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12/6【全日本】小林が1・2後楽園で三冠初挑戦 反則有効活用でのジェイク狩り予告 戴冠なら大日・後楽園で「お披露目式」

 1・2後楽園大会で三冠ヘビー級選手権試合が決まった王者ジェイク・リー、挑戦者アブドーラ・小林が6日、東京・湯島の全日本事務所で会見。ジェイクを血祭りに上げて三冠初挑戦にたどり着いた小林は事務所内から拝借したスパナを手に、5カウント以内なら反則が許されるルールを有効活用する構え。全日本の至宝獲りを果たしたあかつきには、当日夜の大日本・後楽園大会で「お披露目式」を行うと予告してみせた。

 『2021世界最強タッグ決定リーグ戦』で同じAブロックにエントリーしたジェイクと小林の間に遺恨が勃発した。11・13後楽園大会における公式戦で小林がドリュー・パーカーと組んでジェイク&大森北斗を撃破。11・23大阪大会ではジェイクが北斗とともに小林とパーカーを控室で襲撃。「お前らの土俵で戦ってやる」と宣言したことで、12・5後楽園大会でハードコアルールによる再戦が実現し、小林が三冠王者を血祭りに上げて勝利を奪った。

 試合後、小林が1・2後楽園大会での三冠挑戦を表明。この日、正式決定をみた。血闘から一夜明け、会見で再び顔を合わせた両者。小林は昨年の最強タッグにおける全日本初参戦から1年で三冠ベルト初挑戦を決めた。「17歳の時、渕正信に『君は小さいから無理だな』と言われた人間なんでね。そういう人間がここに来るというのは、アブドーラ・小林としてじゃなくて小林洋輔個人としては感慨深いものがある」という一方で、「俺が三冠戦の第一コンテンダーじゃないかとこの1年思ってたんでね。今年のタッグリーグ、これだけ引っかき回したんで誰も文句ないと思いますよ」との自負も強い。

 前夜はハードコアルールでジェイクを血の海に沈めたが、全日本の至宝・三冠をかけた戦いは当然、PWFルールとなる。「ルールは守りますよ。権威のあるベルトですから」と受け入れた小林は事務所内からこっそり拝借していたスパナを手に「いわゆる王道プロレスというのは決着はリングでつけろとか、正々堂々と。だから僕も正々堂々と予告しますよ。反則5秒ルール存分に使おうと思います」と宣言。5カウント以内なら反則が許されるプロレス独自のルールを有効活用して反則三昧でジェイクを追い込み、最後はキッチリとリング上で決着をつけるつもりだ。

 三冠初挑戦・初戴冠を描く小林は「この団体の王道のキャッチフレーズ、明るく楽しく激しくは守っていこうと思います」と宣言。当日夜はホームリングである大日本の後楽園大会があり、勝てば三冠王者として凱旋することになる。そこで小林は「プロレス界の至宝ですから。奪取した日にはとりあえず第1試合前にお披露目式をやります」と予告。大日本ファンの前で晴れ姿を見せつける構えをみせた。

 迎え撃つジェイクは4度目の防衛戦。潔く負けを認め、小林との三冠戦にも「正式に負けたんだから、それは当たり前のことで、俺も文句はない」と異論はない。自ら小林の「土俵」に上がって敗北。「俺がやってるんだ。誰の指示でもない。俺がやってる。俺の意思でやってること」と強調したジェイクは「文句があるヤツがいるんだったら、俺にどんどん言ってこい。全日本プロレスでもなく、TOTAL ECLIPSEでもなく、俺個人に言ってこい」と言い放った。

 当然、自ら招いたこの状況にキッチリけじめをつける。小林の反則予告も「俺はこの体が武器だから」と豪語したうえで受け入れる構えをみせた。ハードコアマッチ、そして今回の三冠戦と賛否両論が渦巻いているが、万が一、連敗を喫すれば、さらなる批判の声がジェイクへと向けられるのは確実。当然、ジェイクもそれを覚悟のうえで「負けたらそうだろうね。無茶無茶言われるだろうね。言われるどころじゃないと思うし。けど、負けると思ってやるわけないでしょ」と言い切ってみせた。

