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12/13【2AW】タンク永井が来年2月13日に引退 12・19千葉から引退ロードがスタート

 タンク永井が13日、東京・台東区の株式会社リアルクロスで十枝利樹会長同席のもと会見し、来年2・13TKP千葉大会での引退を発表。12・19千葉大会から始まる引退ロードへ向けて「めちゃくちゃ惜しいヤツが引退するなと思わせて辞めていきたい」と意気込んだ。

 タンクは2012年10月14日、2AWの前身であるKAIENTAI DOJOでデビュー。STRONGEST-K王座を2度戴冠し、2019年に団体名を改称後の2AWでは初代2AWタッグ王者(パートナーは吉田綾斗)になるなど、団体の主力として活躍してきたが、このほど9年間のプロレスラー生活に終止符を打つことを決めた。

 引退の理由は家庭の事情だった。元女子プロレスラーで夫人の紫雷美央が現在、第三子を懐妊中。タンクは「これから出産に向かっていくんですけど、プロレスという職業は本当に毎試合、毎試合、ケガのリスクのある職業ですので、これから家族を支えていくにあたって続けていくのが厳しいという判断に自分の中でなりました」とリングを離れることを決断した。

 引退試合の舞台は2・13TKPガーデンシティ千葉大会に決定。後輩・吉野コータローを相手にラストマッチに臨む。「僕の1個下の直の後輩なんで、最後にタンク永井っていう先輩が培ってきたものを全部受け止めてもらって、何か吉野の今後のプロレス人生にプラスになってくれることを願って」と自ら希望して組まれた一戦だ。

 その引退試合を前に、12・19千葉大会から引退ロードも始まる。2・11千葉大会では「タンク永井vs2AW」と題した一戦が組まれ、タンクは「最後できる限りの選手と戦ってみようかなと思って、こういうふうにしてます。会社にちゃんと言ってないんですけど、自分がやれる限り団体の選手みんな倒してやろうかなと」との意向を示した。「肉体的にも精神的にも今が一番全盛期。乗りに乗っている状態」と言い切るだけに、6日後から始まる引退ロードへ向けて「最後の最後、思い切り自分らしいファイトスタイルで最後の最後まで思い切り相手にぶつかっていって完走してやろうかな」と宣言。「凄く自分勝手ですけど、めちゃくちゃ惜しいヤツが引退するなと思わせて辞めていきたいなと思います。それをこのロードで少しでも見せていけたら、もうホントに僕は万々歳で引退していける」と意気込んだ。

 引退後については「今のところ仕事という面はやれそうなことは見つけてはいるんですけど、まだ当分の間は家の助けが中心になる」と説明。当面は出産へ向けて美央夫人を支えることに専念する。送り出す十枝会長は「ビジネス的に言うと一枚外れるなということを凄く強く感じました」と惜しむ一方で、「永井の人生、家族を大事にする、その気持ちを一番に尊重すべき」との意向を示した。これまでタンクが地元・千葉で展開してきた地道な営業活動に感謝し、「我々がいろんなスポンサーさんだったり、支えていただける企業、公共施設の皆さん方にご協力いただいた中でプロレスが展開できる礎を彼が作ってくれたので、それを引き継ぐ人間がより大事に、より大きく花が開くように頑張っていきたい」と誓っていた。


☆12/19(日)千葉・2AWスクエア『チーバトル119』14:00開始

▼タンク永井 引退ロード〜唯一無二〜
本田アユム
vs
タンク永井


☆12/26(日)千葉・TKPガーデンシティ千葉 3F シンフォニア(千葉ポートスクエア内)『2AW 年内最終興行 GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉』12:15開場、13:00開始

