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9/9【新日本】ヒロム真っ向勝負も届かず…HENAREがNEVER大熱闘V1 9・29神戸で鷹木迎撃へ

『Road to DESTRUCTION』東京・後楽園ホール(2024年9月9日)
NEVER無差別級選手権試合 ○HENAREvs高橋ヒロム×

 ヒロムが真っ向勝負であと一歩のところまでHENAREを追い詰めたものの届かず。HENAREが大熱闘を制して、NEVER王座初防衛に成功した。試合後、前王者の鷹木信悟が挑戦表明。9・29神戸大会でのタイトル戦が決定的となった。

 6・16札幌大会で鷹木を破り、NEVER王座初戴冠を果たしたHENARE。初防衛戦の相手になったのは、IWGP世界ヘビー級王者・内藤哲也とのシングル初対決を熱望するヒロムだった。内藤戦への足掛かりにすべくNEVER王座に照準を合わせると、8・18両国大会では王者からピンフォール勝ち。今宵のタイトルマッチに駒を進めてきた。

 ヘビー級のHENAREとは体重差が20kg近くある状況だが、ジュニアヘビー級ながらもヒロムはあえて真っ向勝負を予告。後楽園2連戦・2日目のメインで両者の気持ちと気持ちが正面からからぶつかった。

 セミファイナルに出場した内藤はそのままTV解説席に陣取り、リングサイドから試合を見守る。ゴングと同時にショルダータックル合戦で幕開け。リング内外構わず、正面突破を図ったヒロムだったが、HENAREはそのたびに弾き返す。チョップ合戦もHENAREが圧倒すると、客席からは「ヒロム」コールが巻き起こった。

 一方的な展開を変えようと、ヒロムは場外のHENAREめがけてエプロンから決死のショットガンドロップキックを発射。ムキになって3度目のトライでファルコンアローを決めると、大技で試合を立て直し、自ら打撃戦を仕掛ける。ヒロムがチョップを連打すると、HENAREは重たいミドルキックを1発打ち返し、そのままラリーに発展。何十回も交錯すると、フラフラのヒロムに歓声が集中するが、ついにHENAREが蹴り倒した。

 気持ちが折れないヒロムは真っ向勝負を継続。仁王立ちされてもラリアットにこだわって、何度も突っ込んでいく。そのたびにカウンターのラリアットでねじ伏せられ、反撃もことごとく潰されると、アルティマで絞め上げられ、バーサーカーボムで叩きつけられ……とまたも一方的な展開に持ち込まれた。

 単発ながらも抵抗を見せてチャンスを待ったヒロムは、必殺Streets of Rageを防ぐと、一瞬のスキを突いて、両国でピンフォールを奪った名も無きヒロムロールに持ち込むが、惜しくも3カウントを奪えず。それでも勝負を捨てず、Streets of Rageをカナディアンデストロイヤーで切り返して大逆転。ついにラリアットで王者をなぎ倒すと、TIME BOMBがさく裂した。カウントの大合唱となるも、HENAREは肩を上げる。

 ならばとヒロムはTIME BOMBIIの構え。踏ん張れても打撃戦を仕掛けるが、HENAREは下がらず、またも強引にStreets of Rageの体勢に。ヒロムは首固めで切り返そうとしたものの、こらえたHENAREは一気に引っこ抜いて突き刺し、大熱戦を制した。

 何度も「ヒロム」コールを巻き起こしたヒロムだったが、最後は力尽き、あと一歩でベルトに届かず。HENAREがこん身の初防衛に成功した。試合後、実況席で試合を見守っていた内藤、さらにはバックステージから駆けつけた鷹木も大の字になったヒロムに駆け寄って介抱。内藤の肩を借りて、ヒロムはリングを去っていく。

 その時、鷹木の前に立ち塞がったHENAREはNEVERのベルトを掲げて挑発した。HENAREと鷹木は今年すでに2回NEVER王座を懸けて対戦。6・9大阪城大会では両者KOに終わったが、6・16札幌大会での再戦ではHENAREが勝利しており、因縁が再燃する形に。

 挑発を受けた鷹木は「スゲェ試合だな、オイ。こんな試合を見たら、黙っていられねえよ。HENARE! 次は俺が相手だ」と挑戦表明。「場所は神戸でどうだ?」と9・29神戸大会を指名すると、エキサイトしたHENAREも受諾し、両者の対戦が決定的となった。

【HENAREの話】「(※マオリ語で話してから英語で)おめでとうございます。ニュージーランド、アオテアロア(※マオリ語でニュージーランドを意味する言葉)の新女王となったナ・ワイ・ホノ・イ・テ・ポ・パキに敬意を表します。ヒロムめ……これほどまでに素速い選手と闘ったのは人生初だ。速すぎて捕まえられないほどだった。おかげでミスをして頭から投げつけられた。すでに痛めていた首だったが、凄まじいダメージを食らった。ガァーッ! あの技で他のヤツらを破壊してきたのを見てきたからな。幸い、112kgの体重があったおかげでなんとかなった。ヒロム、お前は体は小さいが大きな魂がある。お前を蹴り飛ばした。これほど強く誰かを蹴り飛ばしたことはない。確か20回以上も。でもお前はもっと、もっとと受け続けた。(※日本語で)モット、モット、(※英語に戻して)と言い続けた。俺はこの王座(※NEVER無差別級王座)のためにこれまで闘い続けた。そしてこの王座こそ、俺に王者の意味を、王者のあるべき姿を、何が必要かを教えてくれた。ここコーラクエンホールでも、俺は何度も何度も負け続ける様を見せてきた。それでも諦めずに闘い続けた。それこそが、このNEVER王座の意味だ。俺こそがNEVER王座の象徴。タカギ……ドラゴンのホーム、コーベでの再戦を求めるのか? この『DESTRUCTION』ツアーの最後9月29日に、闘いたいのか!? いいさ、俺が母国へ帰る前に、お前のホームで、お前のマナを見せてみろ!」

【ヒロムの話】「(※内藤に肩を担がれ、控室に向かいながら)HENARE、お前のマナ、受け取った……」

【鷹木の話】「(※腰に手を当てて何度も首をひねり、考え込んでいる様子で)HENAREも、ヒロムも、凄過ぎるよ。凄過ぎる。いや、NEVERが凄過ぎるんだ。ディフェンディングチャンピオンとか関係ねえよ。あんな試合見たらオイ、黙ってられるかよ。(※しばし考えて)俺の、DESTRUCTIONは、始まってねえんだ。HENARE! 9・29神戸で! もう一度勝負だ」

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