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12/5【全日本】宮原&青柳が最強タッグ連覇 土肥羆との激闘制して史上5組目の快挙達成 青柳は野村ラストマッチの相手に名乗り

『2021世界最強タッグ決定リーグ戦』最終戦 東京・後楽園ホール(2021年12月5日)
優勝決定戦 ○青柳優馬&宮原健斗vs土肥こうじ&羆嵐×

 宮原&青柳が土肥&羆嵐との激闘を制し、最強タッグ連覇。史上5組目となる快挙を成し遂げた。青柳は年内退団が決まった野村直矢の所属ラストマッチの相手に名乗りを上げた。

 昨年覇者・宮原&青柳は連覇を誓って暮れの風物詩を迎えた。初戦でアジアタッグ王者・T-Hawk&エル・リンダマンとドローで幕を開けたが、その後は2連勝。この日の決勝トーナメントにコマを進め、準決勝では真霜&KAZMAを苦戦の末に破って決勝の舞台に勝ち上がった。

 相手は5年ぶりの出場となった土肥&羆嵐。準決勝で世界タッグ王者・諏訪魔&芦野を破って勢いに乗る二人はビジネスタッグを大いに苦しめた。青柳が腰攻めにあって劣勢となり、宮原は土肥の南京錠固めに捕まって苦もん。中盤にはアルゼンチンバックブリーカーからのバックフリップで二人同時に叩きつけられた。

 負けじとビジネスタッグはブラックアウトとトラースキックの同時発射を決めたが、合体技・仕事納めが不発に終わって再び劣勢に。青柳が土肥羆の合体バックフリップで豪快に叩きつけられ、羆嵐の埼玉に乾杯!からのダイビングセントーンでピンチを迎えた。宮原のカットが間に合い、土肥にブラックアウトを突き刺したが、次の瞬間ラリアットで逆襲されて流れをつかめない。

 終盤には青柳がようやくエンドゲームで捕らえて勝機をつかんだ。羆嵐がアルゼンチンで捕まえ、土肥がジャーマンでぶん投げる合体技を食らったが、羆嵐が勝負をかけたダイビングセントーンは青柳が自爆させた。すかさず宮原が土肥を分断すると、青柳はエンドゲームで羆嵐を捕獲。一気に絞め上げてギブアップ勝ちを決めた。

 苦闘の末に宮原&青柳が最強タッグ2年連続2度目の優勝。テリー・ゴディ&スティーブ・ウイリアムス、三沢光晴&小橋建太、川田利明&田上明、小橋&秋山準に次ぐ史上5組目の快挙を成し遂げ、最強タッグの歴史にその名を刻んだ。今年9月に世界タッグ王座から陥落し、無冠で越年しかねない状況だったが、暮れの栄冠獲りを遂げることができた。

 当然、二人が次に狙うは世界タッグ返り咲きだ。宮原が「2連覇した。結果もついてきた。世界タッグに関しては会社に任せる。俺から言うことはない、世界タッグに関しては。お前らが挑戦してこいよ、逆に」と吠えたように、年明け早々の挑戦が決定的だ。さらに最高男はプロレス大賞のベストタッグにも照準。さっそく取材陣に猛アピールすることも忘れない。

 さらに青柳は野村直矢の全日本所属ラストマッチの相手に立候補した。長期欠場中の野村はこの日、久々に会場に姿を見せ、年内退団を表明。所属として最後の試合を希望していた。そこで元パートナーでもある青柳が名乗りを挙げ、「最後の最後だ。キレイにハッピーエンドで終わらそうなんて考えはねえぞ。野村直矢、最後だからこそ俺にとってのハッピーエンドで終わらせてやるからな。ケチョンケチョンにしてやる」と宣言。12・16後楽園大会を舞台に指定した。

 最強タッグ覇者・宮原&青柳の世界タッグ挑戦は1・2&3後楽園2連戦のいずれかが有力。ビジネスタッグは2022年の幕開けと同時にタッグW制覇を狙うことになりそうだ。

【試合後の宮原&青柳】
▼青柳「やりましたね」

▼宮原「やったよ」

▼青柳「2連覇!」

▼宮原「2連覇したよ」

▼青柳「達成しました」

▼宮原「有言実行」

▼青柳「有言実行した」

▼宮原「有言実行、ならびに各会場を盛り上げた。やりきった」

▼青柳「いや、ハッピーだ。我々ビジネスタッグが勝って、全日本プロレスファン、いや、プロレスファンがハッピー間違いないでしょう」

▼宮原「2連覇だ、2連覇。ものが違うよ、他のレスラーとは」

▼青柳「そうだそうだ」

▼宮原「ただ勝ち負け以上のものを見ればわかるだろ? ものが違うんだ。2連覇した。結果もついてきた。世界タッグに関しては会社に任せる。俺から言うことはない、世界タッグに関しては。お前らが挑戦してこいよ、逆に」

