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1/11【大日本】ナガサキさんメモリアルで小鹿が小林料理、谷口はナガサキ殺法連発

東京・後楽園ホール(2021年1月11日)
ケンドー・ナガサキメモリアル ○グレート小鹿&谷口裕一vs藤田ミノル&アブドーラ・小林×

 ケンドー・ナガサキメモリアルマッチで小鹿が小林を料理し、旗揚げ時の盟友に捧げる勝利。愛弟子・谷口はナガサキさん殺法を連発した。

 日本プロレス出身のナガサキさん(本名・桜田一男)は95年3月の大日本旗揚げに参加。デスマッチ路線の礎を築いた。大日本を退団後、リングから離れていたが、昨年1月12日に71歳で亡くなった。

 一周忌を明日に控えたこの日、「ケンドー・ナガサキメモリアル」と題された一戦が組まれ、大日本創始者の小鹿、ナガサキさんの弟子たちの谷口、小林、藤田が名を連ねた。

 本部席でナガサキさんの遺影が見守る中、4人はナガサキさんに届けとばかりに全力ファイトをみせた。ナガサキさんのテーマ曲であるヨーロッパの「THE FINAL COUNTDOWN」が流れる中、4人がリングに登場。谷口はナガサキさんばりの顔面ペイントを施して臨んだ。そしてレフェリーは登坂栄児社長が務めた。

 まずは小鹿が藤田をチョーク攻撃で苦もんさせたが、小林のブルロープ攻撃で暴行されるなど相手陣営に捕まってしまう。お返しとばかりに小鹿がブルロープで藤田の首を絞め上げたものの、登坂レフェリーに制止された。

 ならばと小鹿はキチンシンク、チョークスラムと正攻法で藤田に反撃した。谷口も「発射!」と串刺しクロスチョップを連発し、ナガサキさんが得意としたパイルドライバーで突き刺す。小林が「10年早い!」と難癖をつけても、谷口は小鹿とのクロスラインで藤田に追撃した。

 再び小鹿が捕まり、藤田が「このバカチンがー!」とエルボードロップを投下。小林もダイビングバカチンガーエルボードロップを発射したものの、小鹿が回避して自爆に終わった。場外では谷口がナガサキさんばりのイス攻撃で藤田をめった打ち。その間、小鹿がラ・マヒストラルで小林の巨体を丸め込んで3カウントを奪った。

 小鹿が大日本を旗揚げした時、参謀的存在だったのがナガサキさん。一周忌メモリアルマッチで勝利を捧げた小鹿は「時代が時代だからここにナガサキ選手が空から見てればなというのが願い」と亡き後輩への思いを口にした。谷口は師と仰いだナガサキさんに「これからも桜田さんがどっかでみていると思って気を引き締めていきます」と誓いを立てた。

 また、ナガサキさんはリング上で消火器をぶちまけ、“消火鬼”と称されたこともあった。レフェリーを務めた登坂社長はこの日の控室で入江が誤って消火器をまき散らしてしまったことを明かし、「桜田さんがやっぱりいるんだなというふうに思いました」と懐かしさとともにナガサキさんの存在を感じているようだった。

【試合後の小鹿&谷口、登坂社長】
▼小鹿「ナガサキ選手の遺影を飾って試合するとは、どこでどうなるかわからない。ただ、このようにみんなのおかげさんでリングで戦えるというのは幸せなこと。また谷口選手、社長が一生懸命25年間、守ってきたことに対してありがとう。時代が時代だからここにナガサキ選手が空から見てればなというのが願いです。ありがとうございました」

▼登坂社長「大日本プロレスの創始者でもありますグレート小鹿と一緒に大日本を作ってくれたケンドー・ナガサキです。もちろん僕らの世代は知っていますが、彼の実績というか強さとよさをこれからも伝えていきたいなというふうに思っています。大日本があるのは小鹿さんはじめ小林選手とかみんなのおかげだと思いますけど、大日本と桜田さんをつないでくれているのは谷口選手だと思いますので、谷口選手がいる限り、桜田さんがここにいると思って続けていきたいと思います」

▼谷口「今日、無事にケンドー・ナガサキ選手…桜田さんの一周忌を迎えることができました。本当に本当にこの日に後楽園をやった大日本プロレスに感謝して、これからも桜田さんがどっかでみていると思って気を引き締めていきますので、これからもよろしくお願いします。どうもありがとうございました」

――ナガサキさんばりのパイルドライバー、イス攻撃をみせたが意識した?

▼谷口「いや、意識はしてないですけど、そこにイスがあったので。凄すぎるので、俺がやったらケンドー・ナガサキの名を汚してしまうと思ってるので、やることなかったんですけど、ふと出ちゃいました」

▼登坂社長「ちなみに桜田さん、後楽園でバンバン消火器をまいてたんですけど、今日、入江選手が控室で消火器をまき散らすという事件がありまして、桜田さんがやっぱりいるんだなというふうに思いました(笑)」

▼谷口「懐かしい匂いがしました」

▼登坂社長「そうですね」


【試合後の小林&藤田】
▼小林「乱入できなかったよ、本当に」

▼藤田「チクショウ。あと20年若かったら…」

▼小林「お前が大日本を飛び出した頃の」

▼藤田「あの頃の私なら…」

▼小林「俺らも年取ったな」

▼藤田「気遣いをしてしまった」

▼小林「けど、藤田は桜田さんから教わってるの?」

▼藤田「バギーパンツいただきました」

▼小林「じゃあ、桜田さんの血を引いてるってわけだな。買った?」

▼藤田「いや、もらいました」

▼小林「ね? もらえるんだよね。俺、もらえたんだよ、バギーパンツ。それで新日本とか乱入してたんだよ。お前、まだいなかったけど。なんか桜田さんの教えからかなり離れた人間になってしまいましたね」

▼藤田「ブーって言われてた?」

▼小林「いや、ブーはもともと谷口さんなの。で、俺が太りだしたら、『ブーが2人だよ』ってなって」

▼藤田「ああ、そうだ。谷口さんだ」

▼小林「そう。もともとブーは谷口さんなの。『ブー、来い』って。そのうち、『ブーブー』って言って。『シカトすんな、ブー』って、『俺? 俺もブーなの?』って」

▼藤田「そうだった。そうだ」

▼小林「1年経つんだ。だから、俺がこういうのをやってるの知らないんだよね、たぶん。上から見てるんだよ」

▼藤田「刈られますよ」

▼小林「刈られるわ。知る人ぞ知る、バーリトゥード商店街。バリカンで坊主にされちゃう。じゃあ、断髪式する時は桜田さんに来てもらうから。今日の試合に限って言えば、小鹿超えだな」

▼藤田「そうですね」

▼小林「桜田さんはもう超えれねえからな。小鹿超えだな」

▼藤田「まだまだキャリアが足りないですよ。ちょっと若さが出ました」

▼小林「俺らはまだ40代。小鹿は70代後半か。キャリアがまだ30年足りねえわ」

▼藤田「いやあ、足りなかったですね」

▼小林「キャリアを積んで、小鹿に勝てるように」

▼藤田「頑張ります」

▼小林「小鹿超えならずか」

▼藤田「ならずですね」

▼小林「何にもできなかったよ」

▼藤田「頑張ってキャリア重ねます」

▼小林「小鹿にも勝てるように。しみじみした話でも負けないように」

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