【新日本】オスプレイを血祭り…狂乱のケニーが4年ぶり参戦でUS王座奪取 2023/1/4
『アントニオ猪木追悼大会 WRESTLE KINGDOM 17 in 東京ドーム 〜闘魂よ、永遠に〜』東京ドーム(2022年1月4日) IWGP USヘビー級選手権試合 ○ケニー・オメガvsウィル・オスプレイ× 4年ぶりの新日本参戦となったケニーが狂乱のファイトの末にオスプレイを血祭りに。約5年ぶりにUS王座を奪取した。 US王者・オスプレイは昨年の11・20有明大会で海野翔太を破ってV3を達成。そんなオスプレイにVTRで宣戦布告したのがAEWのケニーだった。初代US王者でもあるケニーは「お前の会社を救ってやるよ。もう一度世界を変えてやる」と豪語。実に4年ぶりの新日本参戦が決定した。 かつてトップ外国人選手として新日本をけん引していたケニーと、ケニー離脱後の新日本で中心選手となったオスプレイ。SNS上でも挑発合戦を繰り広げ、昨年9月にはAEWマットでも大乱闘を展開した両者による危険なドリームマッチは文字通りの死闘となった。 ケニーが執ように腰を攻めれば、オスプレイは首への攻撃を重ねて試合は消耗戦に。互いにテーブルまで利用してエグい攻撃を連発する。先にチャンスを掴んだのはケニーだったが、オスプレイは雪崩式ドラゴンスープレックスを1回転して不時着する離れ技を披露。一気にオスカッターに持ち込んだ。 その後もケニーは劣勢が続いたが、むき出しとなったコーナー金具めがけて、コーナー上からDDTを強行。非情すぎる一撃でオスプレイを大流血に追い込んだ。止まらないケニーはノータッチトペコンヒーロで飛翔。その後もケニーの厳しすぎる攻撃は続き、急角度のパイルドライバーで突き刺すと、高速ドラゴンスープレックスを連発した。 オスプレイは足にしがみついてなりふり構わず抵抗。ならばとケニーは狂気の笑みを浮かべ、ダブルアーム式パイルドライバーやVトリガーでたたみかける。再びコーナー金具に顔面を叩きつけ、金具にもたれかかるオスプレイの後頭部に再びVトリガーを放つ。さらに雪崩式クロイツラス、正調Vトリガーと必殺技を連発した。 しかし、意識もうろうとしながらもオスプレイは沈まない。大歓声を背に絶叫しながら立ち上がると、必死の抵抗。腕に絡みついてシットダウン式パワーボムを繰り出し、ついに反撃に成功した。後頭部と顔面に連続してヒドゥンブレードをズバリ。スーパーオスカッターもさく裂する。スタイルズクラッシュを決めると、生ヒジ式のヒドゥンブレードを顔面にぶち込んで試合をイーブンに持ち込んだ。 2人は手を掴んだ状態で強烈なエルボーを真っ向から何十発も打ち合う。だが、最後はケニーの執念が上回った。空振りを誘ったケニーはクロスアームスープレックスで投げると、両手を離さず、ツバを吐きかけてきたオスプレイに盟友・飯伏幸太ばりのカミゴェをズバリ。最後は片翼の天使で3カウントを奪った。 4年ぶりの新日本参戦を果たしたケニーが凄惨な死闘の末にオスプレイを撃破。初代王者が5年ぶりにUS王座に返り咲いた。「1年のうち364日間負けたとしても、最高のレスラーであるためには残りの1日で最高の自分を見せられればいいんだ。その一日で相手よりも自分が勝っているというところを見せられる。それが本当のチャンピオンである」と持論を説いたケニーは「1日でそれを証明する。だからこそ今日、俺が真のチャンピオンであり、世界中のプロレスの頂点に立つ男であり、今もまだそれは変わらないということを証明できただろう」と勝ち誇った。 ケニーがIWGPの冠がつくベルトを手にしたことで、今後も新日本との戦いが継続することが決定的に。「リングの中でリーダーシップを執るのは唯一無二の俺であり、他の全員は俺にとっての添え物でしかない」と断言したケニーは「これからまた何度もこのフレーズを聞くことになるだろうが、また言わせてもらおう。グッバイ&グッナイト…Bang!」と締めくくった。 【試合後のケニー】 ▼ケニー「俺が勝つという悲しい結果になったな。40分、プロレス史における最高の聖地であるこの場所で会話をすることができた、あの男と。男と男、アスリートとアスリート、パフォーマーとパフォーマー、プロレスラーとプロレスラーの戦い。状況が違えば、俺たちはいい友人になれたかもしれないのに、本当に残念だ。