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11/28【DDT】遠藤の全勝優勝消滅 樋口と両者KOドローで「倒さないといけない相手ができた」

 『D王 GRAND PRIX 2021 in NARIMASU!』が28日、東京・成増アクトホールで行われ、KO-D無差別級王者・遠藤哲哉がBブロック公式戦で樋口和貞と両者KOドロー。公言していた全勝優勝が消滅した。

 KO-D王者・遠藤はここまで秋山準、勝俣瞬馬を撃破して2連勝。全勝優勝へ向けて快調な滑り出しとなった中、この日、樋口との3戦目に臨んだ。樋口とは5・2『TV SHOW!』における無差別級王座挑戦剣争奪戦で敗れており、雪辱戦となった。

 樋口が前日の大石真翔戦で足にダメージを負ったことを把握していた遠藤はレッグロック、低空ドロップキック、足4の字固めなどで集中砲火。それでもひるまない樋口がチョップ、パワースラム、ブレーンクローで反撃し、チョークスラム、ラリアットでたたみかけても、2カウントで返した遠藤はハンドスプリング式オーバーヘッドキックを放ち、カナディアン・デストロイヤーを連発した。

 意地の樋口もすぐさま立ち上がって豪快なぶちかましで逆襲した。吹き飛んだ遠藤は自らコーナーマットを外していたコーナー金具に激突し、樋口もダメージが大きく両者ともにダウン。10カウントが数えられ、両者KOのドロー決着となった。

 3戦目にして遠藤の全勝優勝が消滅した。何とか起き上がった遠藤はセコンドの中村圭吾の肩を借りると「秋山準に勝った俺に敵なんかいないと思ってたけど。樋口、なかなかやるな。また一人、倒さないといけない相手ができた」と樋口との再戦を見据え、「このリーグ戦、秋山準に勝ったプライド、無差別級チャンピオン、そして今は遠くに行ってしまった佐々木大輔の思い、すべてを背負って、残りの試合を全部取って優勝する」と誓った。

 バックステージでもへたり込んでしまった遠藤。「アイツ、化け物じゃないか。俺はこの1試合1試合じゃなく、リーグ戦すべてを通して臨んでる。昨日の樋口の試合も見たし、だいぶ足を攻められていたようだから、俺なりの一点集中攻撃をやってみたけど、2日かかってもアイツを止められない。怪物、強すぎる」と樋口を認める一方で、「でも、まだ俺が単独1位。一つも落としてない。残りの相手、全部潰してやる」と改めて残り全勝を見据えた。

 一方、KO-D王者狩りならなかった樋口は1勝1敗1分となり、「D王は生半可じゃないな。昨日の大石、足1本もっていかれたけど、今日は遠藤になくされたよ、左足」と悔しさを隠せず。「ただ、明日(29日)、大阪で高尾蒼馬と公式戦。足がきかなくても、腕で這ってでも大阪に行ってやるよ。今日は勝てなかったけど、次のことを考えます」との覚悟を示した。

 この日、Bブロックでは高尾が大石真翔を破って2連勝(勝ち点4)したが、得点上では遠藤が5点(失点1)で単独首位をキープ。11・29大阪大会ではUNIVERSAL王者・上野勇希との王者対決を控えている。無失点の高尾は樋口と対戦。この大阪決戦がBブロックの今後の行方を左右することになりそうだ。

 AブロックではHARASHIMAがMAOを下して無傷の2連勝を飾り、不戦勝を加えて勝ち点を6に伸ばした。11・29大阪大会では、竹下幸之介がクリス・ブルックスと対戦する。竹下は昨年のD王GP公式戦、2月の初代UNIVERSAL王座決定戦でブルックスに敗れており、雪辱を期して臨む。

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