【DRAGONGATE】田中がKAMEI熱戦撃破でブレイブ王座V3 9・14仙台での布田迎撃が決定 2025/9/4

『STORM GATE 2025』後楽園ホール(2025年9月4日)
オープン・ザ・ブレイブゲート選手権試合 ○田中良弥vsJACKY KAMEI×

 田中がKAMEIを熱戦の末に下し、ブレイブゲート王座3度目の防衛に成功。布田龍が挑戦を表明し、9・14仙台大会での迎撃が決まった。

 8・17大田区大会でベテランの望月成晃を破り、ブレイブ王座V2に成功した田中。そんな若き王者に挑戦状を叩きつけたのが先輩にあたるKAMEIだった。すでにツインゲートやトライアングルゲートは戴冠経験があるKAMEIだが、ブレイブは腰に巻いたことがなく、今回が1年ぶり4度目の挑戦。最近は好調を維持しており、田中にとっては厳しい相手となった。

 スピードを駆使した先手争いで幕を開けると、KAMEIがトペスイシーダで先制打。田中もすぐさまエプロンを踏み台にしてのコルバタで吹き飛ばして譲らず。鉄柱超えトペコンヒーロを放った。主導権を握った田中は逆水平を連発し、グラウンド卍で絞め上げる。耐えるKAMEIにランニングシューティングスタープレスを投下し、「JACKY KAMEIそんなもんか?」と挑発した。

 すると触発されたKAMEIの猛反撃が始まる。逆水平合戦で渡り合うと打点の高いドロップキックを発射。トルニージョで突っ込む。リングに戻ってもブロンコバスター、旋回式ブルドッギングヘッドロック、旋風脚と得意技を連発。田中がダイビングボディアタックで応戦しても、肩車状態からのコードブレイカーをさく裂させた。

 トルベジーノを阻止した田中はムーンサルトアタックで逆襲。その場飛びムーンサルトを投下していく。KAMEIがライオンサルトで応戦しても、コーナーダイブは田中がドロップキックで撃墜。スパニッシュフライを仕掛けたが、阻止したKAMEIは雪崩式リバースフランケンで叩き落とす。すかさずトルベジーノからのラ・マヒストラルで丸め込んだ。

 田中もギリギリでキックアウト。その場飛びスパニッシュフライ、延髄斬り、ハンドスプリング式ダイアモンドカッターと得意技を連発して巻き返す。粘るKAMEIもクロスセイバーを食い止め、“JACKY"ナイフで逆転を狙ったが、田中は王者の意地でキックアウト。クロスセイバーをさく裂させると、スターダストプレスを発射して3カウントを奪った。

 田中が熱戦の末にKAMEIを退け、ブレイブ王座V3に成功。中軽量級頂点の座を死守した。試合後、次なる挑戦者が現れた。この日、第2試合で勝利し、好調を持続する布田だ。2023年10・9仙台大会で当時の王者・ISHINへの挑戦が予定されていたが、左手負傷による欠場のため消滅。代わりにKzyが挑戦していた。2023年8・26神戸大会でタッグマッチながら自力初勝利を挙げた時の相手が田中だった。

 試合後の田中の前に現れた布田は「おい、田中。次、そのブレイブのベルト、俺に挑戦させろ!」と名乗りを上げた。すると田中は「おい、布田龍。このブレイブゲートに挑戦したいんか? まあ、確か2年前にあんたがデビューして、初勝利した相手って俺やったよな? それから2年経って、今や俺はブレイブゲートチャンピオン。それに変わって、この2年の間、あんた何してたんすか? 何を残してきた? ハッキリ言って眼中にないね」と疑問符を付けたうえでバッサリ。「最近ちょこっと結果ついてきてるかも知らんけど、体ひとつも作らず、挑戦する? 獲れる? そんなな、このブレイブゲート甘ないねん」と釘を刺した。

 だが、布田も引き下がるつもりはない。「確かに俺は一度そのブレイブゲートに挑戦しかけて、自分の実力不足、自分の全責任で全部水に流して。ケガをして欠場している間に同期、そして後輩に抜かされ、どんどんどんどん上に行かれ…。でもな、そんなことお前に言われなくても、俺が一番わかってんだよ!」と感情を爆発させると、「だから望月道場に入って、少しでも何か変えようって、ちょっとずつやってきて。それが実を結んで、ちょっとずつ結果になってきて。お前の今この前に立ってんだよ!」と言い切った。

 これに田中は「まあ、そんな過去は知らないけど、あんたの今までの行いで、今のそのポジションなんやろ? 俺のブレイブゲートロードは、俺がどんどんどんどん防衛戦を重ねていくごとに、DRAGONGATEの中軽量級のみならず、中堅からベテランまで俺が活性化させていくねん」と差を強調するように王者としての覚悟を剥き出し。「過去にケガで挑戦が流れたっていうのはもちろん俺も知ってるわ。だから挑戦は受けたるわ。でもな、今の俺はか〜な〜り強いねん。まあ、今のあなたのままなら師範の仇どころか俺が勝って当たり前の防衛戦になるから。最初で最後のブレイブゲート戦やと思って挑戦してこいや」と上から目線で受諾した。

 すると布田は「ちょっと待って。師範の仇? 違えよ。師範が獲れなかったそのベルトだからこそ、この望月道場門下生のこの俺が獲る意味、価値があるんだよ。おい、田中。俺もお前に負ける気しねえよ」と反論したうえで通告。田中も「OK。じゃあ、タイトルマッチでその熱い気持ち、後輩の俺にぶつけに来いや」と呼応した。

 そして斎藤了GMが「10月8日の後楽園ホールでいいと思ったんだけども、せっかくならば布田がケガで流れた仙台。9月14日、仙台があるんだ。仙台で組んでやりたい」と舞台を指定。「いいか、布田。お前の地元・仙台で組んでやるからな。しっかりお前の今の力見せてくれよ」と叱咤した。すると布田は覚悟を示すように田中を蹴り倒し、ベルトを手にすると倒れたままの王者の上に置いた。

【田中の話】「想像以上の防衛戦でした。でもこのブレイブゲート獲って早2ヵ月…1ヵ月半。防衛戦2回してきましたけど、今まで以上に一番ブレイブゲートらしい戦いを見せれたんじゃないかなと思います。JACKY KAMEIには戦前言ってましたけど、動きは本当に凄いです。リスペクトを込めて、もっともっとお互い高め合って、またこのブレイブゲート戦やりましょう。そして次の挑戦者が布田龍。ホントハッキリ言って眼中にないですよ。仙台でこのブレイブゲート戦が流れた過去があるから。どんどん防衛戦やりたいとは言ってるけど、誰でも彼でも挑戦できるベルトにはしたくないんで。このままだったら俺が勝って当たり前の防衛戦になるし、本当に今回が最後のブレイブゲート挑戦になると思うんで。覚悟を持って仙台のブレイブゲート戦に挑んでほしいと思います。必ず防衛して、まだまだ俺のブレイブゲートロード、考えてることはたくさんあるんで、これからもみんなに見せていこうと思います。ありがとうございました」