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2/21【NOAH】オカダが清宮に圧勝 史上初“IWGPvsGHC"王者対決制して“終結"宣言

『KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING “LAST" LOVE 〜HOLD OUT〜』東京ドーム(2023年2月21日)
○オカダ・カズチカvs清宮海斗×

 武藤敬司引退興行で実現した史上初の“IWGP王者vsGHC王者"の一騎打ちは、激闘の末にIWGP世界ヘビー級王者オカダが清宮を粉砕。「これで決着ついたし、僕はホントにもうプロレスリングNOAHさんお腹いっぱい」と“終結"を宣言した。

 2020年に「レインメーカーを体感したい」と清宮が無鉄砲に発言して以降、オカダの背中を追いかけ続けてきた清宮。プロレス界での親代わりでもあった武藤引退の大舞台で、ついに一騎打ちが決まったものの、清宮の顔面蹴りやオカダのNOAH乱入襲撃を通じて、頂上対決と超遺恨マッチの両面を併せ持つ一戦となった。

 当初は30分1本勝負の予定だったが、「完全決着をつけたい」という清宮の強い希望で、当日になって時間無制限1本勝負に変更。のっけから2人は喧嘩腰。オカダはうるさいとばかりに場外に投げ捨てたが、清宮は即座にリングに戻って襲いかかった。読んだオカダはジャーマンで返り討ち。荒ぶるレインメーカーは場外ボディスラムや床直撃のDDTで制裁した。その後もペースを渡さず、早くもレインメーカーポーズを披露した。

 清宮は感情むき出しのエルボーをぶち込んで逆襲。場外ではフェンス超えトペコンヒーロを敢行した。正面飛びドロップキックを食らっても、ジャンピングニーですぐさま反撃。オカダもカウンターのドロップキックを放って譲らない。ローリングラリアットを叩き込んだが、清宮はレインメーカーをジャンピングニーで阻止。レインメーカー封じとばかりに低空ドロップキック、ドロップキック、ミサイルキックで右腕を狙い撃ちし、シャイニングウィザードを連射して雄たけびを上げた。

 だが、オカダはドロップキックでアゴを射抜いて清宮の攻勢を止めた。痛む右腕でショートレンジラリアットを叩き込み、清宮の反撃もドロップキックで阻止。それでも清宮はレインメーカー狙いをジャンピングニーで食い止め、タイガースープレックスを決めたものの3カウントは奪えず。シャイニングを狙って突っ込んだ清宮をキャッチしたオカダは変型開脚ドライバーで突き刺すと、レインメーカーをさく裂。3カウント寸前にあえて清宮を起こしてブーイングを誘うと、鬼の形相で延髄斬りを発射。旋回式変型エメラルドフロウジョン、レインメーカーと怒とうのたたみかけで3カウントを奪った。

 オカダが清宮とのシングル王者対決に完勝。勝ち名乗りもそこそこにリングを降りた。「さすがGHCヘビー級チャンピオンといったところですかね。気合は認めますよ。清宮選手が僕のところまでたどり着いた。そこだけは評価していいんじゃないですか」と上から目線で評し、「顔面蹴るのはやめてよ」「もう泣くなよって(笑)」と余裕のメッセージも投げかけた。

 「ただね、経験が違うんですよ、こっちは。東京ドームで何度もメインで戦って、タイトルマッチいろんな相手とやってる」と差を強調したオカダ。「新日本で若いので僕に噛みついてくる人間もいませんから。ある意味、僕も強くしてもらいましたよ。11日タイトルマッチやって、この間もサンノゼでタイトルマッチやって、今日シングルマッチ。武藤さんの引退試合、オカダ・カズチカじゃなきゃダメだなと思ったし。いい経験でした」と振り返ったものの、「(再戦は)ないです。だってこれで決着ついたし、僕はホントにもうプロレスリングNOAHさんお腹いっぱいなんで」と終結宣言。「僕がやらなきゃいけないのは新日本を盛り上げることだし、NOAHのために戦う必要はない」と言い切っていた。


【試合後のオカダ】

▼オカダ「何かあれば? なければ別に行っちゃいますけど」

――清宮選手とのシングルはどうだった?

