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9/24【新日本】二冠王者・内藤連勝 時間切れ92秒前にザックを鮮やかデスティーノ葬

『レックPresents G1 CLIMAX 30』北海道立総合体育センター 北海きたえーる(札幌)(2020年9月24日)
「G1 CLIMAX 30」Bブロック公式戦 ○内藤哲也vsザック・セイバーJr.×

 二冠王者・内藤が時間切れ92秒前にザックをデスティーノ葬。開幕2連勝を決め、次戦の相手となる後藤を「滝修行でもなんでもしてこいよ」と挑発した。

 IWGPヘビー&インターコンチネンタル二冠王者としてG1に臨んだ内藤は初戦で棚橋を熱戦の末に下し、白星発進。3年ぶり3度目の優勝、史上3人目となるIWGP王者の優勝、そして史上初となる二冠王者の優勝へ向けてすでに全勝を見据えている。この日の相手はザック。「俺にとって一番やりにくい相手」に大苦戦を強いられた。

 試合前、IWGPヘビー&インターコンチのベルトを足蹴にしたザックに対し、内藤はあえてグラウンド勝負を挑む。劣勢となり、回転足折り固め、ジャックナイフ式エビ固めと丸め込みを連発されると、コブラツイストやロープ越しのフロントネック、ヘッドシザースと羽根折り固めの複合技とザックの多彩なサブミッションに捕まってしまう。それでも内藤はネックブリーカードロップでようやく反撃を開始。バックエルボー、後頭部への低空ドロップキック、コーナーミサイルと得意技を重ねて流れを作ろうとした。

 だが、スイングDDTで動きを止められた内藤はフランケンシュタイナーからの三角絞めの餌食に。それでも起死回生の水面蹴りで逆襲。自ら場外に出てネックブリーカードロップでザックをエプロンから場外に叩き落とし、すかさず執ようなショートレンジバックエルボー連打で首攻めに出る。さらに雪崩式フランケンシュタイナーを敢行し、プルマブランカで捕らえた。

 だが、グロリアは決められず。左腕にオーバーヘッドキックを食らい、ジャンピングエルボーを放っても空を切り、グラウンド卍固めに捕まってギブアップ寸前に追い込まれた。内藤が意地で耐え抜くと、ザックドライバー、バレンティアがいずれも不発に終わる裏の読み合いから、電光石火のデスティーノをさく裂。ザックもすぐさまザックドライバーで逆襲し、フロントネックロックで絞め上げた。

 このピンチをしのいだ内藤は2度目のザックドライバーを食い止め、ヨーロピアンクラッチや回転足折り固めでニアフォールに追い込まれながらも、ザックドライバーをデスティーノで切り返して突破口を開いた。すかさず正調デスティーノをさく裂させてようやく3カウントを奪った。

 時間切れまで残り1分32秒と迫った中で鮮やかなデスティーノ葬。二冠王者・内藤が開幕2連勝を決めた。「やっぱ俺にとってスゲエやりづらい相手なんでね。彼の実力、間違いないし、それを知ってるし、そしてやりづらさもある」と苦闘を振り返った内藤は、「強かったよ。身長は高いけどさ、彼は体重があまりないわけでね。重さだけがすべてじゃないっていうのは、なんか改めて感じさせられたし、それを証明してるザック・セイバーJr.っていう選手、なんか悔しい」とジェラシーにも似た感情を吐露。それでも「今日のリーグ戦は一つヤマ場かなと思ってたけどさ、こうしてクリアできて、まあ終わってみれば順当な勝利ですか」と胸を張った。

 試合後は「本来は7月に行われる予定だった札幌大会ですが、コロナの影響で中止になってしまいました。7年ぶりに開催するはずだった北海道ツアーもコロナの影響で中止になってしまいました。もう今年は北海道のお客様に内藤哲也のプロレスをお見せすることはできないのかなと思ってましたが、今日これだけたくさんのお客様に内藤哲也のプロレスを生で見ていただけて、物凄くうれしいですよ」と北海道のファンとの再会を喜び、「ロス・インゴベルナブレース! デ! ハ! ポン!」と“心の大合唱"で札幌2連戦を締めた内藤。次戦は9・29後楽園大会の後藤戦となる。

