【GLEAT】中嶋が劇的絞殺でLIDET UWF王座初防衛 船木と共闘に合意 2024/10/6 10:00
『GLEAT Ver.MEGA in OSAKA』 エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第1競技場(2024年10月6日) LIDET UWF世界選手権試合 ○中嶋勝彦vs船木誠勝× 中嶋がスリーパーホールドによるレフェリーストップで船木に勝利し、LIDET UWF王座初防衛に成功。試合後、「船木さん、俺と一緒に戦ってくれませんか?」と要請すると、船木は「力の限り自分も後押しします」と共闘に合意した。 中嶋は7・1TDCホール大会でGLEAT初参戦。いきなり伊藤貴則を下し、LIDET UWF王座を獲得した。8・21後楽園大会ではGLEAT勢との1対3ハンディ戦に臨み、遺恨を清算したが、そこに船木が電撃登場。「闘魂スタイル、これでいいんですか? LIDET UWFこんなもんですか? せっかく見に来たのにがっかりしました」と酷評すると、中嶋が怒りをあらわにし、初防衛戦で船木と対戦することが決定した。 両者はかつてNOAHの金剛で共闘。一騎打ちは2022年8月のNOAH・N-1公式戦(船木がハイブリッドブラスターで勝利)以来で、前哨戦となった9・29大阪大会でも船木がスリーパーで中嶋を下していた。 船木は新生UWF時代を思わせる赤いハチマキ&緑のタイツで、テーマ曲も当時のものを使用して入場した。試合は序盤からスリリングな展開に。積極的にグラウンドを仕掛けたのは船木。しつこく足関節を狙われても切り抜けた中嶋だったが、自らグラウンドに持ち込んだ場面では、船木のアンクルホールドに捕まってエスケープを奪われ、ポイント先取を許した。 流れを変えたい中嶋は掌底連打で前進し、コーナー付近で顔面を踏みつけての写真撮影タイムに持ち込もうとしたが、船木が許さず。逆に掌底で押し返し、王者をコーナーに追い詰めると、フルスイングの掌底を連発し、ヒザ蹴りにつなげてダウンを奪った。 2ポイント差を付けられた中嶋はジャーマンやノーザンライトボムで一発逆転を狙うが、ことごとく防いだ船木は必殺ハイブリッドブラスターにつなげるべくチキンウィングフェイスロックの構え。しかし、それを読んだ中嶋がバックドロップでぶん投げてダウンを奪取。さらに、ミドルキックをキャッチしてのカウンター掌底でダウンも奪い、ポイントをイーブンに戻した。 だが、立ち上がった直後に船木はローリング袈裟斬りチョップをドンピシャリのタイミングで放って、即座にダウンをもぎ取る。なんとか立ち上がった中嶋と掌底を真っ向から打ち合うと、首相撲からヒザ蹴りを連打。その手を振り払った中嶋がフルスイングの掌底で負けじとダウンを奪い返した。船木は必死に立ち上がったものの、ここが勝負所と見た中嶋はお株を奪うチキンウィングフェイスロックの体勢からスリーパーに移行。一気に絞め落としてレフェリーストップ勝ちを手にした。 中嶋がLIDET UWF王座初防衛に成功。倒れる船木に一礼した中嶋は、マイクを持つ。「俺は今日、命を削る覚悟でこのリングに立った。それはなぜか。相手が船木誠勝だからだ。一瞬のまぐれだよ、きっと。でも、俺はまたこのUWFのベルトを巻いて、このリングに立っている」と船木に敬意を表しつつも勝利をアピールすると、「そして今日、船木誠勝と試合をして思ったことがある。船木さん、俺と一緒に戦ってくれませんか?」と熱望。「新しいLIDET UWFという船木戦で燃えたこの火を俺はもっと燃やしていきたい。そして、船木さん、あなたと一緒なら、プロレス界の地形を変えられるかもしれない。ぜひ俺と戦ってくれ。よろしくお願いします」と思いをぶつけた。 その気持ちに応えた船木はガッチリと握手。中嶋が「船木さん、ありがとうございます。俺たちは戦い続けます」と決意を語ると、船木は「自分が新日本プロレスに入門したのは40年前。自分はカブキさんの記録を破って最年少(デビュー)を名乗っていましたが、そのあと、記録を超したのがこの中嶋勝彦選手です。ああ、とうとうやられたなと思って。そうこうしているうちにこうやってリングの上で交わることができた」と感慨深げに中嶋との縁を口にした。 「今まで(シングルは)3、4回やったんですけど、今日は強烈でした。今何歳ですか? 36歳? 自分とちょうど19歳違うんで。19年後、中嶋選手の最年少を超す選手が来るかどうかわからないですけど、いずれ必ず下から追い上げてくるんで、その時は必ず相手してやってください」と中嶋に求めた船木は「これで自分がカブキさんから最年少、そして自分から中嶋選手に最年少。