をキャッチした鈴木がエルボーを打ち込むと、両者は再びエルボー合戦によるせめぎ合いに。鈍い音が響く強烈な一発で競り勝った鈴木がスリーパーで絞め上げたが、永田もエルボー連打で逆襲。またもエルボー合戦に突入した両者は「終わりか永田!?」、「まだだ! 鈴木どうした!?」と挑発し合いながら何発も殴り合った。

 ついに両者ともダウン。聖地・後楽園に集まったファンから万雷の拍手が起こった。両者とも消耗しているのは明らかだが、気持ちは前のめり。ヒザをついた状態で頭突きを打ち合い、張り手の打ち合いに突入していく。合計74発も張り合うと、エルボー合戦に発展。永田の強烈な一撃に鈴木がぐらつき、先読み合戦からゴッチ式を食い止めた永田がエクスプロイダーで投げ飛ばした。

 互角の攻防が続いた中、ようやく優位に立った永田は雄たけびもろともミドルキックをぶち込んだ。前のめりにダウンし、のたうちまわる鈴木を無理やり起こすと執ようにバックドロップを狙う。ことごとく食い止めた鈴木はヘッドバット連打で逆襲し、エルボー合戦に。永田の強烈な一発に場内から思わずどよめきの声が起こったが、鈴木はノーガードで真っ向から受け止める。張り手合戦に突入すると、逆に永田が両手を広げてノーガード状態に。鈴木がこん身の張り手連打を浴びせ、強烈なエルボーをぶち込むと、永田は前のめりに崩れ落ちた。「永田ぁ!」と叫んだ鈴木はゴッチ式パイルドライバーで突き刺して激闘に終止符を打った。

 意地のタイマン勝負は鈴木が制し、NJCで敗れた借りを返した。技の攻防がほとんどなく、武骨な殴り合い、蹴り合いに終始したが、試合後は満場一致で両者を称える拍手に包まれた。これが観客の答えだったが、鈴木は「後楽園ホール、おめぇらうるせぇよパチパチ、パチパチ。黙ってみとけコノヤロー!」と拒否。永田に対しては「永田! てめぇと出会って何年だ? 知ってるか? てめぇとやり合ってから35年だぞ。今まで俺と何回戦った? 永田よ、お前に一言だけ言っとく。今日のお前の攻撃はな…(笑) 一つも痛くねぇんだよバーカ!」とやはり相容れず嘲笑。「さっさと帰りやがれ、このゴミクズヤロー!」と吐き捨てた。

 「貴様の残りカス、それを大事に大事に燃やして余生を過ごせ。もう二度と会うことはないだろう」。そう決別宣言を突きつけた鈴木にとって、永田とはこれで完全決着。復権へ向けて動くのみだ。「俺にはやることあんだよ。俺が次にいくのは…」と思わせぶりに予告した鈴木は、人差し指で天に向けてから「内緒」と明かさず。バックステージでは「次いくぞ、次。もう目星はつけてる。次いくとこは決めてる」とキッパリ。「まさか俺が来ると思ってねぇだろ。鈴木みのるの手にかかれば、あいつも、こいつも、そいつも、お前も! 絞め落としてやる。ぶちのめしてやる」と次なる戦いへ向けて永田に続く抹殺を見据えていた。

【鈴木の話】「あのクソヤロー。お前の効いた技なんか一つもねぇんだよ。一つもだ。どこも痛くねぇんだよ。俺をあんなクソヤローと一緒にするんじゃねぇ。永田、ありがたく思え。お前の力じゃない。そう、俺、鈴木みのる、プロレス界の王の力によって今日メインイベント、俺の相手をやらせてもらった。それだけだ。貴様の、貴様の残りカス、それを大事に大事に燃やして余生を過ごせ。もう二度と会うことはないだろう。クソヤロー、消えてなくなれ! リングの中にあるのはな、今日俺が勝ったっていうことだ。リングの上で行われてるのは強いか弱いか、勝ったか負けたか。それだけだろ。後楽園に集まったクソどものぱちぱちとかいらねぇんだよ。てめぇらの慈悲なんかいらねぇんだ。同情もいらねぇんだ。黙ってみとけコノヤロー、クソガキどもが。次いくぞ、次。もう目星はつけてる。次いくとこは決めてる。ハハハ。まさか俺が来ると思ってねぇだろ。鈴木みのるの手にかかれば、あいつも、こいつも、そいつも、お前も! 絞め落としてやる。ぶちのめしてやる。オイ! 俺の名前を言ってみろ。そのテレビの向こうで言ってみろ。俺の名前は鈴木みのるだ」

【永田の話】「あぁ、負けた。チクショー。負けたぁーッ! (冷静さを取り戻して)簡単だ。次やったらぶん殴る。それだけだよ。この手の届く、すぐそこにいるからな。簡単だよ。俺が横っ面引っ叩きゃ、すぐこっちに飛びかかってくるから。またやり返してやる」

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