7/19【新日本】時間切れ22秒前…HENAREが鷹木との大激闘制して値千金の初白星
『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 33』ゼビオアリーナ仙台(2023年7月19日)
Cブロック公式戦 ○HENAREvs鷹木信悟×
HENAREが時間切れ22秒前に鷹木を撃破。大激闘を制して価値ある初白星をもぎ取った。
悲願のG1初優勝を狙う鷹木だが、初戦で初出場のSTRONG無差別級王者・キングストンに苦杯をなめた。対するヘナーレ改めHENAREはスキンヘッドに顔面タトゥーの変貌を遂げたもののニコルスに敗れた。その両者が初白星をかけて対決した。
序盤からタックル合戦の肉弾戦で幕開け。鷹木がDDTで突き刺すと、首にテーピングを施すHENAREの動きが鈍り、鷹木が後頭部へのニードロップ、ブレーンバスター、後頭部へのショートレンジラリアットと攻め込んだ。HENAREもバックフリップ、バーサーカーボム、ダイビングセントーンの波状攻撃で巻き返し、アルティマで絞め上げたが、逃れた鷹木が再びDDTで突き刺した。
すかさず鷹木がスライディングラリアット、串刺しジャンピングニーをキャッチしてのパワーボムと攻勢に出る。グラウンドコブラで首を絞め上げ、ラスト・オブ・ザ・ドラゴンをこらえるHENAREにショートレンジラリアットを連打。HENAREもハンマーパンチ、ボディブロー、スピンキックの打撃ラッシュで譲らず。ランペイジで豪快に叩きつけ、胴締めアルティマでギブアップを迫った。
意地で耐え抜いた鷹木はStreets of Rage狙いをネックスクリューで切り返したが、HENAREはヘッドバット連打、串刺しジャンピングニー、ランニングローキックと一気呵成。Streets of Rage狙いを逆さ押さえ込みで切り返されても、ランニングニー、ノーモーション頭突きで鷹木を圧倒し、Streets of Rageを爆発させたが、ダメージが色濃いHENAREはカバーに入れず、勝機を逸した。
ともに消耗が激しい中、鷹木がMADE IN JAPANをさく裂。残り時間3分となり、パンピングボンバーを連発してたたみかける。鷹木がワンツーエルボー乱打、HENAREがスピンキック、鷹木が延髄斬り、HENAREがランニングローキックと激しい打撃戦の様相を呈し、パンピングボンバーとラリアットも相打ちに。それでもHENAREがノーモーション頭突き合戦に競り勝ち、ランニングローキックで蹴り飛ばした。なりふり構わぬ激しい殴り合いを制すると、今宵2発目となるStreets of Rageを爆発させて3カウントを奪った。
勝負タイムは時間切れ22秒前の19分38秒。HENAREが真っ向勝負の激闘の末、元IWGP世界王者・鷹木を粉砕し、価値ある初白星をもぎ取った。鷹木とは今年4月にKOPWをかけて38分を超える死闘を展開。その時に敗れた借りを返したHENAREは「お前は俺と同種の男、戦士だ。お前はプロレス界で最もタフな男だ。それについて疑う余地ははない」と敬意を表した。
次戦は7・23長野大会のキングストン戦。今宵同様の真っ向勝負が予想される。新日本参戦間もないキングストンはSTRONG無差別級王座を奪取し、G1初出場も果たしたが、HENAREには「俺はシンニホンプロレス・ドージョーですべてを教わった。俺はここで7年やっている」と意地をむき出し。自身もまだ上を目指す途上で新顔をのさばらせるつもりはなく、「喜んでお前をぶちのめし、夢がどんなものであるか教えてやろう。ジャパニーズ・ストロングスタイルを伝えた外国人先駆者はお前じゃない。それは俺だ」と通告していた。
【HENAREの話】「タカギ・シンゴ、以前、俺はいつも疑問に思っていた。お前はなぜそんなにタフなのか? なぜそんなに強いのか? なぜそんなに激しく攻撃できるのか? そして俺は2000年の時をさかのぼった気持ちになった。そしてこの印を刻んだ後、その理由が分かった。タカギ、お前は俺と同種の男、戦士だ。戦士の血を引く者。だからお前とは因縁がある。だからお前が初めてここに来た時、俺と対戦した。それが分かったんだ。お前はプロレス界で最もタフな男だ。それについて疑う余地はない。WWEやAEWにいるヤツもお前ほどタフではない。最もタフな男の一人であるシンゴに、俺と先祖たちからの敬意を表する。日本での戦士の夢について話しただろう。念願の夢だ。エディ、ここに来ることがお前の夢だったのか? インディー時代と変わらないスタイルでも何か得られると思ってここに来ることが? いいか? ニュージャパンプロレスに来るということは無差別級世界最強のレスラーになるということだ。ニュージャパン・ドージョーでストロングスタイルについて学ぶ。LA DOJOでもファレ・ドージョーでもなく、シンニホンプロレス・ドージョーで俺はすべてを教わった。俺はここで最強の戦士だ。俺はシンゴ・タカギを倒したぞ。お前は口だけ。お前は初めてのシリーズだ。俺はここで7年やっている。夢を味わいたいか? 喜んでお前をぶちのめし、夢がどんなものなのかを教えてやろう。ジャパニーズ・ストロングスタイルを世界に伝えた外国人先駆者はお前じゃない。それは俺だ」
【鷹木の話】「(頭からタオルを被り、アゴのあたりを氷で冷やしながら床に座り込む)試合時間は? 試合時間わかるか?『残り30秒』ってのは聞こえたわ。あぁ、残り30秒か。あと30秒で……。気ぃ抜いたわけじゃねえけど、負けたら意味がねぇんだよ! 残り30秒、長く感じたわ。俺はそんな中途半端な闘いしてるわけじゃねぇんだよ、俺はよ! ちょっとでもあと30秒耐えて引き分けに持ち込もうとした、引き分けに持ち込もうとした! 俺の負けだ。HENARE! 完敗だよ。お前やっぱすげぇなぁ。名前変えて見た目も変えて、お前、ホンモンだよ。年下の後輩だけど、リスペクトするぜ。G1、勝つか負けるかだ。やるか! やられるかだ。引き分けを選ぶぐらいだったら華々しくやられた方が俺らしいだろ。これで2連敗。チクショー、勝てねぇな。マジで勝てねぇな。誤算があったとすればHENAREの、タトゥーじゃねぇよ、髪の毛がねぇ分、ヘッドバット、過去イチだ。メチャクチャ効いたぞ! 最後はワケ分かんねぇまま終わったな。だが、鷹木信悟! 心はまだ死んでねぇ。いや体も死んでねぇ! バカヤロー、今ちょっと休んで座ってただけだ(と立ち上がる)。次は長野! 石井のオッサンか。おう、俺もなぁ、AEW行った時は日本一、いや世界一、元気ハツラツな40代を目指すと言ったんだ。だったら同じく元気ハツラツなオッサン、石井智宏には何としても負けるわけにはいかねぇな。(立ち去りながら)出直しだ!」