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1/23【NOAH】拳王V4、村上を執念絞殺 船木表明を即諾、武道館で「最高&最強」宣言

『HIGHER GROUND 2021』エディオンアリーナ大阪第2競技場(2021年1月23日)
GHCナショナル選手権試合 ○拳王vs村上和成×

 GHCナショナル王者・拳王が“平成のテロリスト"村上を執念で絞め落として4度目の防衛に成功。試合後に現れた船木誠勝の挑戦表明を即諾し、“夢"の武道館へ「最高&最強」宣言を放った。

 1・4後楽園ではスリーパーで絞め落とされ、1・16横浜ではパンチでKOされた村上と決着戦。日本拳法・元世界王者でもある王者は「“本気の拳王"を出す」と不敵に予告して大阪のリングに立った。

 ゴングが鳴るなり掌打の乱打で猛ラッシュ。村上もグラウンドの逆十字固めで巻き返し「へし折るぞオラァ!」と狂乱の絶叫を響かせたが、負けじと拳王も生拳のナックルを叩き込んだ。

 ダウンを喫した村上もこれで完全にプッツン。自らマウスピースを外して投げつけ、「ウオラアァア!」と左右のパンチを乱打、また乱打だ。血気盛んなナンバの観衆も沸き立つなか、ぐったりする拳王を両足ストンピングで踏みつけ、掌打にはカウンターの左ストレートをことごとく合わせてKOしにかかる。

 だが、拳王は仕上げの一発を避けるや、スリーパーで絡みつく。一度は跳ね除けられたものの、立て続けにクロスカウンター気味の掌打を合わせて視線をさまよわせるや、再びスリーパーへ。村上も目をひんむいてロープを目指したものの、拳王も執念で絞め続け、ロープ眼前で力尽きた村上の姿にレフェリーが試合を止めた。

 ほぼ「殴る」か「絞める」のみ。“やるかやられるか"の決闘的王座戦を制した拳王が4度目の防衛に成功し、いよいよ“夢"として追い続けた2・12日本武道館大会に王者として駒を進めることになった。

 その相手は即座に現れた。大阪在住の“サムライ"船木だ。整然とマイクを握った船木は「船木誠勝です。ぜひ次のタイトルマッチ、俺と勝負してほしい。よろしくお願いします」と表明した。

 拳王も「船木誠勝。プロレスラー=最強というのを体現し続けてきた船木誠勝。挑戦受けるに決まってるだろ」と即諾。「だがな、俺もチャンピオンだ! 俺からの提案が1つあるぞ。プロレスリング・ノアの、そして俺、拳王の夢であった日本武道館大会。そこでこのベルトを懸けて戦いましょう。船木誠勝=最強。最高と最強…最強の称号を俺が日本武道館でいただきましょうかね。日本武道館大会、よろしくお願いします」と敬意を込めながら宣言し、武道館での王座戦が正式に決まった。

 桜庭和志、村上和成と“同世代"の格闘型ファイターが拳王に敗れる姿を目の当たりにして、船木も黙っていられなかったという。そして武道館では同じM's allianceでもある武藤敬司が潮崎豪のGHCヘビー級王座に挑戦。「(武藤と)2人でタイトルを獲りたいなというのがひとつのイメージ」とあらゆる思いと“タイミング"が重なって行動に移したことを明かした。

 拳王にとっても武道館での船木戦は、相手にとって不足なし、“渡りに船"だった。「今のプロレスラーって何に憧れてなったのか? カッコいい? 華やか? 試合が面白い? それがプロレスなのかよ? 俺は違うぞ。俺はプロレスラー=強い、強いプロレスラーに憧れてプロレスラーになったんだ」と話した拳王は、「プロレスラー=最強。それを体現し続けてきた船木誠勝とこのベルトを懸けて戦える。メチャクチャワクワクするだろ? おい、いいか。俺はな、プロレスラーが最強だと思ってんだ。その最強のプロレスラー船木誠勝を、俺の夢であった日本武道館で倒して、俺が最高になってやるからな」と改めて宣言。最強と最高。拳王が追い続けてきた武道館でのテーマが決まった。


【拳王の話】「村上和成、面白い相手だな。顔は向き合っててもムチャクチャ怖いけど、試合してたらスッゲェ楽しかったぞ。そして、船木誠勝。まず今のプロレスラーって何に憧れてなったのか? カッコいい? 華やか? 試合が面白い? それがプロレスなのかよ? 俺は違うぞ。俺はプロレスラー=強い、強いプロレスラーに憧れてプロレスラーになったんだ。今のプロレスラーはなんか勘違いしているヤツ多いだろ? 俺はな、強いプロレスラーに憧れてんだ。最強のプロレスラーに憧れてんだ。その最強のプロレスラーがいるだろ? 船木誠勝、お前だ。おい、プロレスラー=最強。それを体現し続けてきた船木誠勝とこのベルトを懸けて戦える。メチャクチャワクワクするだろ? おい、いいか。俺はな、プロレスラーが最強だと思ってんだ。その最強のプロレスラー船木誠勝を、俺の夢であった日本武道館で倒して、俺が最高になってやるからな」

【船木の話】
――名乗りを挙げた理由は?

▼船木「去年、桜庭選手とやったのを見て、自分もやらなきゃなと思ったのがひとつですね。で、今日の村上戦も自分の知っている選手なんで。なんとなくですけど、自分の知っている選手が次々と負けていくんで、ちょっと悔しいというのがありますね。杉浦軍で違うんですけど、自分のマット人生の中で関わってきた人間たちが次々と負けていくのが悔しいかなと。あとは、次に武道館で武藤さんがGHCに挑戦しますんで。2人でタイトルを獲りたいなというのがひとつのイメージです」

――いろんなタイミングが重なったと?

▼船木「そうです。それがちょうど来たんで。M's allianceも含めて、一段ちょっと上にいきたいなという気持ちがあります」

――改めて拳王選手の印象は?

▼船木「今、一番乗ってる30代だなと。自分もまだ動けますんで、今年しかないなっていう気がしますね。去年初めてノアに上がって、まだ半年ちょっとですけども、今のタイミングが一番いいんじゃないかなと思います」

――拳王選手にとって武道館でのタイトルマッチは凄く特別なものだと思うが?

▼船木「それも含めてですね、今までに味わったことのないリング上を体験することだと思います」

――最強と最高という形で拳王選手から称されたが、その言葉については?

▼船木「やっぱりそういう目で見てもらえるということなんで。こっちも最高の、今年最高の、2021年最高の船木誠勝で勝負をしにいきたいと思います」

――武道館の前に1回当たっておきたいという気持ちはある?

▼船木「どっちでもいいです。用意してもらえるんであれば、どっちでもいいです。本当は今日でもいいですね。今、自分は大坂なんで、試合したかったですけど。でも、次でもいつでも大丈夫です。武道館、楽しみにしてください」

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