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3/12【新日本】後藤が亡き父に“春男”復活誓う NJC12年ぶり制覇へ初戦オーエンズ突破

『NEW JAPAN CUP 2024』愛媛・宇和島市総合体育館(2024年3月12日)
2回戦 ◯後藤洋央紀vsチェーズ・オーエンズ×

 『NEW JAPAN CUP』(NJC)最多優勝(3回)を誇る“春男"後藤が今年の初戦でオーエンズを熱闘撃破。今年2月に亡くした父の後押しを感じつつ、12年ぶり4度目の優勝を宣言した。

 “春男"後藤は2回戦となったこの日が初戦。宇和島大会のメインに立った。1回戦で同じCHAOSの石井智宏を破って勝ち上がってきたオーエンズと対決した。

 序盤からオーエンズの巧みな試合運びに翻ろうされて攻めあぐねる展開。それでもCトリガーを避けての牛殺しで巻き返すと、真っ向からのエルボー合戦で削りあい、盟友・柴田勝頼譲りのPKをぶっ放し、GTWも繰り出して決定機を手繰り寄せる。

 それでもオーエンズは真っ向からキックアウト。逆に後藤必殺のGTRをサムソンクラッチで切り返すや、後藤を場外に追いやって場外ネックブリーカーを敢行だ。さらには後藤のラリアットも鉄柱に誤爆させてリングアウト寸前に追い込むと、リングインと同時にCトリガー、グリーンキラー…と畳みかけて首に集中砲火を仕掛けた。

 必死にカウント2で肩を上げ続けた後藤も、オーエンズがコーナーに上がったところで勢いよく足をすい、頭部をコーナーに痛打させて反撃。続けざまにコーナーを使った“一人"消灯を繰り出したが、なおもオーエンズはカウンターのジャンピングハイキック、Cトリガーで猛然と反攻し、正調Cトリガーからの必殺パッケージドライバーで仕上げにかかった。

 だが、必死に踏ん張った後藤も、ノーハンドの頭突きを鼻っ柱に連発して雄叫び。こん身の左ミドルをねじ込むや、今度こそのGTRを完璧に決めて3カウントをもぎ取った。

 春男が熱闘を制してNJC準々決勝に進出。「討ち取ったり!」と叫ぶと思いきや、マイクを持った後藤の表情はいつにも増して神妙だった。

 「今日の勝利は皆さんの声援はもちろんなんですけど、2ヶ月前に亡くした父の力もあっての勝利だと思います」。そう切り出した後藤は「ニュージャパンカップ、まだまだ始まったばかりだけど、この俺が優勝します! 新日本プロレスを混とんで染めてやる。まだまだ戦いは続きますけど、明日の岡山…その時まで…消灯!!」と宣言しながら締めくくり、真っ暗となった場内に手拍子が響くなか、宇和島大会の幕が下ろされた。

 戦前には「オカダの抜けたCHAOSにもう一度、混沌と勢いを取り戻す。もう一つは、2月に亡くなった父の遺影に優勝カップを、そしてその先の(IWGP世界)ヘビーのベルトを見せてあげたい」と話していた後藤。

 タッグチームの毘沙門としても、IWGPタッグ王者のオーエンズを破った。パートナーのYOSHI-HASHIも一回戦で同じく王者のKENTAを下しており、挑戦に向けた実績もできた。そして亡き父の後押しをまとって、12年ぶり4度目のNJC制覇へ。続く3・16名古屋大会での準々決勝では難敵デビッド・フィンレーと対決する。

【試合後の後藤】

▼後藤「ああ、まだ1勝なんだけど、年々その1勝が思い出深いものになるというか、大きい勝利になるというか。まあリングでも言った通り、俺が優勝してこの新日本プロレス、混沌に染めてやるよ。俺はまだまだ終わっちゃいねえんだよ!(※天を見上げながら)親父もきっと見ててくれるさ」

──ずっと子供からの声援が飛んでいたが聞こえていた?

▼後藤「もちろん。入場からね、花道に駆け寄ってくれる子供たち。やっぱり力になりますよ。ありがたい。その一言しかないですね。その声援を力に変えて、次も……次は名古屋か……見ててください。子供たちもしっかり見てくれ。俺の生き様を!」

【チェーズの話】「フ●ック……。俺の理解が正しいか?YOSHI-HASHIがKENTAを下した。(※マスコミに対して)合ってるか? 俺はたった今、ゴトーに負けた。(※毘沙門に対して)お前ら、タッグタイトル戦を与えられるべきだって思ってるのか?いつでも、どこでも、関係ない。やってやろうじゃないか。クソッタレが……」

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