【全日本】吉田が最終公式戦で真霜から執念の1勝目 「優勝と言ってもおかしくない」 2025/5/6

『チャンピオン・カーニバル2025』後楽園ホール(2025年5月6日)
Aブロック公式戦 ○吉田隆司vs真霜拳號×

 吉田がチャンピオン・カーニバル最終公式戦で執念の1勝目。「この1勝は優勝と言ってもおかしくないだろ」と吠えた。

 サイラスの体調不良による欠場を受けて、急きょ同じ北斗軍として名乗りを上げて6年ぶりのチャンピオン・カーニバルに臨んだ吉田は、決勝での同門対決を見据えていたものの、ここまで7連敗。1勝もできぬまま最終公式戦を迎えた。対戦相手は4勝3敗と黒星先行中の実力者・真霜。それでも吉田はこれまでと変わらぬ奮闘を見せた。

 吉田は握手から奇襲を仕掛けようとするも、逆に真霜が蹴り飛ばしてヘッドロックに固める。そこからショルダータックルでぶつかり合うと、吉田は「隆司」コールを自ら叫び、煽るだけ煽って地獄突きで場外に蹴散らした。鉄柵に投げつけ、テーピングで首を絞めて痛めつける。真霜は吉田がロープを跨ごうとしたところでそのロープを蹴りつけて急所攻撃を誘発。お返しとばかりにテーピングで首を絞めたが、吉田もロープ際での急所攻撃を誘って報復した。

 互いにコーナーマットに顔面から叩きつけようとするも不発。どちらも鼻を摘まんでせめぎ合う。真霜がマンハッタンドロップを決めれば、吉田は地獄突きで譲らず。ならばと真霜もレッグラリアットをカウンターで放つが、吉田は再び地獄突きを叩き込み、これでもかと乱射すると、2019CC(延髄斬り)もクリーンヒット。「潰れろ!」とセントーンを落とした。

 吉田はパイナップルボンバーで仕留めにかかるも、完璧に動きを読んだ真霜は脇固めに絡め取る。腕ひしぎ十字固め、裏十字固め、腕固めと次々と切り換えて右腕を絞めに絞めるが、吉田の足がロープに届いた。

 真霜は右腕にピンポイントでミドルキックを連打。吉田も痛む右腕で逆水平を返すと、フロントハイキックで蹴り倒されても、その瞬間、急所を蹴り上げて首固めで丸め込む。キックアウトされてもパイナップルボンバーを狙うが、真霜はハイキックから真剣へ。これをかいくぐった吉田はパイナップルボンバーをさく裂。再度こん身のパイナップルボンバーを振り抜き、執念で3カウントを奪った。

 吉田が最終公式戦で執念の1勝目。何度も飛び上がって喜びをあらわに。一方、不覚を取った真霜は4敗目を喫して脱落確定となった。

 「この1勝は優勝と言ってもおかしくないだろ。針の穴に糸を通す隆司。見たか? オールジャパン」と吠えた吉田は「これからこの団体でそれなりのベルト巻いてもいいんちゃうなんて今日思った。これからも隆司に期待してくれよ。シャラップ」と全日本マットでのさらなる活躍を予告した。

【吉田の話】「よし、やりました! やりました! 1勝…1勝したぞ。この1勝は優勝と言ってもおかしくないだろ。針の穴に糸を通す隆司。見たか? オールジャパン。これからこの団体でそれなりのベルト巻いてもいいんちゃうなんて今日思った。これからも隆司に期待してくれよ。シャラップ」