▼青柳「そうだそうだ」

▼宮原「どう考えたって、ファンは俺らに期待しているぞ。なあ? 今日の試合を見てわかるだろ? 試合後の雰囲気を見てわかるだろ? 世の中は俺らを求めてんだ」

▼青柳「そして、さらに野村直矢も求めているらしいじゃねえか、テメェら。最後の最後だ。キレイにハッピーエンドで終わらそうなんて考えはねえぞ。野村直矢、最後だからこそ俺にとってのハッピーエンドで終わらせてやるからな。ケチョンケチョンにしてやる。次の後楽園ホールでやるぞ。12月16日、後楽園ホール大会で俺と野村直矢のシングルマッチを組め。最後のラストマッチ、俺がケチョンケチョンにして、最悪な形で締めてやる。以上だ」

▼宮原「とにかく2連覇だ。青柳優馬と野村直矢のドラマは彼らにしか作り上げられない。俺の入る隙間なんてひとつもないよ」

▼青柳「入らせない」

▼宮原「彼らはドラマがある。プロレスにしかありえないドラマが。誰が作ったわけじゃない。君らは同期か?」

▼青柳「(野村が)ちょっと先輩ですよね」

▼宮原「同じ道を歩いてきたが、紆余曲折があって。ただな、プロレスラーは心技体揃ってリングに上がるしかないんだ。そして、俺らプロレスラーは心技体が揃ってリングに立ってんだ。それが1つでも欠ければ、リングに立つ自信は失われるよ。それは彼の気持ちの奥底はわからない。本当の気持ちはわからない。たぶん彼ら2人しかわからないことが、リングで戦いを通して行われるんだろう。俺も客席で見たいぐらいだ。それぐらい楽しみだよ。ただ、今日は2連覇だ。その次は明日からにしてくれ。今日は2連覇だ」

▼青柳「さっき大将が言ってましたね。プロレス大賞。2連覇したんだ。いけるだろ?」

▼宮原「マスコミ関係各位、わかってんだろうな?」

▼青柳「大々的に書け、コノヤロー」

▼宮原「以上だ。以上じゃねえか?」

▼青柳「いや、以上だ」

▼宮原「2連覇だ!」

▼青柳「そうだ」

▼宮原「ありがとうございました、ファンの皆さん。本当に感謝いたします」


【試合後の土肥&羆嵐】
▼羆嵐「クソ、最後の最後だな」

▼土肥「悔しい。(この試合に)懸けてたから。誰も優勝とか思ってなくて、ダークホース的に思ってたかもしれないけど、俺らは自分たちで絶対優勝すると思ってたから。悔しいな。でも、どこの団体にも所属していないフリーの俺たちがフリー同士で組んで、この全日本プロレスのリーグ戦の決勝まで来れたというのはね。少しだけ自信になったっていうか。なんだろうね? まあでも、プロレス界は優勝か、それ以外だから。準優勝はないからね。リーグ戦に敗退した人間と変わらないかもしれないけど、後楽園で2つ試合ができた。優勝決定戦という舞台で。やっぱりそこは。いつもふざけてるけど、今日の試合に関しては本当に悔しいよ」

▼羆嵐「クソ。最後の最後で…」

▼土肥「もう本当にすぐそこまで勲章が見えてた。もう腕1本分、手のひら1個分、指1本分まで追い詰めた。でも、取れなかった。いやあ、本当に悔しい。来年とか、そういう風には言いたくない」

▼羆嵐「考えられないよ、もう。燃え尽きた」

▼土肥「今年取らないと本当にダメだ…」

▼羆嵐「こうじさん、悪いな。最後の最後で。うわあ、こんなことあるかよ…。最悪だ」

▼土肥「まあでも、フリーだ所属だってそういうのはさっき言ったけど、俺らフリーのままだと、もしかしたら全日本プロレスで全日本を背負っている所属の人間には一生勝てないかもしれないね。それを今日実感したっていうかさ。50年積み上げてきた全日本プロレスの歴史っていうのは凄いよ。まあ、そんな凄いリーグ戦の会見やらなんやらで、ふざけてた俺たちのほうがもっとスゲェんだよ。わかるか? 俺らは今、プロレス界で絶滅危惧種のプロレスラーなんだよ。俺ら昭和を体現していくから。本当にまだ諦めないから」

▼羆嵐「ちょっと次とかは考えられないけど、とりあえずよ、この結果はちゃんと受け止めるよ。らしくねえこと言ってんな、俺たち」

▼土肥「いいんだよ。みんなハッピーエンドで喜んでろ。それが俺たち最低で最高なタッグチーム土肥羆の所以だ」

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