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10/21【ストロングスタイル】タイガー・クイーンが初代虎直伝・新型タイガーSHで強敵・彩羽を撃破

『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.13〜初代タイガーマスク40周年記念第4弾〜』東京・後楽園ホール(2021年10月21日)
○タイガー・クイーンvs彩羽匠×

 タイガー・クイーンが4戦目で強敵・彩羽を撃破。初代タイガーマスク直伝の新型の「タイガースープレックス2021」でシングル3勝目をもぎ取ってみせた。

 7・29後楽園大会で山下りなを破って鮮烈デビューを果たしたクイーンは9・5新木場大会で佐藤綾子にも快勝。ディアナ10・10後楽園大会ではジャガー横田との師弟初対決(クイーンのパートナーは西村修、ジャガーのパートナーは越中詩郎)も実現したばかりだ。

 4戦目となったこの日、デビュー以来、最大の試練を迎えた。相手はマーベラスのエース・彩羽。昭和のプロレスブームの一翼を担った初代タイガーマスクと長与千種の遺伝子対決となった。

 この日も初代タイガーばりの軽快なステップを踏んだクイーンは、足を預けてのジャンピングスピンキックで先制。コーナー最上段からのラ・ケブラーダを発射して序盤からどよめきを起こした。リングに戻ってもタイガースピンでテイクダウンを奪い、スピニングレッグロックをお見舞い。彩羽の反撃もトンボを切って回避し、猛虎殺法が冴え渡った。

 守勢に回った彩羽だが、ローリングソバットで反撃を開始。サッカーボールキックで蹴り飛ばし、ニードロップを連発するなど腰攻めに出る。クイーンの反撃を止めて蹴りの雨を降らせると、水面蹴り、ランニングローキック、スライディングフロントキックの波状攻撃を浴びせた。

 止まらない彩羽は高速ブレーンバスターで追撃し、逆エビ固めで捕らえたが、逃れたクイーンは側転式フライングボディアタック、前方回転式キックの波状攻撃に出る。さらにチキンウイングフェースロックで捕らえ、胴締め式に持ち込んでギブアップを迫る。耐えた彩羽はエルボー合戦を制して長与ばりのニールキックをさく裂。サソリ固めで捕らえた。

 ここから彩羽が攻勢。キリモミ式ジャンピングハイキック、スワントーンボムと得意技を重ねる。すかさずランニングスリーを狙ったが、不時着したクイーンはローリングソバットで逆襲。タイガードライバー(フロントネックチャンスリードロップ)で追い討ちをかけたが、彩羽はハイキック、トラースキック、ハイキックを立て続けに決め、パワーボム2連発からのシットダウンラストライドで豪快に叩きつけた。

 ピンチを迎えたクイーンだったが、ランニングスリーを不時着し、顔面へのローリングソバットで逆襲。投げっぱなし、ハイブリッジとジャーマンを連発すると、ツームストンパイルドライバーでグサリ。チキンウイングフェースロックからの変型タイガースープレックスで一気にたたみかけて3カウントを奪った。

 クイーンが4戦目で実力者・彩羽にピンフォール勝ちを収めた。フィニッシュとなったのは「タイガースープレックス2021」。左腕をタイガー、右腕をドラゴンに固めて投げるもので、関係者によると、この一戦に向けて師匠・初代タイガーから伝授された新技だった。これでシングル3戦全勝。新兵器も手に入れたクイーンの快進撃は続きそうだ。

【試合後の彩羽】
▼彩羽「目の前に現れましたねっていう感じですかね。自分、ちょっと今、結果出してないんで偉そうなことも言えないし、ただただ、いっぱい倒さなきゃいけない相手がこの2ヵ月間でいっぱい現れたんですけど、そこにもう一人食い込んできたなって。それがしかもデビュー4戦目っていう。今の女子プロレスって感じですよね。どんどんくる。それは同年代で自分は見てたんですけど、先日スターダムに上がったのもそうですけど、キャリアに関係なくポテンシャルが高い選手がどんどん出てきて。もちろん初代タイガーマスクさんのクローンっていうのは聞いてたから、とんでもないヤツだと思ってましたけど、化け物ですね。この負けはちょっと…相手は強かったですよ。それは負けたんで認めます。でも、自分がちょっとなかなか結果が出せない状況にいるので抜け出したいと思います」

――どんな強さを感じた?

▼彩羽「わからない。これはある意味、プロレスラーって感情を出してナンボの世界だと思うんですけど。しかも特に女子なんで感情むき出しのファイトなんですけど、マスク被ってるし、戦っていても感情がわからない。でも、それはある意味、強さだと思うし、そういう選手がいるんだなっていう。何だろう、効いてるのと効いてないのがわかないというのは、よし、きたって思った時にやり返されるんで。ある意味、今回、長与さんの名前が出てたんで、怒られるのを覚悟で。まだまだ長与千種の遺伝子とか言われるには、まだ早いですかね。結果が出せないんで」

――再戦で倒しにいく?

▼彩羽「もちろん、もう一回やらせろって言いたいですね。けど、ちょっと一回、自分を見直して、また長与さんにいろいろ今、足りないものを学んで、いいときに『もう一回お願いします』って言いにいきますよ。でも、マスクの中の目は涙目でいっぱいだったんで、きっとそれが彼女の弱さなんだと思います。自分は見ましたから」

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