8/9【新日本】アーチャーが首位オカダ猛追 ジョナ場外葬で3勝目

『G1 CLIMAX 32』広島サンプラザホール(2022年8月9日)
Aブロック公式戦 ○ランス・アーチャーvsジョナ×

　アーチャーがジョナをリングアウトに葬って3勝目。首位オカダを2失点で追う好位置につけた。

　AEWから参戦しているアーチャーはここまで2勝2敗。これ以上落とせない状況で5戦目を迎えた。相手は3勝1敗のジョナ。8・7大阪大会でオカダを破って勢いに乗るこの男をアーチャーが止めてみせた。

　開始早々、ド迫力のエルボー合戦、チョップ合戦で火花。ともにラリアットを食らっても倒れない。DDTで突き刺して先制したジョナはエルボー連打、ヘッドバット、スライディング背面アタックの波状攻撃でアーチャーの動きを鈍らせ、串刺しラリアットを連発した。

　アーチャーも負けじと時間差ラリアットを後頭部に叩き込んで反撃ののろしを上げた。串刺しバックエルボーを3連発し、リバーススプラッシュと思いきや反転してのボディプレスを投下。ボディスラムが失敗に終わると、ジョナのセントーンを自爆させたが、アーチャーのセントーンも不発に終わった。

　ともに消耗が激しい中、意地のエルボー合戦を展開。ジョナがラリアットを叩き込めば、アーチャーはフロントハイキックで応戦し、レインメーカー式チョークスラムで叩きつけた。EBDクローで捕まえたが、振りほどいたジョナはショルダータックルをぶちかまされても倒れず。ボディアタックで逆にねじ伏せ、コーナーに上がった。

　これはアーチャーが食い止め、ブラックアウトの構え。不時着したジョナはラリアットを叩き込み、ブラックフォレストボムを敢行した。すかさず仕上げを狙って再びコーナーに上がったが、アーチャーが飛びヒザ蹴りをグサリ。エプロン上での攻防はジョナが制し、エプロンから場外へのダイビングショルダーを発射した。

　アーチャーも本部席を破壊する勢いのフェンス攻撃で逆襲。キャノンボールで突っ込み、セコンドのティトもろとも押し潰した。ジョナもスピアーで反撃してリングに戻ろうとし、エプロン上に追いかけてきたアーチャーにラリアットを叩き込んだが、これでアーチャーはリングイン。エプロンのジョナを殴りつけて場外に転落させ、リングアウト勝ちを決めた。

　アーチャーがジョナを破って3勝目。首位のオカダを2失点差で追う状況に巻き返した。残る公式戦は8・16日本武道館大会のオカダ戦のみ。これに勝利すれば勝ち点8で公式戦全日程を終了。現在、勝ち点8をマークできる可能性があるのはオカダ、ローラー、ジョナ、コブの4人。公式戦で敗れているコブと並ばなければベスト4進出が決まることになる。

　「俺のG1決勝進出の可能性が見えてきた」と手応え十分のアーチャーは「お前はたった今、俺が倒したジョナに敗れた。つまり俺はお前を倒せる」とオカダに向かって通告。「だが、お前には次で勝ってもらいたい。俺は世界のベストのオカダと戦いたいんだ」と注文を付けていた。

【アーチャーの話】「久しぶりに俺のG1決勝進出の可能性が見えてきた。トムvsオカダの結果がどうなろうと知ったことか。オカダ、英語実況解説でも言ったが、お前だって負けることはある。お前は俺がたったいま倒したジョナに敗れた。つまり俺はお前を倒せる。だが、お前には次で勝ってもらいたい。俺は世界のベストのオカダと対戦したいんだ。俺がこのリングに上がり始めた頃、お前はTNAで誰にも真剣に相手にされなかった。しかしお前は、凱旋帰国して、一気にトップに上り詰めた。WRESTLE KINGDOMのメインを何度も張って、IWGP世界ヘビー級王者に輝いた。だが、ノー・モア! ノー・モア! これは俺の時間、“マーダーホーク"の時間だ! 俺はG1 CLIMAX優勝者としてAEWに戻る! 欲しいものは全部獲って、今よりもっと上にいく! “トップ・ドッグ"、“ビッグ・ドッグ"、“レインメーカー"、モクスリー、CMパンク、誰が相手であろうと、俺の対角線に立つ相手は全員倒す。“EVERYBODY DIES"!」


【ジョナの話】「クソ。クソだ。“トップ・ドッグ"は敗北を絶対に認めない! あのタイミングでレフェリーが20カウントを数えるのはおかしいだろ。ちょうどリングに戻ろうとしてたところだったのに。(レフェリーに対して)あとミリ秒あればリングに戻ってたぞ! クソ! 俺のラリアットであいつがリングに戻った瞬間にカウントをストップしなかったのはなぜだ!? 足はリングに着いてなかったかもしれないが、体はリングの内側に入ってた。ニュージャパン、今一度ルールを確認しろ! それから、ランス・アーチャー、“EVERYBODY DIES"といつものように言ってるが、見ろ! 俺はまだ生きてるぞ! この俺を相手に死ななかったお前が、運が良かったと思え! 俺は死んでない! 不死身の“トップ・ドッグ"を殺すことはできない! 俺たちが当たるのはこれが最後じゃないぞ。“トップ・ドック"と“マーダーホーク・モンスター"は、日本、またはAEWのリングでもう1度ぶつかる。クソ」