【新日本】ウルフ アロンが新日本プロレス入団、来年1・4ドームでデビュー 日本人柔道金メダリストのプロレス転向は史上初 2025/6/23

 柔道男子100キロ級で2021年東京五輪金メダルのウルフ アロンが新日本プロレスに入団することが23日、発表された。来年1月4日の東京ドーム大会でデビューする。

 今月10日に柔道引退を表明し、その後の“進路"が注目されていたウルフ。引退会見では「人に見られることが好きなので、そういうことすべてが選択肢になる。また話をする機会を設けたい」と話していたが、新天地として選んだのは新日本プロレスだった。

 ウルフはこの日、棚橋弘至社長、木谷高明オーナーとともに会見して所属契約書にサイン。NHKや民放各局も取材に訪れ、極めて高い注目度をうかがわせた。来年の1月4日・東京ドーム大会でデビューする。

 かねてよりプロレスファンであることを公言し、2022年元日のNOAH日本武道館大会ではゲスト解説も務めた。永田裕志のYoutubeチャンネルに出演した際には熱烈なラブコールも受けていた。だが、今回の入団は本人の強い希望だった。

 会見でウルフは「大学生の頃、録画したワールドプロレスリングを見るのが毎週日曜日の楽しみで、選手の皆さんが裸一貫で闘うかっこよさ、また柔道とは違った魅せ方に魅力を感じ、いつか柔道で思い残すこと、やり残すことがなくなったらプロレスをやりたいと思っていました。パリ五輪まで思い残すことなく柔道をやれたので、憧れであったプロレスの道に進ませていただきます。なぜプロレスを?と言われたら、好きだからです。試合前、試合、試合後、すべてで生き様をみせるのがプロレスだと思っています。またウルフアロンという私を表現できるのもプロレスだと思っています。1・4東京ドームがデビュー戦というのが当たり前ではなく、特例だということも理解しています。柔道ではトップで闘ってきましたが、プロレスラーとしてはゼロからのスタートです。この半年間の過ごし方を入念に考え、1秒1秒を無駄にすることなく、全力で挑ませていただきます」と決意表明した。

 超大物アスリートのプロレス転向自体も久しぶりだ。かつては角界から輪島大士、北尾光司、曙といった元横綱がプロレスラー転向を果たし、柔道界からはバルセロナ五輪銀メダルの小川直也もプロレスの世界に入った。ただ柔道金の吉田秀彦や石井慧が転身を果たした先は総合格闘技で、日本人柔道金メダリストのプロレス本格転向は史上初となる。

 ウルフは豊富なスタミナとパワーを生かした豪快な柔道が持ち味で、史上8人目の日本柔道三冠(世界柔道、全日本柔道、オリンピック)も達成。柔道の実績のみならず、軽妙なトーク力と親しみやすい人がらでアスリートとしては抜群のタレント性を誇っていたことで知られ、プロレスへの造詣も深いことから、その期待値は金メダリストの額面以上に高い。

 「ずっと見てきた国内のプロレスは新日本プロレスだったので、プロレスやるんだとしたら新日本でやりたい。それ以外の気持ちはなかった」というウルフは約半年後のデビューへ向けて、「柔道という競技にプライド持ちながらやってきましたけど、これから始める競技はプロレスなので、そこに対して自分は柔道金メダリストなんだってプライドを最初に持ってしまっていると、それは僕にとって邪魔になってしまうので、一回そういうものは捨ててまっさらな状態、イチでもなくゼロの状態からしっかりと土台を積み上げたい」とプロレスラーとしての基礎をしっかりと身に着けるつもり。すでに今月に入ってから新日本の道場でプロレスの練習も開始。「動きの違いとか今少し難航してる部分ではあるかなと思うんですけど、少しずつやれることも増えてきてますし、そういう一日一日の自分の成長が今は凄く楽しい段階」だという。

 棚橋社長は「プロレスへの本気の熱意と誠実な態度」を歓迎し、「入団したからには業界を担う選手になっていただけると期待しています」と大きな期待を寄せている。「新日本の道場を中心に練習していただきながら、試合会場にも少しずつ帯同してもらって、他の若手と一緒に大会全体の流れだったりとか、実際プロレスの試合を見ることも凄く勉強になりますので、そういった形にします」とデビュー前の今後について話した。

