【新日本】デスペが石森の挑戦受諾、KENTAは新日本離脱&ノア本格参戦示唆 2025/1/6

『NEW YEAR DASH!!』大田区総合体育館(2025年1月6日)
○KUSHIDA&エル・デスペラードvs石森太二&KENTA×

 IWGPジュニア王者・デスペラードが石森の挑戦表明を受諾。KENTAは新日本離脱とNOAH本格参戦を示唆した。

 デスペラードは1・4東京ドーム大会でDOUKIの左腕負傷によるレフェリーストップの不本意な結果ながらIWGPジュニア返り咲き。翌1・5ドーム大会におけるルチャ・ガントレットマッチでデスペラードに直接勝利した石森がベルト挑戦を表明した。両者によるタイトルマッチが浮上した中、この日、デスペラードがKUSHIDA、石森がKENTAとそれぞれ組んで激突した。

 いきなりデスペラードと石森が先発で向き合った。一進一退に腕を取り合い、石森がスワンダイブ攻撃を狙うと、デスペラードは回避。ショルダータックルでなぎ倒したが、石森は追撃を許さず早くもBone Lockで捕獲。デスペラードもマフラーホールドで切り返そうとしたが、切り抜けた石森がフロントハイキックを叩き込んだ。2度目の激突ではデスペラードがスパインバスターで叩きつけて一矢報いた。

 終盤にはKENTAがSTF、高速パワースラムでKUSHIDAに攻勢。KUSHIDAもハンドスプリングエルボーで石森とKENTAをまとめてなぎ倒したが、KENTAはデスペラードとの同士討ちを誘い、丸め込みを連発。go 2 sleepを狙ったものの、読んだKUSHIDAがホバーボードロックで捕らえてKENTAをギブアップさせた。

 デスペラードと石森が火花を散らしたが、最後に決めたのはKUSHIDA。NEVER王者・TAKESHITAから挑戦者に指名されていたが、マイクを手にすると「竹下幸之介、お前も世界を知ってるんだってな。お前のプロレス、俺にも教えてくれ」と呼応するように宣戦布告した。

 すると石森がKUSHIDAからマイクを奪い取って「デスペ、俺が何が言いてえかわかるか? 単刀直入に言わせてもらうよ。そのIWGPジュニアのベルトをかけて、俺と遊びましょう」と改めてIWGPジュニア挑戦をアピール。デスペラードも「いいじゃないですか。言葉遊びもどんどん上手になってるみたいだし、やりましょうよ」と受諾。「どこでやるか、どうでもいい。東京ドームだろうが新木場だろうがやることは一緒だ。ドームだったとしても、今日みたいな大田区だったとしても、いいところなかったからさ。あんたに勝って景気づけといきますよ」といきなりの強敵突破を見据えた。

 一方、まさかの敗戦に終わったKENTAは試合後のバックステージで顔なじみのビデオカメラマンに「またどっかで会おうな。バイバイ」とだけ告げて去っていった。KENTAはNOAH1・1日本武道館大会に参戦し、拳王との一騎打ちに勝利。「俺はいつでも準備できてるよ」と継続参戦に前向きな姿勢をみせていた。新日本への別れと受け取れる発言を口にしたことで、創立25周年イヤーとなる古巣マットへの本格参戦が現実味を帯びてきた。