 全日本では50周年イヤーの幕開けとなる1・2後楽園大会からリングマットを新調する予定。そのしょっぱなから血染めとなることを懸念し、当日は三冠戦のみ現行のマットが使用されることになった。


【会見の模様】
▼小林「1月2日は決定でよろしいですか? 昨日リング上で伸びてて返答は得られなかったんですけど、決定ということで。まぁ、なるべくしてなりましたね、これは。去年の今頃か。最強タッグに参戦して、去年は準優勝だったのかな、実質、星取り的に。そして王道トーナメントも引っかき回してね。その間、何か巴戦とか60分とかやってたらしいけど、俺が三冠戦の第一コンテンダーじゃないかとこの1年思ってたんでね。今年のタッグリーグ、これだけ引っかき回したんで誰も文句ないと思いますよ。僕がチャレンジャーで。満場一致でしょう。満場一致で最高のチャレンジャーとしてリングに上がろうと思います」

▼ジェイク「昨日は俺の負けだ。俺の負けだ。1月2日決定して、挑戦者として。正式に負けたんだから、それは当たり前のことで、俺も文句はない。俺はこれを次につなげる」

――昨日は相手の土俵で血祭りに上げられたが、振り返るとどんな思いを抱いた?

▼ジェイク「うーん、あれだけ血流したのはどれぐらいぶりだろうな。プロレスのリングでああいう姿を見せたのは初めてなんでね。俺が大の字でスポットライトをずっと見てて、その近くでマイクをもって何かアピールしてるのはわかっていて、そこであぁ俺は負けたんだなと。そのことに関しては俺は素直に認めてるし。けど、俺から言い出したことだ、これは。誰が言ったことじゃなく、俺がやってることで、賛否両論いろいろ起こっているとは思うけれども、この言葉を皆さん覚えておいてほしい。俺がやってるんだ。誰の指示でもない。俺がやってる。俺の意思でやってること。負けたことはもちろん悔しいし、それによって2日決まって、全部それも俺が決めたことで、俺が招いたことで。だから文句があるヤツがいるんだったら、俺にどんどん言ってこい。全日本プロレスでもなく、TOTAL ECLIPSEでもなく、俺個人に言ってこい。以上です」

――昨年の初参戦から1年で三冠ベルトに到達しつつある状況だが、この姿を1年前に予想していた?

▼小林「予想?(苦笑) してないですね、はい。アブドーラ・小林の歴史の前に小林洋輔の歴史があるわけで、17歳の時、渕正信に『君は小さいから無理だな』と言われた人間なんでね。そういう人間がここに来るというのは、アブドーラ・小林としてじゃなくて小林洋輔個人としては感慨深いものがありますね。アブドーラ・小林としてはなるべくしてなった。1年前は予想してないですけど、この1年の活動でなるべくしてなったと思ってます。三冠王者様は話が長いね。こんだけ人がいるんだからもっと簡潔にビシバシビシって。カッコいいのはわかるけど。まぁ、そんな感じです」

――小林選手も話が長い方だが?

▼小林「俺は簡潔に言ってるでしょ。俺は簡潔に。たとえば今、要点だったら小林洋輔としては感慨深いけど、アブドーラ・小林としてはなるべくしてなったと。何回言わすんだよ。俺をアホっぽくするなよ。変な質問して。ホントにもう」

――三冠戦はPWFルールにのっとって戦う?