ちょうどバトンタッチできたと思うんで、力の限り自分も後押しします」とバックアップを約束した。 中嶋は「船木さん、ありがとうございます。そして、おい、リンダマン。この空気なんとかしろよ」とリンダマンに締めを無茶振りしてリングをあとに。仕方なくマイクを持ったリンダマンは「いやあ、さすがにこの空気は俺でも無理でしょう」とこぼし、G-REX王者・田村ハヤトを呼び出す。GLEAT所属選手がリングに集結すると、田村が「みんなで一緒にMEGA GLEATしようぜ!」と観客とともに拳を突き上げて、大会はフィナーレとなった。 中嶋はGLEAT勢と和解を果たしたばかりだが、そこに船木も合流する形に。「この先、LIDET UWF、俺と船木さん、そして若手たちで共に戦っていって、どうなることやら。正直わからない。未知数。けど、この灯した火は大きくなると思います」と手応えを示した中嶋は、「あと俺にはこのベルトを持っていかなきゃいけない場所があるしね」と意味深げに発言。船木は「迷わず行けよ。行けばわかるさ。倒れてもまた立ち上がって歩けばいいんですよ。命ある限り生きていけますから。戦いです」と中嶋を激励していた。 【試合後の中嶋、船木】 ▼中嶋「試合を通して共に戦いたいと強く思ったし、どうお客さんに伝えたらいいか、言葉は今出てこないけれども、リング上で言った通り、ストレートに船木さんに一緒に戦ってほしい。そして、プロレス界の地形を変えられるかもしれないと思ってる。発言した通りです。あと俺にはこのベルトを持っていかなきゃいけない場所があるしね」 ▼船木「20年後、こうやって受け入れたら、それはそれで今の自分の気持ちがわかると思います。中嶋選手に見えてない風景を自分が見てるんで。だけどプロレスっていつまで経ってもやっぱりいいですね。今日は本当に負けて清々しいです。途中からもう自分との戦いになってくるんですね。そこの自分を試すための測定する人という感じで、どこまでいけるかなという。途中からですね。5分経過を聞いた時に、まだ5分かと。まあ、中身は誤魔化せないですね。見た目はちゃんと修正してやってますけど、中身はやっぱり55歳です。だけど、中嶋選手は今から何年後ですかね。たぶん18、19年後に自分が今見ている風景を見ていられるかどうか。そこがこれからの勝負。途中から自分との戦いになってくるんで。相手はそのための相手ということです。まだでもイケイケなんで、大丈夫ですね。力の限り助けて、サポートします。フリーになったんで、心細いところもあると思うんで。自分のほうが先を歩いてますから。フリーはある意味、図太くならないといけないんで。その辺はもっと図太くていいと思う。もっと図太くていいと思います」 ――中嶋選手は今日船木選手と戦ったことで、LIDET UWFでより大きい何かを作れそうな予感がする? ▼中嶋「いや、するでしょ。俺もまさか握手してもらえると思わなかったし。船木さんも言ってましたけど、お互いフリーという立場の中で、図太く行かなきゃいけないと言ってましたけども、俺はフリーになってひとりで戦っているんで。そして、ひとりで背負ったこの闘魂スタイル。それを少しフリーである大先輩の船木さん、UWFとしても大先輩の船木さんが少し耳を傾けてくれた試合になったかなと思うんで。もう自分も正直ビックリしています。この先、LIDET UWF、俺と船木さん、そして若手たちで共に戦っていって、どうなることやら。正直わからない。未知数。けど、この点した火は大きくなると思います」 ▼船木「猪木さんというのはある意味、異端ですから、まともな道じゃないことは確かですね。それがたまたまこうやって、自分は猪木さんから外れて、それでさまよって、今はここにいますから。そういう意味では、闘魂スタイル…××になってますけど、その×を外したら、闘魂があるんでね。そういう闘魂がこの選手に猪木さんが授けたみたいな形になっているんで。みんな闘魂とか背負うのは嫌がっていると思います。ただ、自分から背負っているのに×されて、それもまた猪木さんみたいだなと。そういう意味では、猪木さんもここにいると思います。こういうのがたぶん猪木さんが大好きなんで。普通じゃダメだよと。なんで普通のことやるんだと。組織にいて、普通のことをやっていたらダメだろうと。猪木さんは道を外すことをいつもいいとしてくれましたんで。それがまた新しい道になれば、それはそれでいいと思います。だから、迷わず行けよ。行けばわかるさ。倒れてもまた立ち上がって歩けばいいんですよ。