▼タンク永井 引退ロード〜竜虎凶博〜
十嶋くにお
真霜拳號
vs
木高イサミ
タンク永井


☆1/2(日)千葉・2AWスクエア『2AW 新春闘い初め』16:00開始

▼タンク永井 引退ロード〜崖端歩行〜
バラモンケイ
バラモンシュウ
vs
笹村あやめ
タンク永井


☆1/9(日)千葉・2AWスクエア『チーバトル120』14:00開始

▼タンク永井 引退ロード〜一国一城〜
最上九
vs
大和ヒロシ
vs
旭志織
vs
リッキー・フジ
vs
タンク永井


☆1/23(日)千葉・2AWスクエア『GRAND SLAM in 2AWスクエア』15:00開始

▼タンク永井 引退ロード〜美少女戦〜
笹村あやめ
vs
植木嵩行
vs
旧姓・広田さくら
vs
タンク永井


☆1/30(日)千葉・2AWスクエア『チーバトル122』14:00開始

▼タンク永井 引退ロード〜巨人粉砕〜
石川修司
vs
タンク永井


☆2/6(日)千葉・2AWスクエア『チーバトル123』14:00開始

▼タンク永井 引退ロード〜光輝燦然〜
チチャリート・翔暉
梶トマト
浅川紫悠
vs
笹村あやめ
吉野コータロー
タンク永井


☆2/11(日)千葉・2AWスクエア『タンク永井 完全燃焼』14:00開始

▼タンク永井 引退ロード〜完全燃焼〜
2AW
vs
タンク永井


☆2/13(日)千葉・TKP ガーデンシティ千葉 4F コンチェルト(千葉ポートスクエア内)『GRAND SLAM in TKP ガーデンシティ千葉』12:15開場、13:00開始

▼タンク永井 引退ロード〜犀魂継承〜
吉野コータロー
vs
タンク永井


【会見の模様】
▼十枝会長「急なご案内となって、大変恐縮ではございますが、2012年10月14日、後楽園ホールで本田アユム戦でタンク永井がデビューして、こんにちに至るわけですが、私のもとに今年の7月、彼から相談がありまして、家庭の事情から引退をしたいという申し出がありました。当時は2AWの進垣リナが引退ロードに入っておりまして、どのタイミングで皆様にご報告をした方がよいのかということも社内で悩んだ結果、今日12月13日に皆様にご報告申し上げることになりました。タンク永井の引退試合、来年2月13日のTKPガーデンシティ千葉大会と決めさせていただきました。私の方からは以上でございますが、詳細、引退ロードについては永井の方からご報告申し上げます。本日はありがとうございました」

▼タンク「本日は皆さん、自分のためにお忙しい中、ありがとうございます。今、代表の十枝からあったように、来年の2月13日で引退することを決めました。今年に入って妻の美央が3人目を妊娠して、体調をかなり悪くするということがありまして、その中でこれから出産に向かっていくんですけど、プロレスという職業は本当に毎試合、毎試合、ケガのリスクのある職業ですので、これから家族を支えていくにあたって続けていくのが厳しいという判断に自分の中でなりましたので、今回引退させていただくことになりました。それでも常々、自分が言ってきてると思うんですけど、自分はデビューしてから、ずっと強くなり続けて今を迎えていて、肉体的にも精神的にも今が一番全盛期。乗りに乗っている状態だと思います。なので体を痛めて辞めていく、そういうことではないので、最後の最後、思い切り自分らしいファイトスタイルで最後の最後まで思い切り相手にぶつかっていって完走してやろうかなという思いで、会社にお願いをして、自分がやりたいカードを最後、自分の引退ロードとして組んでいただくことになりました。なので引退の発表と同時に、タンク永井引退ロードとして、これから対戦カードを発表していきたいと思います。タンク永井引退ロードとしまして、今日発表して、今週の千葉で行われる試合から全試合を引退ロードとして試合を行っていきたいと思います。1試合ずつタイトルをつけたんですけど、1月19日の2AWスクエアの試合で、2AWの本田アユムとシングルマッチをします。こちらのタイトル、『唯一無二』と書いてあるんですけど、先ほどデビュー戦の話をしていただいたとおり、本田アユムが自分の後楽園でのデビュー戦を務めていただいたので、唯一無二の相手ともう一度、この終わりの始まりじゃないけど、引退に向かっていく始まりを自分の直属の1個上の先輩の本田アユム選手に自分が培ってきたもの全部ぶつけたいなと思います。そして本田アユム選手は1個上の先輩なんで、その相手が残ってくれていることっていうのが僕の中で本当にありがたいことだなと思って。全部ぶつけて、お互いにリング上で話したいと思います。その次の週が12月26日、TKPでの試合なんですけど、今回のスローガンが『竜虎凶博』。竜虎相博という言葉があるんですけど、そこにちょっと凶というその時の気持ちを1文字だけ入れさせていただきました。同じカードが何年か前に行われた時に、自分の力のなさで一つの自分が強くなるために入ったチームの終わりの引き金を引いてしまったっていうところがあって、最後にもう一度、この先輩たちに今の俺をぶつけてみたいという気持ちからこちらのカード組ませていただきました。別に思い出に浸るわけじゃないですけど、現在進行形、今がどうなってるのかをみせられたらと思います。次のカードが1月2日、新春戦い始めでタンク永井&笹村あやめvsバラモンシュウ&バラモンケイ。この試合は『崖端歩行』という名前を付けさせてもらったんですけど、自分が全部このロードに詰め込みたいと思った時に、自分がファンだった時に新木場に大バラモン展という試合を見に行ったりしたことがあって、今の情勢ではできないようなえぐいものがリングに上がったりして、それを潰したり、ハチャメチャな試合を楽しませていただいたので、最後にそういった人たちと試合をして、自分自身が楽しみたいなと。楽しんだうえで笹村と勝利をもぎ取りたいなと思っています。そして次が1月9日、『一国一城』というテーマでタンク永井、旭志織、最上九、大和ヒロシ、リッキー・フジという試合を組ませていただいたんですけど、道場の近くに千葉城というお城がありまして、もともとちゃんとしたお城ではないんですけど、博物館がありまして、そこで私は一日城主をさせていただいた縁があって、千葉にゆかりのある人たちで城主を争ってみないかという趣向でこのカードを組まさせていただきました。次の試合が1月23日のビッグショーになってるんですけど、この間に1月16日にBIG ADVANCEとチーバトルが一日で2大会あります。その試合に関しては自分が大日本プロレスさんでやりたい相手というのが決まってるので、大日本プロレスさんにやらせてほしいと今うかがっているところで。チーバトルでも組みたい相手がいるので、組んで面白いカードをやってみようかなと思ってます。1月23日がスローガンが『美少女戦』なんですけど、この試合に関しては当日来てのお楽しみということにしたいと思います。そして1月30日のチーバトルでは『巨人粉砕』ということで、石川修司選手とシングルをさせていただこうと思います。引退する身で何言ってるんだと思われるかもしれないですけど、自分、大きい人に思い切り当たっていくという試合が一番魅力を発揮できるなと自分で思ってるので、ここで巨人を粉砕して、一発2AW、今、石川選手は全日本プロレスに上がってると思うんですけど、プロレスの勢力図を変えてから引退してやろうかなと思ってます。そして2月6日が『光輝燦然』と銘打って、今組んでいるトルグランツでガッチリとした試合をしようかなと思ってます。2月11日はここに『vs2AW』と書いてあって、何のことかわからないと思うんですけど、最後できる限りの選手と戦ってみようかなと思って、こういうふうにしてます。会社にちゃんと言ってないんですけど、自分がやれる限り団体の選手みんな倒してやろうかなと。そして自分の引退試合が2月13日のTKPなんですけれども、今ユニットである吉野コータロー。吉野コータローは僕の1個下の直の後輩なんで、最後にタンク永井っていう先輩が培ってきたものを全部受け止めてもらって、何か吉野の今後のプロレス人生にプラスになってくれることを願って最後に『犀魂継承』ということで全部をぶつけてやりたいなと思てます。引退ロードとしては以上になります」