 人気選手の海外流出や新世代レスラーの台頭で過渡期にある現在の日本プロレス界にとっても、またとない朗報。内藤哲也が去り、棚橋弘至が引退する新日本にとっても、これ以上ないカンフル剤となるのは間違いない。とにもかくにも“プロレスラー"ウルフアロンの第一歩に注目が集まる。

【会見の模様】

▼棚橋社長「本日は多くの方々にお集まりいただき、ありがとうございます。新日本プロレスリング代表取締役社長・棚橋弘至です。本日は私の方からご報告があります。今私の隣に座っている、2021年に開催された東京オリンピックの柔道金メダリストのウルフ アロン選手が本日2025年6月23日をもって新日本プロレスと契約し、入団することとなりました。日本のアスリートがオリンピック金メダリストがデビューすれば、史上初となります。今回の経緯ですが、ウルフ選手本人から入団の強い希望をいただきました。ご本人のプロレスへの本気の熱意と誠実な態度をみまして、新日本プロレスとしても歓迎しますとお伝えしました。入団したからには業界を担う選手になっていただけると期待しています。これからしっかりとプロレスの練習を積んでもらったうえで、プロレス界で最も注目度が高く、私が引退する大会でもあります、来年1月4日、東京ドーム大会でデビューしてもらおうと思っております。ぜひご期待ください。なお、この大会の模様はテレビ朝日系列で1月4日当日に全国ネット放送が決定しました。ウルフ選手のデビュー戦、僭越ながら私のラストマッチで東京ドームをフルハウスにしたいと思います。ぜひご注目下さい」

▼ウルフ「本日はお集まりいただき、ありがとうございます。このたび新日本プロレスと契約させていただくことになりましたウルフ アロンです。先日、柔道の引退会見を終えたばかりで、また新たな舞台にチャレンジできることに喜びを感じております。先ほど、棚橋社長からお話があったとおり、私の方から新日本プロレスに入りたいとお話をさせていただきました。大学生の頃、録画したワールドプロレスリングを見るのが毎週日曜日の楽しみで、選手の皆さんが裸一貫で闘うかっこよさ、また柔道とは違った魅せ方に魅力を感じ、いつか柔道で思い残すこと、やり残すことがなくなったらプロレスをやりたいと思っていました。柔道では東京オリンピックで優勝するという最大の目標を達成し、パリを最後と決めて挑み、パリが終わった後のこの1年間、本当に思い残すことなく柔道をやれたので、憧れであったプロレスの道に進ませていただきます。なぜプロレスを?と言われたら、好きだからです。試合前、試合、試合後、すべてで生き様をみせるのがプロレスだと思っています。またウルフ アロンという私を表現できるのもプロレスだと思っています。1・4東京ドームがデビュー戦というのが当たり前ではなく、特例だということも十分理解しています。柔道ではトップで闘ってきましたが、プロレスラーとしてはゼロからのスタートです。この半年間の過ごし方を入念に考え、1秒1秒を無駄にすることなく、全力で挑ませていただきます」

▼木谷代表「ブシロードの木谷です。本日はお昼間のお忙しいところ、取材たくさん集まっていただき、ありがとうございます。これまた昼間のお忙しい時間、配信を見ていただき、ありがとうございます。このたびウルフ選手が新しい生き様をぶつける場所として新日本プロレスを選んでいただいたこと、本当に感謝しております。また、それを快く送り出していただいた柔道界やファンの皆様にも併せて感謝いたします。隣に棚橋選手がいるので言うのも何なんですけども、ウルフ選手という棚橋さんと並ぶ逸材にプロレス界に入っていただいたこと、一プロレスファンとしても本当に感激しております。本当にうれしいです。ウルフ選手、柔道では大内刈りとか内股とか、僕から見ると結構派手に決めてるなっていうふうに映ったんですが、本人はとにかく勝つことを緻密に考えた結果ですと先ほど控室で言っていただいたんですが、柔道の必殺技に匹敵するようなプロレス技をプロレスのリングでさく裂させることを一ファンとしても期待しております。先ほど棚橋社長の口からありました、来年の1・4東京ドーム。棚橋選手の引退試合であり、またウルフ選手のデビュー戦でもあります。私はこの邂逅に不思議な運命を感じざるを得ません。きっと古くて新しい新たな物語が来年1・4で見られるのではないかと考えております。とにかくウルフ選手の新日本プロレス入団、プロレス界を選んでくれたことをとても感謝してますし、期待してます」