命ある限り生きていけますから。戦いです。さっき言ってましたよね。戦いが終わらない」 ▼中嶋「戦い続ける。我々は戦い続けます」 ▼船木「そういうことです。戦うことが生きることですね。生きるってそういうことだと思います。みんな戦って生きてます」 ――船木選手はハチマキをして、かつてのUWFのコスチュームだったが? ▼船木「アントキの猪木ですね(笑) あの時の船木です」 ――UWFへの思いを表現した? ▼船木「音楽も昔のヤツを引っ張り出してやりました。今日でまた始まるのかもしれないし、ここにUWFがある限り、自分は協力したいと思ってますんで。やっぱりそれがなくなるのは。自分らが20歳からやっていたものが30年経ってなくなるって、やっぱ寂しいですからね。ひとりでもこうやってやってくれる人がいれば続くんで。30代ギリギリまで持ってると。20代につなげなきゃダメです。20代につなげれば10代につながります。だから、つなげていくって難しいですよね。やっぱり戦いですよ、生きるっていうのは」 ▼中嶋「戦い続ける。闘魂スタイル・中嶋勝彦と蘇った…」 ▼船木「おお、言っちゃいましたね。闘魂って言いましたよ。また怒られますね。コラって。今、猪木さんが乗り移ったかもしれないです。アゴが出てきました」 ▼中嶋「蘇った船木誠勝、楽しみにしててください」 ▼船木「今日何回か飛んで。その時にパンクラスの時のマットが蘇りましたね。ダウンした時ってマットが見えるんですよ。ちょっと耳がホワーンとして、お客さんがざわついて。それでも立たないとダメなんですね。それをちょっと思い出しました」 ▼中嶋「船木さん、僕たちフリーじゃないですか? 売店行きましょう」 ▼船木「俺はもう終わったんで、先行ってください」
『GLEAT Ver.MEGA in OSAKA』
エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第1競技場(2024年10月6日)
LIDET UWF世界選手権試合 ○中嶋勝彦vs船木誠勝×
中嶋がスリーパーホールドによるレフェリーストップで船木に勝利し、LIDET UWF王座初防衛に成功。試合後、「船木さん、俺と一緒に戦ってくれませんか?」と要請すると、船木は「力の限り自分も後押しします」と共闘に合意した。
中嶋は7・1TDCホール大会でGLEAT初参戦。いきなり伊藤貴則を下し、LIDET UWF王座を獲得した。8・21後楽園大会ではGLEAT勢との1対3ハンディ戦に臨み、遺恨を清算したが、そこに船木が電撃登場。「闘魂スタイル、これでいいんですか? LIDET UWFこんなもんですか? せっかく見に来たのにがっかりしました」と酷評すると、中嶋が怒りをあらわにし、初防衛戦で船木と対戦することが決定した。
両者はかつてNOAHの金剛で共闘。一騎打ちは2022年8月のNOAH・N-1公式戦(船木がハイブリッドブラスターで勝利)以来で、前哨戦となった9・29大阪大会でも船木がスリーパーで中嶋を下していた。
船木は新生UWF時代を思わせる赤いハチマキ&緑のタイツで、テーマ曲も当時のものを使用して入場した。試合は序盤からスリリングな展開に。積極的にグラウンドを仕掛けたのは船木。しつこく足関節を狙われても切り抜けた中嶋だったが、自らグラウンドに持ち込んだ場面では、船木のアンクルホールドに捕まってエスケープを奪われ、ポイント先取を許した。
流れを変えたい中嶋は掌底連打で前進し、コーナー付近で顔面を踏みつけての写真撮影タイムに持ち込もうとしたが、船木が許さず。逆に掌底で押し返し、王者をコーナーに追い詰めると、フルスイングの掌底を連発し、ヒザ蹴りにつなげてダウンを奪った。
2ポイント差を付けられた中嶋はジャーマンやノーザンライトボムで一発逆転を狙うが、ことごとく防いだ船木は必殺ハイブリッドブラスターにつなげるべくチキンウィングフェイスロックの構え。しかし、それを読んだ中嶋がバックドロップでぶん投げてダウンを奪取。さらに、ミドルキックをキャッチしてのカウンター掌底でダウンも奪い、ポイントをイーブンに戻した。
だが、立ち上がった直後に船木はローリング袈裟斬りチョップをドンピシャリのタイミングで放って、即座にダウンをもぎ取る。なんとか立ち上がった中嶋と掌底を真っ向から打ち合うと、首相撲からヒザ蹴りを連打。その手を振り払った中嶋がフルスイングの掌底で負けじとダウンを奪い返した。船木は必死に立ち上がったものの、ここが勝負所と見た中嶋はお株を奪うチキンウィングフェイスロックの体勢からスリーパーに移行。一気に絞め落としてレフェリーストップ勝ちを手にした。