ウィルよ、お前にとって試練だという話をしたかもしれないが、お前には1年のうち364日間負けてたとしても、最高のレスラーであるためには残りの1日で最高の自分を見せられればいいんだ。その1日で相手よりも自分が勝ってるというところを見せられる、それが本当のチャンピオンである。1日でそれを証明する。だからこそ今日、俺が真のチャンピオンであり、世界中のプロレスの頂点に立つ男であり、今もまだそれは変わらないということを証明することができただろう。俺を見てみろ。お前は一体、何をしてきたんだ? 鏡の中に映る自分を見ればいい。今、俺が鏡を見たら、そこに映っているのは勝者でありレジェンドだ。お前が鏡を見た時に、鏡の中に映っているのは昨日と変わらないお前だ。今日勝ったことで自分は、史上最強であるということを証明することができた。もし今日、お前が何か学びを得るんだとすれば、俺以外のプロレスラーはすべてサーカスの動物たちのようなものだということ。リングの中でリーダーシップを執るのは唯一無二の俺であり、ほかの者全員は俺にとっての添え物でしかない。お前もその中の1人。お前にリーダーの座はまだまだ渡せない」 ▼キャリス「『言っただろう』って言いたくはないけど、言っただろう。ウィル・オスプレイは運動神経もあり素質もあって突出したプロレスラーである。フェノミナルなアスリートだ。しかし1つ欠点があるとしたら、その強さをここぞというときに見せられないこと。トーキョードームではマジックが起こるんだ。お前はケニー・オメガと同等ではない。人々は平等ではなく、ここでそのマジックをかけられた者がより強いんだ。そしてその魔法が誰にかかるかといえば、唯一無二の存在、バスケットボールでいえばマイケル・ジョーダン。残念ながらお前はスコッティ・ピッペンなんだ。お前に価値がないとか、お前はオールスターじゃないとか言ってるんじゃない。残念ながらケニー・オメガが唯一無二、史上最高の男だということが証明されただけなんだ。ケニー・オメガと同じ時代に生まれてしまったことは本当に残念だと思うが、ケニー・オメガは神であることを、ここで何度も証明している。この男こそ、プロレスリングにおける真の神であり、何度顔を合わせようとも、お前に勝ち目はない。今夜、この最高の舞台に立った若くて素晴らしいウィル・オスプレイよ、残念ながら今日も失敗してしまったな」 ▼ケニー「そういうことだ。だから俺はお前を叩きのめさないといけなかった。これからまた、何度もこのフレーズを聞くことになると思うが、また言わせてもらおう。グッバイ&グッナイト……Bang!」 【オスプレイの話】「(重い足取りでインタビューブースにやって来るも、なかなかテーブルの前までいかない。何度も途中で立ち止まり、ようやく用意されていたイスに座る。しかしなかなか言葉が出てこず、ようやく振り絞るように)質問は? 質問ないなら、俺が自分に質問するよ。これに何の意味があるんだ? 子供の頃から、レスリングを始めた時からずっと言われてきたことがある。それは、『最強のプロレスラーになるには犠牲が必要』『犠牲を払わなければこの世界で成功できない』ということ。だけど犠牲はもう十分払ってきた。今は違った状況になっている。それでもまだ犠牲って……。ずっと戦い続けて手錠をはめられたようなこの3年間、苦しい苦しい状況の中で戦ってきた。おもりを腰につけられて海に沈められ、ずっと何も物音が聞こえない深い深い海の底で酸素を求めているような状態で苦しんできたこの3年間。その中でベストを尽くしてきた。犠牲は常に払ってきたつもりだ。そして今ここにきてようやくそんな状況から抜け出し、リアルワールド、本当の世界で戦えるはずだった。仲間も得て、そして俺たちはチームとともに幸せを感じていた。このままいくと思ったのに、まだこれ以上の犠牲を払うなんて……。何をすればいいのか、もうわからない。もうこれ以上の犠牲を払うなんて、まっぴらごめんだ。まださらに犠牲を払えだと……。この3年間……これからどうすれば……。(テーブルに突っ伏すと、嗚咽が聞こえてくる。顔を上げても横を向いて表情を見せないようにすると)まぁいいさ。(立ち上がって)あと1年だけ、この犠牲を払うという状況に身を置こう。あと1年だけだ。1年だけだぞ。そこから先はどこに行こうが何をしようが、俺の勝手だ……」
