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11/21【DDT】D王GP決勝は「上野vs竹下」の同級生対決に 上野が遠藤突破で優勝決定戦初進出

『D王 GRAND PRIX 2021 II in Korakuen Hall』東京・後楽園ホール(2021年11月21日)
Aブロック公式リーグ戦 ○上野勇希vs遠藤哲哉×

 上野が遠藤を熱戦の末に突破し、D王GP優勝決定戦に初進出。12・5後楽園大会で行われる決勝は「上野勇希vs竹下幸之介」の高校の同級生同士によるThe 37KAMIINAの同門対決に決まった。

 2勝2敗となんとかブロック突破の可能性をつないで最終公式戦を迎えた上野が、悲願の初制覇を狙う3勝1敗の遠藤と最終公式戦で対決。勝ったほうがAブロック代表になる大一番となった。両者は昨年3度対戦し、遠藤が3連勝。上野が圧倒的不利の状況だった。

 スピーディな先読み合戦で幕開け。一進一退の攻防が続いたが、腰攻め合戦で競り勝ったのは遠藤だった。パワーボム式バックブリーカーや場外ボディスラムで腰を痛めつけると、ダイビングボディアタックをストマックブロックで迎撃し、脇腹にもダメージを与えた。

 きつい腰攻めに動きが止まった上野だったが、遠藤のスワンダイブ攻撃をドロップキックで撃墜。豪快なトルニージョを敢行して巻き返す。遠藤の変型ゆりかもめに捕まると、二段階式変型ジャーマン、スワンダイブ式エルボーを食らってしまうが、ハンドスプリング攻撃をキャッチし、ブリザードスープレックスで逆襲。カナディアンデストロイヤーの餌食になったものの、即座に同じ技でやり返す。すかさずハーフネルソンスープレックスでぶん投げたが、遠藤もすぐさま立ち上がってラリアットを返し、両者大の字に。

 上野はスワンダイブで飛びついての雪崩式フランケンで勝機を掴むと、BME(ジャンプアップ式ムーンサルトプレス)を狙うが、避けられて自爆に。それでも遠藤のスワンダイブ攻撃を読んで突き落とすと、場外めがけて飛びつき式フランケンを仕掛けた。こらえた遠藤は場外で抱え込み式逆エビ固めに捕獲して、再び腰を攻めると、リングに押し込み、その腰めがけてスワンダイブ式ファイヤーバードスプラッシュを投下。足にしがみつく上野を冷酷な表情で振り払うと、顔面に頭突きをぶち込み、トーチャーラックボムでマットに叩きつける。

 遠藤はシューティングスタープレスで勝負に出るも、上野はヒザを突き立てて撃墜。首固めで不意を突くと、WRの構えに。遠藤がこらえると、顔面へのドロップキック合戦に突入。連発で押し切った上野が今度こそWRを繰り出し、一気に3カウントを奪取した。

 開幕戦の秋山準戦に続き、最終公式戦でも上野が大物食いを達成。遠藤とは勝ち点6で並んだが、直接勝利を挙げている上野が勝ち上がることとなり、自身初となるD王GP優勝決定戦進出を決めた。

 マイクを持った上野は「やっとAブロック突破しました! 僕自身、予想できなかったAブロック突破。いや、凄いことだと自分でも誉めてあげたいです」と喜びの雄叫び。「遠藤さん、そうですよね。試合はやっぱり楽しまないとダメですよね。遠藤さんはサウナ部のことをいつも気にかけてくれて。イヤよイヤよも好きのうち。遠藤さんからたくさんの思いをいただきました。遠藤さんのおかげでAブロック突破できました。ありがとうございます」とリングを去る遠藤にメッセージを送る。

 12・5後楽園大会で行われる優勝決定戦の相手はBブロックを制した竹下に。上野にとって竹下は高校の同級生であり、The 37KAMIINAの仲間であり、そしてプロレスラーになるキッカケを与えてくれた恩人でもある。リング上で竹下と向かい合った上野は、「高校2年生の頃からこの選手(竹下)を見てDDTを好きになって。やっと結果を1つ残して、仲間かもしれませんけど、やっと目の前に立てました。竹ちゃん、プロレスを5年やって、俺も強くなったよ。竹ちゃん。頑張って、頑張って、頑張って、這いつくばってでも竹ちゃんに勝って優勝するよ」と決意表明した。

 「強くなったな、上野勇希。本当の意味で、こうして後楽園のメインイベントで戦えることを、対角立てることを嬉しく思う」とその言葉を受け止めた竹下は、「でも、俺は勇希の誰よりも何よりも高い壁でい続けないといけないから。決勝は負けられへんな。12・5後楽園ホール。本気で俺を超えに来い」と断言。「今日見に来てくれたお客さん、今、UNIVERSEで見てくれている人も、僕たちにしかできない戦いがあるので、それを楽しみにしていてください。よろしく」と締めくくると、2人は視線を交錯させた。

 2021年のD王GPを制するのは、大物食いを連発して初の頂点獲りをうかがう上野か。それともKO-D王者として無敗のまま3年ぶり2度目のリーグ戦制覇を狙う竹下か。

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