中嶋がLIDET UWF王座初防衛に成功。倒れる船木に一礼した中嶋は、マイクを持つ。「俺は今日、命を削る覚悟でこのリングに立った。それはなぜか。相手が船木誠勝だからだ。一瞬のまぐれだよ、きっと。でも、俺はまたこのUWFのベルトを巻いて、このリングに立っている」と船木に敬意を表しつつも勝利をアピールすると、「そして今日、船木誠勝と試合をして思ったことがある。船木さん、俺と一緒に戦ってくれませんか?」と熱望。「新しいLIDET UWFという船木戦で燃えたこの火を俺はもっと燃やしていきたい。そして、船木さん、あなたと一緒なら、プロレス界の地形を変えられるかもしれない。ぜひ俺と戦ってくれ。よろしくお願いします」と思いをぶつけた。
その気持ちに応えた船木はガッチリと握手。中嶋が「船木さん、ありがとうございます。俺たちは戦い続けます」と決意を語ると、船木は「自分が新日本プロレスに入門したのは40年前。自分はカブキさんの記録を破って最年少(デビュー)を名乗っていましたが、そのあと、記録を超したのがこの中嶋勝彦選手です。ああ、とうとうやられたなと思って。そうこうしているうちにこうやってリングの上で交わることができた」と感慨深げに中嶋との縁を口にした。
「今まで(シングルは)3、4回やったんですけど、今日は強烈でした。今何歳ですか? 36歳? 自分とちょうど19歳違うんで。19年後、中嶋選手の最年少を超す選手が来るかどうかわからないですけど、いずれ必ず下から追い上げてくるんで、その時は必ず相手してやってください」と中嶋に求めた船木は「これで自分がカブキさんから最年少、そして自分から中嶋選手に最年少。ちょうどバトンタッチできたと思うんで、力の限り自分も後押しします」とバックアップを約束した。
中嶋は「船木さん、ありがとうございます。そして、おい、リンダマン。この空気なんとかしろよ」とリンダマンに締めを無茶振りしてリングをあとに。仕方なくマイクを持ったリンダマンは「いやあ、さすがにこの空気は俺でも無理でしょう」とこぼし、G-REX王者・田村ハヤトを呼び出す。GLEAT所属選手がリングに集結すると、田村が「みんなで一緒にMEGA GLEATしようぜ!」と観客とともに拳を突き上げて、大会はフィナーレとなった。
中嶋はGLEAT勢と和解を果たしたばかりだが、そこに船木も合流する形に。「この先、LIDET UWF、俺と船木さん、そして若手たちで共に戦っていって、どうなることやら。正直わからない。未知数。けど、この灯した火は大きくなると思います」と手応えを示した中嶋は、「あと俺にはこのベルトを持っていかなきゃいけない場所があるしね」と意味深げに発言。船木は「迷わず行けよ。行けばわかるさ。倒れてもまた立ち上がって歩けばいいんですよ。命ある限り生きていけますから。戦いです」と中嶋を激励していた。
【試合後の中嶋、船木】
▼中嶋「試合を通して共に戦いたいと強く思ったし、どうお客さんに伝えたらいいか、言葉は今出てこないけれども、リング上で言った通り、ストレートに船木さんに一緒に戦ってほしい。そして、プロレス界の地形を変えられるかもしれないと思ってる。発言した通りです。あと俺にはこのベルトを持っていかなきゃいけない場所があるしね」
▼船木「20年後、こうやって受け入れたら、それはそれで今の自分の気持ちがわかると思います。中嶋選手に見えてない風景を自分が見てるんで。だけどプロレスっていつまで経ってもやっぱりいいですね。今日は本当に負けて清々しいです。途中からもう自分との戦いになってくるんですね。そこの自分を試すための測定する人という感じで、どこまでいけるかなという。途中からですね。5分経過を聞いた時に、まだ5分かと。まあ、中身は誤魔化せないですね。見た目はちゃんと修正してやってますけど、中身はやっぱり55歳です。だけど、中嶋選手は今から何年後ですかね。たぶん18、19年後に自分が今見ている風景を見ていられるかどうか。そこがこれからの勝負。途中から自分との戦いになってくるんで。相手はそのための相手ということです。まだでもイケイケなんで、大丈夫ですね。力の限り助けて、サポートします。フリーになったんで、心細いところもあると思うんで。自分のほうが先を歩いてますから。フリーはある意味、図太くならないといけないんで。その辺はもっと図太くていいと思う。もっと図太くていいと思います」
――中嶋選手は今日船木選手と戦ったことで、LIDET UWFでより大きい何かを作れそうな予感がする?