『アントニオ猪木追悼大会 WRESTLE KINGDOM 17 in 東京ドーム 〜闘魂よ、永遠に〜』東京ドーム(2022年1月4日)
IWGP USヘビー級選手権試合 ○ケニー・オメガvsウィル・オスプレイ×
4年ぶりの新日本参戦となったケニーが狂乱のファイトの末にオスプレイを血祭りに。約5年ぶりにUS王座を奪取した。
US王者・オスプレイは昨年の11・20有明大会で海野翔太を破ってV3を達成。そんなオスプレイにVTRで宣戦布告したのがAEWのケニーだった。初代US王者でもあるケニーは「お前の会社を救ってやるよ。もう一度世界を変えてやる」と豪語。実に4年ぶりの新日本参戦が決定した。
かつてトップ外国人選手として新日本をけん引していたケニーと、ケニー離脱後の新日本で中心選手となったオスプレイ。SNS上でも挑発合戦を繰り広げ、昨年9月にはAEWマットでも大乱闘を展開した両者による危険なドリームマッチは文字通りの死闘となった。
ケニーが執ように腰を攻めれば、オスプレイは首への攻撃を重ねて試合は消耗戦に。互いにテーブルまで利用してエグい攻撃を連発する。先にチャンスを掴んだのはケニーだったが、オスプレイは雪崩式ドラゴンスープレックスを1回転して不時着する離れ技を披露。一気にオスカッターに持ち込んだ。
その後もケニーは劣勢が続いたが、むき出しとなったコーナー金具めがけて、コーナー上からDDTを強行。非情すぎる一撃でオスプレイを大流血に追い込んだ。止まらないケニーはノータッチトペコンヒーロで飛翔。その後もケニーの厳しすぎる攻撃は続き、急角度のパイルドライバーで突き刺すと、高速ドラゴンスープレックスを連発した。
オスプレイは足にしがみついてなりふり構わず抵抗。ならばとケニーは狂気の笑みを浮かべ、ダブルアーム式パイルドライバーやVトリガーでたたみかける。再びコーナー金具に顔面を叩きつけ、金具にもたれかかるオスプレイの後頭部に再びVトリガーを放つ。さらに雪崩式クロイツラス、正調Vトリガーと必殺技を連発した。
しかし、意識もうろうとしながらもオスプレイは沈まない。大歓声を背に絶叫しながら立ち上がると、必死の抵抗。腕に絡みついてシットダウン式パワーボムを繰り出し、ついに反撃に成功した。後頭部と顔面に連続してヒドゥンブレードをズバリ。スーパーオスカッターもさく裂する。スタイルズクラッシュを決めると、生ヒジ式のヒドゥンブレードを顔面にぶち込んで試合をイーブンに持ち込んだ。
2人は手を掴んだ状態で強烈なエルボーを真っ向から何十発も打ち合う。だが、最後はケニーの執念が上回った。空振りを誘ったケニーはクロスアームスープレックスで投げると、両手を離さず、ツバを吐きかけてきたオスプレイに盟友・飯伏幸太ばりのカミゴェをズバリ。最後は片翼の天使で3カウントを奪った。
4年ぶりの新日本参戦を果たしたケニーが凄惨な死闘の末にオスプレイを撃破。初代王者が5年ぶりにUS王座に返り咲いた。「1年のうち364日間負けたとしても、最高のレスラーであるためには残りの1日で最高の自分を見せられればいいんだ。その一日で相手よりも自分が勝っているというところを見せられる。それが本当のチャンピオンである」と持論を説いたケニーは「1日でそれを証明する。だからこそ今日、俺が真のチャンピオンであり、世界中のプロレスの頂点に立つ男であり、今もまだそれは変わらないということを証明できただろう」と勝ち誇った。
ケニーがIWGPの冠がつくベルトを手にしたことで、今後も新日本との戦いが継続することが決定的に。「リングの中でリーダーシップを執るのは唯一無二の俺であり、他の全員は俺にとっての添え物でしかない」と断言したケニーは「これからまた何度もこのフレーズを聞くことになるだろうが、また言わせてもらおう。グッバイ&グッナイト…Bang!」と締めくくった。
【試合後のケニー】
