プロレス/格闘技DX

　里村明衣子が27日、2025年4月に現役を引退すると発表した。

　里村は1995年4月、長与千種が旗揚げしたGAEA JAPANで15歳の若さでデビュー。同団体のエースとして活躍後、2006年にセンダイガールズプロレスリング旗揚げに参加した。2011年に独立して社長に就任。2021年にWWEと契約し、NXT UK女子王者となるなどNXTで活躍した。

　この日、会見に臨んだ里村はデビュー30周年の節目となる来年4月に引退すると発表した。「今現在、私自身はケガも病気もなく最高潮の状態にいます。試合に出れば、まだまだいけるなと思いますし、トレーニングをすれば筋量はつく一方で、健康状態も最高です」と肉体面の衰えを感じていない里村だが、「しっかりと自分自身でけじめをつけて、余力があるうちに次の人生に、次のステージに進みたい」と決断した。

　引退試合の日程は未決定ながら、舞台はデビューの地である聖地・後楽園と決めている。9月から引退ロードが始まり、スポット参戦ながら9・28福岡、10・14札幌、11・9新潟、11・31大阪、12・8仙台の5大会への出場が決まっている。

　現在WWEの日本ツアーに参戦中で、この日の両国大会ではWWE女子王者・ベイリーに挑戦する。里村は「自分をずっと最高の状態に保ち続ける努力をすれば、必ず次にチャンスは巡ってくると思うので、残り9ヵ月ありますけど、いつどこでチャンスが巡ってくるかわからないので、そこを自分自身は最後まで何が起きるかわからないという期待を持ちつつ突っ走っていきたい」と引退までの全力疾走を誓った。

　里村が見据える「次のステージ」はコーチ、プロデューサーだ。WWE参戦時に現地のコーチ、プロデューサーたちと携わったことで「この立場の方たちに私は凄く憧れまして、こういう人たちに次はなりたい」との思いを抱いたという。「プロレスは私にとって人生ですので、おそらく死ぬまでプロレスにかかわって、何かを作り続けていくと思います」と話した里村は「コーチとして、プロデューサーとして日本にいないぐらいの一番の座に就きたい。プロレスラーの次はそちらに命をけます」と意気込んだ。

　「4月まで9ヵ月ありますので、とにかく最高の里村明衣子でリングに上がり続けます」と誓った里村が30周年での引退へ向けて走り出した。