※棚橋、アロンの順で契約書に署名

――目標のレスラー、描いているレスラー像は?

▼ウルフ「まずは今まだプロレスラーとして練習を開始してる段階なので、しっかりと土台を作ってから、どういったプロレスラーになりたいとか、そういったことを考えたいなと思っております。もちろん見ていて、たくさんの人の心を動かしたりとか、そういったレスラーに心を打たれた自分がいたので、そういった方向になりたいっていう気持ちは奥底の方にはあるんですけど、まずはやっぱり自分としての土台を作りたい。柔道選手としてこれまでやってきたので、そうじゃない部分をしっかりと伸ばしていかなければならないと感じています」

――強い希望とのことだが、ウルフ選手の熱意を感じた言葉は?

▼棚橋社長「やはりプロレスに対して愛情があるかどうかって、とても大事でプロレスがとても好きだということを言っていただいたので、それがやっぱり僕は凄くこれはうれしいことでした」

――ウルフ選手から入団の要望があった時期、内定の時期は?

▼棚橋社長「ウルフ選手の口から先ほど言われたんですけども、ウルフ選手の中で柔道の区切りがしっかりついた段階ですね。そのあと一度、新日本プロレスに来社いただいて、そこで話し合いがありまして、今日に至ります」

――史上初の五輪金メダリストとしてプロレスに挑む覚悟、どんな思い?

▼ウルフ「まずはやっぱり僕自身がオリンピック優勝した競技は柔道なので、一回その気持ちは捨てなければいけないなと思ってます。柔道という競技にプライド持ちながらやってきましたけど、これから始める競技はプロレスなので、そこに対して自分は柔道金メダリストなんだってプライドを最初に持ってしまっていると、それは僕にとって邪魔になってしまうので、一回そういうものは捨ててまっさらな状態、イチでもなくゼロの状態からしっかりと土台を積み上げて。やっぱり土台を積み上げないと、綺麗な建物は作れても丈夫な建物は作れないと僕は思っているので。しっかり丈夫な建物を作れるだけの土台をつくるために、いったんそういう気持ちは一切捨てるようにしたいと思います」

――プロレス挑戦の意思を固めた時期は?

▼ウルフ「先ほどお話ししたように、大学生の頃からワールドプロレスリングを毎週見るようになりまして、その頃にいつかはやりたいなという気持ちはあったんですけど、まだ東京オリンピックを目指してる段階でしたし、その後、パリオリンピックもある中で、いったんそういう気持ちは自分の心の中にしまっておいたんですね。パリオリンピックが終わったのちにそのしまっておいた気持ちというものが前面に出てきまして、その時期に自分の中ではもう決めてました」

――新日本プロレスを選んだ決定的な理由は?

▼ウルフ「まずは僕自身が大学生の頃、見ていたワールドプロレスリングが新日本プロレスだったということがまず一つですね。それが一番大きいですね。ずっと見てきた国内のプロレスは新日本プロレスだったので、プロレスやるんだとしたら新日本でやりたい。それ以外の気持ちはなかったです」

――創業者・アントニオ猪木さんへの思いは?

▼ウルフ「数々の逸話がある中で、まだまだ僕自身、至らぬ点が多いので、少しでも自分自身も成長できるように一日一日大事に生きていきたいなと思います」

――プロレスの練習を始めているとのことだが、難しいと思ったことは?