▼ケニー「俺が勝つという悲しい結果になったな。40分、プロレス史における最高の聖地であるこの場所で会話をすることができた、あの男と。男と男、アスリートとアスリート、パフォーマーとパフォーマー、プロレスラーとプロレスラーの戦い。状況が違えば、俺たちはいい友人になれたかもしれないのに、本当に残念だ。ウィルよ、お前にとって試練だという話をしたかもしれないが、お前には1年のうち364日間負けてたとしても、最高のレスラーであるためには残りの1日で最高の自分を見せられればいいんだ。その1日で相手よりも自分が勝ってるというところを見せられる、それが本当のチャンピオンである。1日でそれを証明する。だからこそ今日、俺が真のチャンピオンであり、世界中のプロレスの頂点に立つ男であり、今もまだそれは変わらないということを証明することができただろう。俺を見てみろ。お前は一体、何をしてきたんだ? 鏡の中に映る自分を見ればいい。今、俺が鏡を見たら、そこに映っているのは勝者でありレジェンドだ。お前が鏡を見た時に、鏡の中に映っているのは昨日と変わらないお前だ。今日勝ったことで自分は、史上最強であるということを証明することができた。もし今日、お前が何か学びを得るんだとすれば、俺以外のプロレスラーはすべてサーカスの動物たちのようなものだということ。リングの中でリーダーシップを執るのは唯一無二の俺であり、ほかの者全員は俺にとっての添え物でしかない。お前もその中の1人。お前にリーダーの座はまだまだ渡せない」
▼キャリス「『言っただろう』って言いたくはないけど、言っただろう。ウィル・オスプレイは運動神経もあり素質もあって突出したプロレスラーである。フェノミナルなアスリートだ。しかし1つ欠点があるとしたら、その強さをここぞというときに見せられないこと。トーキョードームではマジックが起こるんだ。お前はケニー・オメガと同等ではない。人々は平等ではなく、ここでそのマジックをかけられた者がより強いんだ。そしてその魔法が誰にかかるかといえば、唯一無二の存在、バスケットボールでいえばマイケル・ジョーダン。残念ながらお前はスコッティ・ピッペンなんだ。お前に価値がないとか、お前はオールスターじゃないとか言ってるんじゃない。残念ながらケニー・オメガが唯一無二、史上最高の男だということが証明されただけなんだ。ケニー・オメガと同じ時代に生まれてしまったことは本当に残念だと思うが、ケニー・オメガは神であることを、ここで何度も証明している。この男こそ、プロレスリングにおける真の神であり、何度顔を合わせようとも、お前に勝ち目はない。今夜、この最高の舞台に立った若くて素晴らしいウィル・オスプレイよ、残念ながら今日も失敗してしまったな」
▼ケニー「そういうことだ。だから俺はお前を叩きのめさないといけなかった。これからまた、何度もこのフレーズを聞くことになると思うが、また言わせてもらおう。グッバイ&グッナイト……Bang!」
【オスプレイの話】「(重い足取りでインタビューブースにやって来るも、なかなかテーブルの前までいかない。何度も途中で立ち止まり、ようやく用意されていたイスに座る。しかしなかなか言葉が出てこず、ようやく振り絞るように)質問は? 質問ないなら、俺が自分に質問するよ。これに何の意味があるんだ? 子供の頃から、レスリングを始めた時からずっと言われてきたことがある。それは、『最強のプロレスラーになるには犠牲が必要』『犠牲を払わなければこの世界で成功できない』ということ。だけど犠牲はもう十分払ってきた。今は違った状況になっている。それでもまだ犠牲って……。ずっと戦い続けて手錠をはめられたようなこの3年間、苦しい苦しい状況の中で戦ってきた。おもりを腰につけられて海に沈められ、ずっと何も物音が聞こえない深い深い海の底で酸素を求めているような状態で苦しんできたこの3年間。その中でベストを尽くしてきた。犠牲は常に払ってきたつもりだ。そして今ここにきてようやくそんな状況から抜け出し、リアルワールド、本当の世界で戦えるはずだった。仲間も得て、そして俺たちはチームとともに幸せを感じていた。このままいくと思ったのに、まだこれ以上の犠牲を払うなんて……。何をすればいいのか、もうわからない。もうこれ以上の犠牲を払うなんて、まっぴらごめんだ。まださらに犠牲を払えだと……。この3年間……これからどうすれば……。(テーブルに突っ伏すと、嗚咽が聞こえてくる。顔を上げても横を向いて表情を見せないようにすると)まぁいいさ。(立ち上がって)あと1年だけ、この犠牲を払うという状況に身を置こう。あと1年だけだ。1年だけだぞ。そこから先はどこに行こうが何をしようが、俺の勝手だ……」