▼中嶋「いや、するでしょ。俺もまさか握手してもらえると思わなかったし。船木さんも言ってましたけど、お互いフリーという立場の中で、図太く行かなきゃいけないと言ってましたけども、俺はフリーになってひとりで戦っているんで。そして、ひとりで背負ったこの闘魂スタイル。それを少しフリーである大先輩の船木さん、UWFとしても大先輩の船木さんが少し耳を傾けてくれた試合になったかなと思うんで。もう自分も正直ビックリしています。この先、LIDET UWF、俺と船木さん、そして若手たちで共に戦っていって、どうなることやら。正直わからない。未知数。けど、この点した火は大きくなると思います」
▼船木「猪木さんというのはある意味、異端ですから、まともな道じゃないことは確かですね。それがたまたまこうやって、自分は猪木さんから外れて、それでさまよって、今はここにいますから。そういう意味では、闘魂スタイル…××になってますけど、その×を外したら、闘魂があるんでね。そういう闘魂がこの選手に猪木さんが授けたみたいな形になっているんで。みんな闘魂とか背負うのは嫌がっていると思います。ただ、自分から背負っているのに×されて、それもまた猪木さんみたいだなと。そういう意味では、猪木さんもここにいると思います。こういうのがたぶん猪木さんが大好きなんで。普通じゃダメだよと。なんで普通のことやるんだと。組織にいて、普通のことをやっていたらダメだろうと。猪木さんは道を外すことをいつもいいとしてくれましたんで。それがまた新しい道になれば、それはそれでいいと思います。だから、迷わず行けよ。行けばわかるさ。倒れてもまた立ち上がって歩けばいいんですよ。命ある限り生きていけますから。戦いです。さっき言ってましたよね。戦いが終わらない」
▼中嶋「戦い続ける。我々は戦い続けます」
▼船木「そういうことです。戦うことが生きることですね。生きるってそういうことだと思います。みんな戦って生きてます」
――船木選手はハチマキをして、かつてのUWFのコスチュームだったが?
▼船木「アントキの猪木ですね(笑) あの時の船木です」
――UWFへの思いを表現した?
▼船木「音楽も昔のヤツを引っ張り出してやりました。今日でまた始まるのかもしれないし、ここにUWFがある限り、自分は協力したいと思ってますんで。やっぱりそれがなくなるのは。自分らが20歳からやっていたものが30年経ってなくなるって、やっぱ寂しいですからね。ひとりでもこうやってやってくれる人がいれば続くんで。30代ギリギリまで持ってると。20代につなげなきゃダメです。20代につなげれば10代につながります。だから、つなげていくって難しいですよね。やっぱり戦いですよ、生きるっていうのは」
▼中嶋「戦い続ける。闘魂スタイル・中嶋勝彦と蘇った…」
▼船木「おお、言っちゃいましたね。闘魂って言いましたよ。また怒られますね。コラって。今、猪木さんが乗り移ったかもしれないです。アゴが出てきました」
▼中嶋「蘇った船木誠勝、楽しみにしててください」
▼船木「今日何回か飛んで。その時にパンクラスの時のマットが蘇りましたね。ダウンした時ってマットが見えるんですよ。ちょっと耳がホワーンとして、お客さんがざわついて。それでも立たないとダメなんですね。それをちょっと思い出しました」
▼中嶋「船木さん、僕たちフリーじゃないですか? 売店行きましょう」
▼船木「俺はもう終わったんで、先行ってください」