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2/21【NOAH】武藤引退試合で28分超激闘、橋本&三沢技で反撃もムーンサルトは放てず 介錯・内藤「最後まで執念感じた」

『KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING “LAST" LOVE 〜HOLD OUT〜』東京ドーム(2023年2月21日)
○内藤哲也vs武藤敬司×

 “天才"武藤敬司が新日本・内藤哲也相手の引退試合で“橋本&三沢技"を見せ、28分におよぶ激闘を展開したもののムーンサルトは放てず。憧れだった武藤を介錯した内藤は「試合終了のゴングが鳴るその瞬間まで勝利への執念を感じましたよ。最後の最後までレスラーとして上を目指そうとした武藤敬司選手の姿に何か心打たれるものがあった」と敬意を表した。

 最後まで“作品"にこだわる武藤は、現役トップ相手のシングルマッチをセレクト。かつて武藤に憧れてレスラーを志した内藤は「完封勝利こそ最高の恩返し」と宣言していた。

 約11年前ぶりの一騎打ち。前回は武藤が完勝したが、今やプロレス界を背負う存在へと変ぼうを遂げた“制御不能男"が宣言通りに攻め立てた。両足ハムストリングス(太もも裏の筋肉)肉離れが完治せぬまま引退試合を迎えた武藤にお株を奪う花道全力疾走攻撃を低空ドロップキックで決め、首攻めを展開。そして場外でのレッグロックから足攻めを始めた。

 武藤もドラゴンスクリュー連発からの足4の字固めで反撃。同じ東京ドームでの高田延彦戦を制した足攻めフルコースで流れを変えに出た。延髄斬り、バックエルボー乱打で押し返されそうになっても、武藤は橋本真也さんばりのケサ斬りチョップ連打、ジャンピングDDT、三沢光晴さんばりのエメラルドフロウジョンと盟友、戦友たちの技でたたみかけた。

 そして武藤はシャイニングウィザード、ドラゴンスクリューからの足4の字固め、シャイニングウィザードと自身の得意技を連発して勝負に出たが、ムーンサルト狙いは2度とも不発。低空ドロップキック、ドラゴンスクリュー、足4の字固めと内藤から掟破りの武藤殺法で逆襲されると、シャイニングウィザードからLOVEポーズを決めた内藤にデスティーノで止めを刺されて3カウントを聞いた。

 内藤がかつての憧れである武藤を介錯。大の字の武藤の前で右の拳を突き上げた。すると武藤も何とか立ち上がってLOVEポーズを合わせ、互いのリスペクトを示し合った。

 武藤との戦いの中で内藤が感じたのは「試合終了のゴングが鳴るその瞬間まで勝利への執念」だった。「最後の最後までレスラーとして上を目指そうとした武藤敬司選手の姿に何か心打たれるものがあったし、やっぱ俺は武藤敬司選手に憧れてプロレスラーになってよかったなって思いましたよ」とファン時代からの思いを噛み締めた内藤は「こうして最後、引退試合の相手に指名されたこと、うれしくないわけないでしょ。こんな幸せなプロレスラー、他にいないんじゃない? この1分、1秒を大切にしながらリングに上がりました」と介錯人としてドームに臨んだ思いを口にした。

 少年時代からの夢を叶えて武藤からバトンを受け取った内藤が目指すのはプロレス界のさらなる飛躍。「武藤敬司選手はリングを降りるけど、まだ俺のレスラー人生は続くわけで、こうして武藤敬司選手のようにレスラー、お客様、そして報道陣の皆様に惜しまれながら俺も最後を迎えたい」とまだまだ続くレスラー人生を見据えていた。


【内藤の話】「俺は武藤敬司選手に憧れを抱き、武藤敬司選手のようになりたくてプロレスラーを目指し、新日本プロレスに入ってプロレスラーになって、今ここまで歩んできましたよ。今日、引退試合を迎えた武藤敬司選手。でも試合終了のゴングが鳴るその瞬間まで勝利への執念を感じましたよ。最後の最後までレスラーとして上を目指そうとした武藤敬司選手の姿に何か心打たれるものがあったし、やっぱ俺は武藤敬司選手に憧れてプロレスラーになってよかったなって思いましたよ。こうして最後、引退試合の相手に指名されたこと、うれしくないわけないでしょ。こんな幸せなプロレスラー、他にいないんじゃない? この1分、1秒を大切にしながらリングに上がりました。そして武藤敬司選手との時間を楽しみましたよ。もう武藤敬司選手はリングを降りるけど、まだ俺のレスラー人生は続くわけで、こうして武藤敬司選手のようにレスラー、お客様、こうして報道陣の皆様に惜しまれながら俺も最後を迎えたいなって思っちゃいました。その最後が明日だとか、来週なのか、来年なのか、10年後なのか、30年後なのかわからないけど、これからも俺はこの新日本プロレスのリングでロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとして戦い続けますよ。確かに今日、大事な試合は終わったかもしれない。でも、また明日から大事な試合は続くわけでね。そう、明日からFANTASTICA MANIAが始まるわけで、休まる暇はないよ。そう、まさにオクパード。忙しいんでね。じゃあ、今日は何人いるのかな? かなり多くの報道陣がいらっしゃいますけど、皆様、明日の高松大会も来るんですよね? ちゃんと顔一人ずつ覚えておきますからね。じゃあ皆様。明日はFANTASTICA MANIA高松大会でまたお会いしましょう。アディオス」

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