▼ウルフ「練習自体は一番最初は5月に行かせていただいて。まだ柔道の引退試合がありましたので、引退試合が終わった6月、今月から本格的に練習の方はやらせていただいています。どうしても柔道家としての癖が抜け切れてないので、そういったところで動きの違いとか今少し難航してる部分ではあるかなと思うんですけど、少しずつやれることも増えてきてますし、そういう一日一日の自分の成長が今は凄く楽しい段階です」

――練習を見て感じたことは?

▼棚橋社長「一度、道場でマットと畳の違いというか、マット運動であったり、受け身だったりっていうのを。前方回転受け身は物凄い。金メダリストなので素晴らしいです。プロレス特有の後ろ受け身っていうのが取れてるんですけども、これからまだまだ伸びるっていうところですね」

――畳での受け身とマットでの受け身の違いはどのあたりに感じる?

▼ウルフ「前回り受け身、前方回転受け身に関しては柔道と似たところがあって動きとしてやれてるところがあるんですけど、後ろ受け身ですね。柔道であれば、そのまま後ろに倒れるような受け身になるんですけど、プロレスの受け身だと、少し足を抜くような形になるなので、今まで柔道でしたことのない受け身というところで少し違いがあるかなというふうには感じています。あとは柔道、最後の方は強かったので、あんまり投げられることがなかったということで、あんまり受け身を取ってなかったので、久しぶりにたくさん受け身を取って、柔道を始めた頃を思い出しています」

――永田裕志選手のYouTubeチャンネルに出演した際、イメージ戦略が大事と言っていたが、今描いている選手像は?

▼ウルフ「今の選手像はですね、どうだろう。まだやっぱり描く段階ではないのかなと思っております。しっかり土台を作りたい気持ち、一日一日の、受け身がうまくできたりとか、出来なかったことができるようになっていくというところに喜びを感じている段階なので、今、選手像を考えるのではなく、しっかりと全てが準備できた段階で考えたいなと思っています」

――棚橋社長、引退試合でウルフ選手とやりたい気持ちはは?

▼棚橋社長「ええ、あのう…これは興行的なことですけど、別にした方が面白いかなと。というだけですね。これから道場でいろいろ練習する機会があるかもしれないので、ノーピープルでやっておきます」

▼木谷代表「今のは社長としての発言ですよね?」

▼棚橋社長「選手として? ちょうど入れ違いなんですよね。でも僕も含めてファンの方も棚橋とウルフ アロンが戦ったらどんな試合になったかなっていうことでいいんじゃないでしょうか」

――ウルフ選手、棚橋選手の気持ちを変えていただけないでしょうか?

▼ウルフ「やっぱり来年の1・4が棚橋選手の引退試合というところが、やっぱり僕自身もワールドプロレスリング、新日本プロレスを見てた身として寂しい気持ちもありますし、確かに棚橋選手といつか戦いたい気持ちがあったので、どうですかね…」

▼木谷代表「想像にお任せするってことで」

▼棚橋社長「そうですね」

――柔道ファンのアレルギーもあるかもしれないが、理解を得るためにどんな活躍をしていきたい?

▼ウルフ「僕自身のバックボーンとして柔道という競技はこれからもあり続けるものなので。僕は柔道を捨ててプロレスをやるのではなく、柔道ってものは僕がやってきたこと、僕自身を作り上げてくれたのも柔道ですし。なので、そこを捨てるのではなく、そういうものを持ちながらプロレスをやるんだよって、そういう人たちに話したいと思います」

――柔道界に相談したり、伝えた時の反応は?

▼ウルフ「相談っていう面では僕自身も自分の中で決めてたことなので相談はしなかったです。プロレスやるんだっていうのは僕の中で決まってたものなので。そういう話を東海大学の監督の上水(研一朗)先生とか、全日本の元監督の井上(康生)先生とかにお話しさせていただいた時には快く『いいじゃないか』っていうふうなことをおっしゃってくださったので、僕としてもより一層、頑張りたいなと、やっていきたいなと思いましたね」

――新日本を見てきて印象に残っているプロレスラー、場面は?

