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7/9【DRAGONGATE】YAMATOがKAIとの遺恨マッチに激勝 ドリーム戦「シュンvsKzy」勝者に8・1神戸ワールドで挑戦

『HOPEFUL GATE 2021』東京・後楽園ホール(2021年7月9日)
ノーロープ・ランバージャックマッチ ○YAMATOvsKAI×

 YAMATOがKAIとの遺恨マッチに激勝。「KAIとの抗争は終わった。俺は次のステージに行かせてもらうぞ」と宣言すると、ドリームゲート王座挑戦をぶち上げ、8・1神戸ワールド記念ホール大会で、前日に行われる「シュン・スカイウォーカーvsKzy」の勝者に挑むことが決定した。

 かつてツインゲート王座をともに保持したこともあるYAMATOとKAIだったが、昨年9月にKAIが裏切り、R・E・Dに電撃加入。遺恨が生まれ、泥沼の抗争が続いてきた。そして、ついにノーロープ・ランバージャックマッチでの完全決着戦が行われる運びとなった。

 ロープが外され、両軍のセコンドや他の選手たちがリングを取り囲む中、ゴングが打ち鳴らされると、場内は異様な緊張感に包まれる。場外に転落すると、取り囲んだ選手たちがすぐさまリングに押し戻すのがランバージャックマッチのルールだが、KAIは狡猾。R・E・Dのメンバーがいる方向にYAMATOを投げ捨てては暴行させた。足4の字固めに捕まっても、仲間がいる方向に転落して難を逃れると、鉄柱やバット、スパナを使ってYAMATOを痛めつけ、序盤戦を優勢に進めた。

 YAMATOは後頭部へのドロップキックで反撃に成功したものの、リング下にあったテーブルを持ち出す積極策が仇となる。テーブルごとKAIにトラースキックで蹴り飛ばされて失速。KAIがリングサイドに設置されたテーブルめがけて断崖式ファイヤーサンダーを敢行し、YAMATOは大ダメージを負った。

 ピンチを迎えたYAMATOだが、それでも垂直落下式ブレーンバスターやギャラリアで試合を立て直す。焦ったKAIはYAMATOを中川レフェリーに衝突させ、無法地帯を作り上げた。両軍が乱入してリング上は大混乱。その最中で再びYAMATOがギャラリアを決めたが、今度はSB.KENToが中川レフェリーにパイプイスを振り下ろしてカウントを妨害。返す刀でYAMATOも殴打する。すかさずKAIはラリアットからメテオインパクトで勝負に出たが、KENToの暴走で墓穴を掘り、レフェリー不在で勝機を逃した。

 KAIはリング上にパイプイスの山を作り、そこめがけてメテオインパクトKAIを狙うが、間一髪、YAMATOはスリーパーで切り返す。苦しんだKAIはイス山に倒れ込んで脱出を図るが、YAMATOは離さずに絞め続けた。さらに、イス山へのギャラリアを繰り出して決定機を掴む。すかさずKagetoraがリングに飛び込み、トペコンヒーロで場外のR・E・D勢を足止め。チャンスを逃さないYAMATOは奥の手・ラグナロク(変型ギャラリア)でマットに突き刺すと、中川レフェリーに変わって八木レフェリーが3カウントを数え上げ、決着戦に激勝した。

 死闘を制したYAMATOは「KAIとの抗争は終わった。俺は次のステージに行かせてもらうぞ」と宣言。その視線は団体の至宝・ドリームゲート王座に向いていた。YAMATOは王者・シュンをリングに呼び出すと、「KING OF GATE初戦で、こいつはこの俺に無様な敗北を喫した。帰国以来、こいつに黒星を付けたのは唯一この俺だけだ。シュン、単刀直入に言うぞ。8月1日、神戸ワールド記念ホールで、この俺がそのベルトに挑戦する」と決定事項とばかりに言い放った。

 これを聞いて飛び出してきたのが、7・31神戸ワールド大会でシュンへの挑戦がすでに決定しているKzyだ。「7月31日、シュンとドリームゲート戦をやるこの俺を差し置いて、なに勝手に話を進めようとしてんだ?」と苛立ちをあらわにしたが、YAMATOは意に返さず、「チャレンジャーを選ぶのは、チャンピオンの専権事項だ。今、この時点で、お前はただの挑戦者だ。お前は黙ってろ」と一刀両断。シュンに視線を戻すと、「おい、シュン。ドリームゲートチャンピオンは最強でなければならない。であれば、この俺は避けては通れない。逆に言おう。俺がお前の立場なら、この挑戦必ず受ける。一度被った汚名は必ず返す」と断言すると、返す刀でKzyには「俺がKzy、お前の立場でも一緒だ。2日間でシュンとYAMATO、2つの首を上げられるなら、こんなチャンスは二度とないぞ」と持論を展開し、2人を挑発した。

 すると、シュンは「YAMATO、答えなんかKING OF GATE開幕戦で負けたその日から決まってるんだよ。俺は王者としてこのベルトを懸けてお前と戦う。Kzyを倒した上でYAMATO、お前を弾き返してやる」と迎撃を表明。Kzyも「おい、シュン。いいか、俄然このベルトが俺は欲しくなった。お前からそのベルトを初戴冠して、意味のないチャレンジャーになるこのYAMATOを、俺が逆指名してやる。8月1日はシュンじゃない。この俺とやることを考えとけ」と受諾し、7・31&8・1神戸ワールド大会でのドリームゲート2連戦が確定した。

 2人が去っていくと、YAMATOは「上手く口車に乗ってくれたもんだぜ」としてやったりの表情。「これからはアフターコロナの時代だ。アフター吉野の時代だ。その時代にはやっぱりこの俺が必要だった。来月の後楽園では、必ずこの俺がドリームゲートチャンピオンとして、この後楽園に帰ってくる。おい、後楽園。今日の俺も最高にカッコ良かっただろ?」と満足げに波乱の後楽園大会を締めくくった。

 今大会の流れを受けて、史上初となる神戸ワールド2連戦では、ドリームゲート、ツインゲート、トライアングルゲート、それぞれの防衛戦も2大会連続で行われることが決定的に。下半期のドラゲーマットの行方を決める重要な2日間となりそうだ。

【YAMATOの話】「リング上で言ったことが全てだけど、俺はおととしの年末か、3軍抗争になった時に若手をもっともっと前に押し出してやろうと、そう思って。今思えば、ちょっと早かったかな。その件に関して俺は凄く後悔してる。だから今、DRAGONGATEのリング、この混とんを生んでしまった。俺はもう一度、頂点に登りつめるぞ。そして今までのこの1年間か、2年間か、全てリセットする。グレートリセットだ。もう一度リセットして、この俺が頂点に立つ」

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