【デスペラードの話】「あいつ(KUSHIDA)が負けたら俺の負けになるからよ、セーブぐらいそりゃ入るさ。そりゃいい……。石森さん、(※IWGPジュニアヘビー級のベルトを示しながら)遊びましょときたな……。いいじゃないですか。俺は楽しいことが大好きだ。つまんねえこと、なにガタガタガタガタやってるようなヤツに言われたところで、ウンともスンとも言わねえが、面白くはない。まあ、あんたと(タイトルマッチを)やって、ギャーギャーものを言えるような試合にならねえからな。あんたとやったらよ、極上のものが生まれるよ、いつだって。(※ベルトを自身の左肩に掛けて)まあ……こういうこと言っちゃうと、ある意味あの人にホントにタイトル必要? でも、そういう人が目指してくれる(※肩に掛けたベルトを3回叩き)こいつだからさ、持ってる意味がある。これを持ってる間、俺は新日本ジュニアの顔だ。グダグダグダグダXで言ってたな。くだらねえことつぶやいてることを、新日本の顔だと思われたくないヤツは……かかってこい。あまりベテランだ、若手だってことで人を区別したくないんだが……そういうヤツらが一番口をきかないのね。隣にいたKUSHIDAだって、ああやってTAKESHITA選手に挑戦表明してる。組まれるか組まれないかなんて知らないよ。言ったらいいじゃない。言うのはタダだぞ。ただ俺が誰かとやってるときに横からチャチャ入れてくるワトみたいな発言の仕方はいただけない。言うのはいい。ただ邪魔はすんな。石森さん、喜んで遊びましょ」


【試合後のKUSHIDA】

▼KUSHIDA「(※フロアにあぐらをかいて)TAKESHITA KONOSUKE、ご指名、ありがとうございます。あのコメントを見たときに俺が、KUSHIDAが何か教えれること彼にあるかなと思ったんですけど、まあ、ないね……。一つ、言えることは、KUSHIDAが教えられるほどプロレスの世界っていうのは小さなものじゃないってこと。それは唯一、教えられるな。ただ、ラダーマッチも、TAKESHITA KONOSUKEも、エル・デスペラードも、好きか嫌いかで言ったら、嫌いなはずないじゃないですか。いったい何年前から僕がこのプロレスを愛し、プロレスをずーっとウォッチングしてきたか。NEVER無差別級……無差別級と名乗ってる、銘打たれてるわりにはジュニアヘビー級からのチャレンジャーは少ないですし、割と差別を感じますよね。NEVER無差別級、これはジュニアヘビー級であるKUSHIDAが獲ってこそ、階級の壁をぶち破れる。もちろん、TAKESHITA選手はジュニアヘビー級の僕を指名してくれた。大変光栄です。お前も世界を知っているようだな? だけど、そのあとに教えてほしいと……。ホントかウソか、アピールかもしれませんけど、俺も同じ気持ち。教えてほしい。だから、ずーっと旅を続けてる。もしかしたら彼と一緒かもしれない。そんな彼とNEVER無差別、もってこいの舞台でしょう。楽しみだよ。今までの経験、総動員で立ち向かいます。(※立ち上がりながら)よし!」

――互いに「世界を知っている」と言いますが、TAKESHITA選手が知ってる世界とKUSHIDA選手が知ってる世界は違いますよね?

▼KUSHIDA「いや、全然違うでしょ。(※集まってる報道陣1人ひとりを指しながら)あなたも、あなたも、あなたも、あなたも。見てるプロレス観は違います。だから面白いんだ、プロレスは。俺は、彼が見てる光景も興味深いし、彼の生き方も……3団体所属? 過去、飯伏幸太だったり、いろんな選手……あっ、俺もそうか。去年、やってきたけども、人として、プロレスラーである前に人として、興味があります」


【石森の話】「ああ、クソッ……。KENTA、石森組、幸先よく、今年はいかなかったな。でも俺と、ね、KENTAの関係は、ここでしゃべらなくてもわかるだろうし。次はしっかり見してやるよ。それと、昨日のゲイブ、最高だったぜ。俺もよ!(※甲を向けてウルフパックサインを示ししながら) BULLET CLUB、WAR DOGS派だからよ、すげえ誇りに思うぜ。(※手を3回叩きながら)で、で、で……IWGPジュニアヘビー級選手権(試合)、チャンピオン・エル・デスペラード対挑戦者・石森太二、決定だよな? 石森太二は2025年前半から飛ばしていくぞ。デスペ! さあ、遊びましょ……。ということで! これはまさしく神の恵み、そう、Graceだ」


【KENTAの話】「(※恋人関係のビデオカメラマンとハートマークを合わせて)またどっかで会おうな。バイバイ……」