▼小林「わかってますよ。最初この関係でいうと公式リーグ戦はPWFだったんですよね。昨日はハードコア。ドリューもバランスが大事だとか言ってたんで、三冠戦はPWFルールでいいと思います。PWFルールはいわゆるプロレスルールでしょ。反則は5カウント以内ならOK。場外カウントは10カウントだっけ? いわゆる王道プロレスというのは決着はリングでつけろとか、正々堂々と。だから僕も正々堂々と予告しますよ。反則ルール、5秒ルール存分に使おうと思います。たとえば、この会場、僕からしてみたら敵地なんでね。来た途端、入口に工具箱があったんで、とりあえずこういうの(とスパナを放り投げる) ありましたから。この扉入ると、三冠王者様、先に入りましたよね。後ろからいけますからね。後ろからいくなら5秒かかんないですよ。例えばこの工具箱からこのスパナ取ったの、たぶん気づいてたのは電話番のお姉ちゃんだけでしたからね。そういうのプロレス的にはブラインドを突くとか言うんでしょ。プロレス26年やってますから、そういうのは得意ですよ。今回はタッグで2回当たって、タッグチームにおけるインサイドワークで2回勝ちましたけど、今回はシングルマッチにおけるインサイドワークというのを三冠のリングで見せようと思います。最終的に決着はリングでっていうのはね。結果はリングでつけますけど、その過程にこだわりますね。何やってもいいんでしょ? 5秒以内なら。場外も10カウント以内なら何やってもいいんでしょ? 10カウント以内に戻れば。そういうルールがある以上、存分に使わせてもらおうと思います」

▼奥田リングアナ「昨日みたいな試合だと大流血戦が予想されるんですが、そういった試合にあるってことですかね?」

▼小林「血が出るのは当たり前でしょ。戦いですよ。たとえば殴れば血が出るでしょ。鼻に当たれば鼻血が出るでしょ。チョップでも血は出るでしょ。当たって血が出るのは当たり前でしょ。痛いのがプロレスなんだから」

▼奥田リングアナ「社内の方で来年の1月2日から50周年で新たなリングマットを用意してまして」

▼小林「じゃあ大流血戦やってやるよ」

▼奥田リングアナ「いきなり血が流れるのはどうなんだと…」

▼ジェイク「いいよ、いいよ。ここまで言ってるんだからさ、今使ってるマット。三冠戦においては今使ってるマット。それでいこう」

▼小林「じゃあやりたい放題ってことですか? 私からしたら」

▼ジェイク「いいよ。それでこい」

▼小林「お墨付きですね。今までのマットで俺がやりたい放題ってことで。ルールは守りますよ。権威のあるベルトですから。そういうルールを知ってるからこそ、アブドーラ・小林は引っかき回してるんですよ。もしかして王道の怠慢は彼のことなんじゃないか。何か言ってましたよね。王道という言葉に甘えてると。その甘えてる人間相手にするより、俺を相手にする方が新しい王道が作れると思ってるんじゃないのかな。ちなみに彼、今日ここでチェックしましたけど、靴下はいてない共通点がありますね。トレンディ俳優みたいに靴下はかないでかっこつけてますからね。いろいろ共通点があるなと思ってるんで。僕も王道、正直SNSみててね、私から見て意外と賛否両論の賛が多くてね。もっと否があっていいんじゃないかと。俺が全日本の至宝に挑むんですよ。それが賛でいいのかと。決定したってことはやっぱ賛が多い。そういうのも王道として変わってると思いますよ。こういうのは誰に言ったらいいんだ? 決定した以上はアブドーラ・小林が前に進みますよ」

――当日、夜は大日本の後楽園大会があり、勝てば三冠王者として凱旋することになるが?

▼小林「昼夜か。じゃあ大日本はお披露目式だけでいいんじゃないか。ダブルヘッダーはきついんだよ(苦笑)。プロレス界の至宝ですから。奪取した日にはとりあえず第1試合前にお披露目式をやります」

――ジェイク選手はもし負けたら50周年イヤーの幕開けでピンチを迎える状況を作ってしまうが?

▼ジェイク「負けたらそうだろうね。無茶無茶言われるだろうね。言われるどころじゃないと思うし。けど、負けると思ってやるわけないでしょ」

――小林選手はルール内では何でもやると宣言しているが?

▼ジェイク「俺はこの体が武器だから」

――小林選手は獲ったらどうしていきたいなど先のプランはある?

▼小林「プラン? ノープランですね。とりあえず目の前のこと一歩ずつですよ。それで26年生きてますから、プロレス界を。けど、この団体の王道のキャッチフレーズ、明るく楽しく激しくは守っていこうと思います」

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