▼オカダ「まぁ、さすがGHCヘビー級チャンピオンといったところですかね。いいっすか?」

――それ以上の印象は?

▼オカダ「まあ、気合は認めますよ。気合は認めます。今日も無制限になったんでしょ。そんだけの心意気は買いますよ。必ず決着をつけるんだっていうね。まあ、いいじゃない。しっかり決着もついたし。時間無制限、意味ないわけじゃないと思いますよ。チャンピオン同士、お客さんがどうなるんだろうと思った部分もあると思いますし。ただね、経験が違うんですよ、こっちは。東京ドームで何回もメインイベント戦ってますし、タイトルマッチいろんな相手とやってる。別にね、ちょっと前にタイトルマッチやってたとか関係なく、清宮選手も清宮選手でタイトルマッチ以上の練習をしていたかもしれないし。そういうのは結局プロの世界からしたら、言い訳になってしまうと思うんで。まあ、清宮選手が僕のところまでたどり着いたっていう、そこだけは評価していいんじゃないですか。ただもう顔面蹴るのはやめてよと。しっかりプロレスでやっていけたらいいなと思います。ただ、今日はGHCチャンピオンの清宮選手じゃなかったのかなと。いろいろな硬さも緊張とかもあったと思いますし。ただね、もうそんなこと言ってたら、いつまで経っても新日本プロレスが常にプロレス界のトップだし、オカダ・カズチカがプロレス界のトップっていう現状はいつまで経っても変わらないと思いますし。まあ、かわいいですよ。新日本プロレスでは若いので僕に噛みついてくる人間もいませんから。ある意味、僕も強くしてもらいましたよ。11日からタイトルマッチやって、この間もサンノゼでタイトルマッチやって、このシングルマッチ。武藤さんの引退試合、オカダ・カズチカがやっぱ出なきゃダメだなと思いましたんで。まあ、いい経験でした。清宮選手はもう泣くなよって(笑) 泣くなよ。泣いてる場合じゃないから。この戦いに向けていろんな経験もされたと思うし、いろんなブーイングとかもね、あったと思うし、絶対そういう経験は活きるから。またね、その経験を活かしてNOAHを盛り上げていってください。僕は本当にプロレスリング・ノアさん、お疲れ様でした。もう僕は大丈夫です。ありがとうございました」


――試合後に勝ち名乗りを受けることなくリングを降りたが、それはどういう意図?

▼オカダ「勝ち名乗りは受けましたよ。まあ、新日本プロレスの大会ではないですし、結果は出ましたから、もういいでしょって。僕も休みたい。早く休みたいし。だからね、パッと帰って、武藤さんの引退試合見て帰りますよ。パッとシャワー浴びて。だから、別にパッと降りたのには深い意味はなく、もう結果は出たからそれでいいでしょっていうような感じです」

――年下の選手とやりあったことはあまりなかったと思う。怖くてオカダ・カズチカが出たと思うが?

▼オカダ「別にオスプレイも年下ですし、ジェイも年下ですし。また若いレスラーも新日本プロレスに凱旋して出てきていると思うんで。それはこれからあるのかなと思いますし。逆に、新日本の若いのはこれぐらいじゃないとダメでしょうっていう。俺と清宮選手は世代が違うかもしれないけど、同世代は新日本プロレスにいると思うし、そういう同世代の人間も気を引き締めて、これからやっていってほしいなと思います」

――清宮選手とまた交わる可能性は考えられる?

▼オカダ「ないです。もうだってこれで決着ついたし、僕はホントにもうプロレスリング・ノアさんお腹いっぱいなんで。僕がやらなきゃいけないのは新日本を盛り上げることだし、プロレスリング・ノアのために戦う必要っていうのは、所属選手じゃないんで。僕は新日本プロレスをしっかりと盛り上げていかなきゃいけないと思うし。まあ、やりたいんだったら、今日の結果でまたすぐやりたいと思うこともないと思うし。またもう一回だって言えたらその神経は凄いなと思うし。逆にそんなんだったら認めてやりますよ。ただもうね、ない。僕の中では新日本プロレスを盛り上げていけたらと思います」

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