――奥様からの反応は?

▼タンク「どんなふうな反応だったかな。うーん、結構、自分の体のことだったんで、それは凄い助かるっていうふうには言ってもらえたんですけど、自分が結婚式の時に、確か美央は8年ぐらいで引退したんですけど、美央と同じキャリアになる時にはお前を越えてみせるよみたいなことを結婚式で来てくれてるお客さんみんなに高らかに宣言したんですけど、それを引き合いに出されて、全然超えられなかったねみたいな感じの言われ方をして。美しく、助けてくれてありがとうって言ってたんですけど、最後はズタズタにされて終わったという感じでした」

――来年10周年を迎えるが、その前に引退を決めたのは?

▼タンク「妊娠して1ヵ月ぐらいで体調がひどくなってしまったので、それを近くで見ていて、今がその時なのかなと感じてしまって。どっちかというと僕がプロレスに対して何かあって辞めるとかということではなくて、正直、家族と天秤をかけてしまったところがあるので、私のタイミングではなく、そちらを優先した感じですね」

――今後については?

▼タンク「一応、今のところ仕事という面はやれそうなことは見つけてはいるんですけど、まだ当分の間は家の助けが中心になるかなと」

――辞めてから2AWに関わることは?

▼タンク「今のところは関わるという形にはならないと思います」

――キャリアの中で記憶に残る試合は?