 この日、後藤はSANADAを撃破。この結果を「奇跡」呼ばわりした内藤は、「たまに起きるから奇跡なんであって、いつも起きるようじゃ奇跡じゃない。その奇跡を今日起こしてしまった後藤洋央紀。もうおそらくこの先、彼が奇跡を起こすことはないでしょ。つまり、後楽園ホールでは皆様の予想通り、順当に俺が勝利することでしょう」と断言。荒武者を見下すように「奇跡じゃないというのであれば、後楽園ホールで俺に勝ってみろよ、後藤。まだ時間はあるよ。滝修行でもなんでもしてこいよ、カブロン」と挑発してみせた。

 後藤戦の先には希望通りに同ブロックとなったSANADAとの同門対決(10・1長岡)を控える。「もちろんSANADA戦ばっかり目を向けずに、次の後藤戦もしっかり目を向けるよ。目を向けるけど、まあ順当に、予想通り俺が勝つことでしょう」と豪語した内藤は後藤眼中なしと言わんばかり。当然のように無傷の3連勝でSANADAと対峙するつもりだ。

【内藤の話】「(※2本のベルトをフロアに並べ、ゆっくりと片ヒザを着き、キャップをかぶり直してから一呼吸を置いて)このBブロック、名前を見たときにね、やっぱりザック・セイバーJr.っていう名前がさ、一番最初に…いや、一番は言いすぎかな。でも一番か二番、かなり早い段階で目についてしまったよ。それぐらい、やっぱ俺にとってスゲエやりづらい相手なんでね。彼の実力、間違いないし、それを知ってるし、そしてやりづらさもある。非常に今日のリーグ戦は一つヤマ場かなと思ってたけどさ、こうしてクリアできて、まあ終わってみれば順当な勝利ですか。まあザック・セイバーJr.、強かったよ。身長は高いけどさ、彼は体重があまりないわけでね。重さだけがすべてじゃないっていうのは、なんか、改めて感じさせられたし、それを証明してるザック・セイバーJr.っていう選手、なんか悔しい。さあ次は、(9・29)後楽園ホールでの後藤洋央紀。どうやら彼は今日、あのSANADAに勝ったらしね? 勝ったんでしょ? 奇跡ってさ、やっぱ起きるもんだね。たまに起きるもんだよ。でも、その奇跡ってのはさ、たまにしか起きないから。たまに起きるから奇跡なんであって、いつも起きるようじゃ奇跡じゃない。その奇跡を今日起こしてしまった後藤洋央紀。もうおそらくこの先、彼が奇跡を起こすことはないでしょ。つまり、後楽園ホールでは皆様の予想通り、順当に俺が勝利することでしょう。ま、その先に長岡(10・1)のSANADA戦も待ってるんでね。ここは難なくクリアしたいと思いますよ。でも俺はいつも言ってるでしょ。『今を大事にできない人間に未来はない』って。だから。もちろんSANADA戦ばっかり目を向けずに、次の後藤戦もしっかり目を向けるよ。目を向けるけど、まあ順当に、予想通り俺が勝つことでしょう。そして俺は無傷で長岡のSANADA戦に向かわせていただきますよ。(※2本のベルトを手にして立ち上がり)奇跡じゃないというのであれば、後楽園ホールで俺に勝ってみろよ、後藤。まだ時間はあるよ。滝修行でもなんでもしてこいよ、カブロン」

【ザックの話】「(※辻とゲイブリエルに両肩を支えられバックステージに戻ってくる。コメントスペースにたどり着くと、フロアに大の字になって後頭部をアイシング。そのままの状態で口を開く)ナイトー、お見事だ、このヤローが。(記者に向かって)なんだ、束になって俺を笑ってんのか? ナイトーを倒してタイトルマッチの権利をゲットするはずだったのに。仕方ない。こうなったらG1で優勝するしかないな。沖縄旅行はキャンセルするか。俺がこのクソG1を優勝して、ナイトーのベルトを一つずつ奪ってやる。『POWER STRUGGLE』(11・7大阪)でインターコンチ、トーキョードームでIWGP(ヘビー級)だ(※立ち上がるとふらつく足取りで壁をつたいながら控室に向かう)」

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