▼ウルフ「今、横に棚橋選手がいる中、大変申し上げにくいのですが、2016年6月の大阪での内藤選手とオカダ・カズチカ選手の…(棚橋社長に向かって)すいません。二人の体だけじゃなく気持ちもすべてがぶつかってるあの試合を見て心動かされました。その時は柔道をやっていましたけど、柔道をやっていくうえでモチベーションに繋がっていたなというふうに覚えています」

――新日本プロレスの新人はヤングライオンとして道場に住み、雑用から始まるが、ヤングライオンからのスタートになるのか、違う扱いになるのか?

▼棚橋社長「新日本の道場を中心に練習していただきながら、試合会場にも少しずつ帯同してもらって、他の若手と一緒に大会全体の流れだったりとか、実際プロレスの試合を見ることも凄く勉強になりますので、そういった形にします。寮には入らず、自宅から練習や大会の会場に通ってもらおうと思ってます」

――コスチュームなど思い描いているものはある?

▼ウルフ「現段階でそこはあまり考えてはいなかったですけど、やっぱりバックボーンとして柔道があるというところで、柔道の要素を少しでも入れられたらうれしいなと、それは思いますね」

――今考えているリングネーム、練習している技は?

▼ウルフ「まずリングネームは名前がリングネームみたいな名前なので、これをいじるというのはあまり必要ないのかなと僕自身は思ってるんですけど、それもまだどうなるかわからないところではあります。まだ練習で技を練習する段階ではないので、まずは体力だったりとか、今まで使ってなかった筋肉を動かしたりして、全体的にプロレスに慣れる、プロレスができる体づくりを今している段階です。もちろん柔道技みたいなものを少し生かせる部分があれば、それもやりたいなというふうな心の中にちょっとした希望はあるんですけど、それを今、表に出す段階ではないのかなと感じています」

――デビュー戦はシングルマッチ、タッグマッチどちらでやりたい?

▼ウルフ「どうですかね。今の段階で…もちろんできることであればシングルで戦いたいなって気持ちは強いですね。そこに向けての準備が必ず必要なので、それができる段階までしっかりと入念に準備をしていかなきゃいけないなとあらためて感じています」

【会見後のウルフ】

――プロレスをやると決めるまでに迷ったことは?

▼ウルフ「パリのオリンピックが終わってから迷ってはなかったですね。自分の中で決めてたことなので。それをまだ表には、自分の口には出してなかっただけで、それをこのタイミングで発表させていただいた形です」

――1・4東京ドームデビューを聞いたのはいつ頃?

▼ウルフ「それは早い段階では。そうなるかもって話は聞いてはたんですけど、まだ自分の中で現実味がなかったところではあったので、いま改めてこうやって皆様の前で1・4デビューしますって話をさせていただいて、1・4デビューするなって自分の中で思いましたし、あらためて準備というものをしていかないといけないな、していきたいと思いました」

――体重はどのぐらいに仕上げたい?

▼ウルフ「だいたい110キロ前後にはしようかなと思ってます。今、少しずつ体重も減らしてる段階なので、そういうふうな体に作り上げていこうかなと思います」

――契約は複数年?

▼ウルフ「一応、複数年という形です。1年じゃないです」

――1・4東京ドームを自分が立つ場と考えたら?

▼ウルフ「1・4ゲスト解説をさせていただきました。あの距離感でプロレスをみれるとは思ってませんでしたし、目の前で見て、あらためて戦ってるレスラーの方たちカッコいいな、凄いなと思いましたし、自分自身がこの舞台に立ちたいなと、あの距離感で見たことで、より一層その気持ちが強くなりましたね」

――小川直也さんらが柔道界からプロレス界に入った先輩と話した?

▼ウルフ「まったく話せてないですね」

――総合格闘技に行くことは頭になかった?

▼ウルフ「まったくないですね。そこまで総合格闘技が好きじゃないので。やっぱ自分が好きっていうところが僕は自分がやるうえで一番大事なところなので。好きじゃないってものに対して、やろうかなとはならなかったですね」

――オファーはあった?

▼ウルフ「オファーもないですね」

――110キロぐらいにとのことだが、体を絞っていくと?

▼ウルフ「見ての通りですね。今、122とか、そのぐらいです」

――プロレス独自の華やかなことをしたい気持ちはある?