▼タンク「難しい…。長州さんの引退前に長州さんとBlueFieldの頃にK-UPで当たれて、試合の後にちょっと話をさせてもらったんですけど、凄く印象深い、とても心に残る話をしてもらったなと思います。あと自分がもともとレスラーになるきっかけが(佐々木)健介さんに憧れていたんですけど、自分がデビューしてすぐの頃に健介オフィスの試合に出させてもらっていて、ちょうど僕が後楽園の健介オフィスの試合にオファーしてもらって出た時に、健介さんが突然、後楽園で引退を決めた時だったんで、本当にその時はそういう巡り合わせでここに呼んでもらえたのかなと感動した記憶があります」

▼十枝会長「私的にはタンク永井と火野裕士のSTRONGEST-KのタイトルマッチをTKPで。永井が勝ったんですけど、その試合が非常に印象がありますね。もちろん本田とのデビュー戦もね。後楽園のデビューの2012年10月14日、一つ上の先輩の本田アユムとシングルマッチで、腕ひしぎ逆十字で獲られたんですが、その2つの試合が印象に残ってます」

――他の選手、スタッフからの反応は?

▼タンク「みんなまだまだやれるだろうって」

▼十枝会長「みんなびっくりしてましたね。時期的に今から脂が乗って選手としてもう1段、もう2段上がる時期だとみんなが思ってましたので。ある大会が終わった後、控室で選手のみんなに集まってもらって、そこで報告を永井の方からしてもらったんですが、みんなまずはびっくりして、感極まって涙する選手もいました。我々、経営陣、スタッフも非常にビックリもしたし、寂しかったし、ビジネス的に言うと一枚外れるなということを凄く強く感じました。永井の人生、家族を大事にする、その気持ちを一番に尊重すべきだというところから、ほとんどの選手、スタッフは本人がやりたいことをやり切って、引退ロード組んで引退してもらおうというような感情に、考えに、趣にだんだん変わってきて。人生でも、あるいはプロレス上でも永井に対しては先輩だったり、同じユニットのメンバーだったり、私の知らないアドバイスももらってると思います。非常にびっくりして、非常に寂しいというのが今の感情も含めた印象です」

――引退ロードの中で一番見せたいものは?

▼タンク「今、一枚外れるという話をしてもらったんですけど、凄く自分勝手ですけど、めちゃくちゃ惜しいヤツが引退するなと思わせて辞めていきたいなと思います。それをこのロードで少しでも見せていけたら、もうホントに僕は万々歳で引退していけるなと。こういうヤツを育てた団体が2AWだというのがプロレスファンにバーと伝わって、ここから先2AWが僕が千葉で子育てしてる時に、ここでも見れるのかとなるのが一番最高の形かなと」

▼十枝会長「彼、千葉の稲毛の出身なんですね。2AWとしては千葉密着発信型プロレス団体、地域密着を強く3年前からうたってきて、リング外でも起業家の方とか、あるいは公共施設、JRさんであるとか千葉城であるとか、いろんなところで永井が千葉出身、自分が千葉のプロレス団体にいるんだというところを本当にアピールしていただいて。我々がいろんなスポンサーさんだったり、支えていただける企業、公共施設の皆さん方にご協力いただいた中でプロレスが展開できる礎を彼が作ってくれたので、それを引き継ぐ人間がより大事に、より大きく花が開くように頑張っていきたいなと思っております。永井が子供を連れてきて遊びにこれる。例えば千葉動物公園も毎年やらせていただいたり、千葉城は今年できなかったんですが、いろんな千葉のそういう施設、いろんなイベント会場でプロレスを提供していきたいなと。永井の目にも触れることができて、2AW俺がいなくても頑張ってるねというふうに永井家に思っていただける団体に一歩ずつ、ちょっとずつですけど、このコロナ禍をぶち破って成長していきたいと思います」

▼タンク「凄く残念だったのが去年、稲毛駅の構内でプロレスをやろうという話が進んでいて、もうあと一歩でできるというところでコロナが来てしまって中止になって。今年もやるぞって自分が地域の人たちに話をしにいって、もうできるってなったところで、またコロナでダメだったっていうのがあったんで、正直そういう点に関しては本当に直接的に千葉を盛り上げたいっていう思いがここ何年かは凄く強かったんですけど、そのへんでは正直もってなかったのかなと思います」

▼十枝会長「永井が残してくれた課題だよね」

▼タンク「そうですか。いろいろ残していいかもしれない」

――引退ロードのカードに吉田の名前がなかったが?

▼タンク「吉田とはめちゃくちゃ思い入れがあって、あんな厳しい突き付けられ方をしたんですけど、今のあいつらのスタンスでは俺と絡む必要ないよみたいな感じでいるので、自分からは今回求めないようにしようというふうには思ってるんですけど。ただ、自分が2月11日に完全燃焼ということで、2AW全員とやってやると。まだ試合形式とか決まってないんですけど、そこに出てきて俺を叩きたい気持ちが少しでもあるんだったら来てみろって感じですね。あっちの判断に任せたいと思います」

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