プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

5/4【東京女子】SKE48荒井優希が本格デビュー 伊藤麻希に敗退も6・6サイバーフェス参戦が決定

 『YES! WONDERLAND 2021〜僕らはまだ夢の途中〜』後楽園ホール大会が4日、無観客で行われ、人気アイドルグループ・SKE48の荒井優希が本格的なプロレスデビュー戦に臨んだ。善戦むなしく伊藤麻希に敗れたものの、6・6さいたまスーパーアリーナ大会『CyberFight Festival 2021』への出場が決まった。

 荒井は2018年2月23日、愛知県体育館で行われた豆腐プロレスのリアルプロレスイベントに「バブリー荒井」のリングネームで出場。同年10月にはDDTが管理するアイアンマンヘビーメタル級王座を奪取し、同28日のDDT後楽園大会での「女子時間差バトルロイヤル」に出場。最後の二人に残ったものの伊藤に敗れている。

 その素質に惚れ込んだCyberFight高木三四郎社長がラブコールを送り続けた結果、荒井はプロレスに取り組むことを決断。過酷な練習を重ねたうえで、この日の本格デビュー戦を迎えた。荒井はアイドルとプロレスラーを兼務する「アップアップガールズ(プロレス)」の渡辺未詩とタッグを結成。九州発のアイドルグループ「LinQ」元メンバーの伊藤と、WRESTLE-1公式サポーター「Cheer1」の遠藤有栖とのコンビと激突。2年半前の雪辱を期して伊藤狙いを宣言していた。

 アイドル4人のそろい踏みとなった一戦で荒井は先発を買って出た。遠藤を相手に腕の取り合いやグラウンドでの攻防で互角に渡り合い、渡辺とのダブルエルボーを決めるなど快調に飛ばした。

 しかし、伊藤と対峙すると劣勢に。ネックロック、DDT、ラリアットを食らうなど攻め込まれた。それでも10分過ぎ、伊藤のフライング・ビッグヘッドを自爆させると、得意技のカカト落としをさく裂。2発目を阻止されても強烈なエルボーを叩き込んだ。

 最後まで必死に食らいついた荒井だったが、伊藤のヘッドバットで失速。DDT、倒れ込み式ヘッドバットでたたみかけられると、伊藤デラックスによってギブアップ負けを喫した。

 荒井の本格デビュー戦は完敗に終わった。それでも伊藤から「荒井優希、お前は弱い。でも、見ているお客さんはお前の弱い姿よりも、弱くても闘う姿に勇気をもらったヤツがいっぱいいると思う。お前はSKE48の荒井優希じゃない。プロレスラーの荒井優希だ」と認められ、「プロレスラーはアイドルと同じように夢を与え続けろ。今日の試合で満足するなよ。負けたら絶対次は勝てよ。何年かかってもいいから、伊藤麻希を潰しに来い! 伊藤は何回でもプロレスラー荒井優希を潰してやる。まあ、お前のことなんて興味ないけど頑張れ」とエールを送られた。

 荒井はこれからそれに応えていくしかない。「今日は負けちゃったけど絶対強くなるので見ててください。応援よろしくお願いします」と叫んで誓った。

 「昨日まで本当に不安で、楽しめる自信も全然なかったんですけど。今日になって、すごい楽しみな感情が沸いていて。デビューが終わった後も楽しかったなっていう感想が残るくらい。すごい悔しい試合ではあったんですけど、『プロレス楽しいな』っていう気持ちになれたので、本当によかったです」。そう初陣を振り返った荒井。「やっぱりキャリアの差だったり、経験の差だったりで、すごい力の差を感じました」と痛感させられたが、伊藤から「いいカカト落としでした。誰でもできる技じゃないんだっていうのは思います。もっと磨いてほしいですね」と評価されたように、得意技で爪痕を残すことができた。そのカカト落としを“Finally(ファイナリー)"と命名した荒井は「SKE48で似たような足を上げる振りがある『片想いFinally』っていう曲があって、そこから取りました。すごくかっこよくて気に入っているので、もっと磨けるように頑張ります」と精度を高めていくつもりだ。

 悔しい敗戦に終わったものの、荒井はこれから月1回のペースで東京女子のリングに上がり、プロレスラーとしてのキャリアを重ねていくことになる。6・6サイバーファイトフェスへの出場も決まり、「今日が無観客になってしまったので、次が有観客のデビューになるかもしれないということで。今日の試合を『見に行きたい』って言ってくださった方が本当にたくさんいたので、そんな皆様に今日よりも成長した姿を見せられるように、もっと練習したいと思います」と大舞台へ向けて精進を誓った。

 伊藤の荒井評は「宣言通りちゃんと勝ちました。デビュー戦にしてはよくやった方だとは思うんですけど、まだまだだなっていう感想ではあります。もっといろんなこと磨いて伊藤麻希を潰しにきてほしい」というもの。一方で「今日の試合で伊藤は荒井優希をプロレスラーとして認めました。認めたからこそ、期待を超えてほしいなと思います。月イチ参戦でどれくらい成長できるのかっていうのを楽しみにしていようと思います。私たちは毎週試合して、その分成長してるので。楽しみにしてます。点数? 100点満点中、8点」と辛口を混ぜながらも荒井のこれからに期待を込めていた。

『YES! WONDERLAND 2021〜僕らはまだ夢の途中〜』
東京・後楽園ホール
[観衆]0人※無観客

◇第3試合◇
▼荒井優希デビュー戦/20分1本
遠藤有栖
○伊藤麻希
(13分12秒)
×荒井優希
渡辺未詩
※伊藤デラックス

プロ格 情報局