▼ウルフ「そうですね。華やかなこと、やってみたいですね。全てのところで表現していきたいなと思うので、自分自身を表現するうえで、こういったコスチュームがいいなってものがあれば、華やかなものでいいなって思うものがあれば着てみたいなと思います」

――吉田秀彦さんからアドバイスなどはあった?

▼ウルフ「吉田さんも柔道から総合格闘技に行った選手で、僕も柔道から違う競技に行くってところで、そういった話はさせていただいて。どういうふうな経験をしたとか、どんな感じだったかって話は聞きましたね」

――「プロレスが自分に合っていると思った」と発言していたが?

▼ウルフ「自分に合ってるというよりも、自分もこうなりたいな、みたいな気持ちではありましたね。しゃべるのも好きですし、体を動かして表現することも柔道でやってきて好きですし。ホント全てを表に出したい、さらけ出したいような気持が強い。そういった感じです」

――東京ドームの花道を歩く姿太は想像できる?

▼ウルフ「いやあ、そうですね。なかなか想像してはいるんですけど、まだその花道を歩いたあとに、ちゃんと試合ができる状態じゃないなっていうふうな気持ちがあるので。花道を歩くときは試合ができる状態だと。そういうふうに思ってます」

――入団を意思を伝えたのはどういった形で?

▼ウルフ「それこそ、永田さんとYouTubeでコラボさせていただいた時に、そういう意思を伝えさせていただいて、新日本の方を紹介していただいたというような形で。自分でちょっと動きながら繋げていただいた形です」

――最後は棚橋社長と会った?

▼ウルフ「そうですね。棚橋社長ともお会いしましたし、来たにオーナーともお会いしましたし。そこでお話させていただきました」

――先輩の小川選手は猪木さん、佐山サトルさんの指導を受けたが、今、直接指導される特別コーチはいる?

▼ウルフ「いないです。ホントにもう練習生と一緒に、まずは土台の部分から僕は作りたいので。そこで特別に誰かに教えていただくってよりは、皆さんが通ってきた道をしっかり通って、自分自身のプロレスを作り上げていくってことをしたいので、置かない方がいいかなと」

――それはウルフ選手の希望?

▼ウルフ「特にそういった話はなかったんですけど、そういった話があっても練習生としての練習をさせていただきたいと思います」

――今の新日本で意識する選手はいる?

▼ウルフ「意識する選手? 昔、2年ぐらい前にグレート-O-カーン選手に『かわいがってやる』みたいな投稿をされまして、どういうふうにかわいがるのかなとは思ってますけど。すいません、怒られちゃいそうなんで」

――ボルチン・オレッグ選手との対戦は面白そうだが?

▼ウルフ「オレッグ選手の体を間近で見ると、まだまだ太刀打ちできないなと思いましたので、しっかりと作り上げなきゃなと思いましたね」

――WWEについては?

▼ウルフ「WWE、新日本プロレス…どういう言い方をすれば難しいところではあるんですけど、自分自身の表現をしていくのであれば、やっぱり新日本プロレスというふうに思ったところがあります。まず僕、英語しゃべれないんですよ。だから新日本ってわけじゃないんですけど、やっぱりまずは自分の話せる言葉で表現していきたいってところもありますし、一番ずっと見てた新日本の舞台で戦いたいっていうふうな気持ちもありますし。もちろんWWEが大きな団体ってのはわかってますし、見てて面白いなっていうふうに思うこともあるんですけど、まず自分がしっかりと今の自分の状態で地に足をつけて強化していくと考えた時には、新日本という舞台で戦いたいという気持ちが強いですね」

――柔道にないタッグマッチなどもあるが、やってみたい形式は?

▼ウルフ「まずはちゃんとシングルマッチができるようになってからだと思いますので、そこは今のところ考えてないですね。見てて面白いなと思ったのはラダーとかですね。面白いなと思いながら見てましたけど、ああいうのもいろんな表現だなと思うので、そういったところも一つ一つ学んで、一歩一歩やっていきたいと思います。まずは受け身。柔道と一緒です。まずは受け身からなんで、そこはやっていきます」