【タカタイチマニア】デスペがタカタイチマニア参戦で完勝 Aoiを絶賛「あの子にしかない技術で俺のこと追いつめたのは素晴らしい」 2025/5/7

『TAKATAICHI MANIA IV』後楽園ホール(2025年5月7日)
○エル・デスペラードvsAoi×

 Xとしてタカタイチマニアに参戦したデスペラードがAoiに完勝。「あの子にしかない技術で俺のことをあれだけ追いつめたっていうのは素晴らしい」とAoiを絶賛した。

 Aoiは北海道の社会人プロレスを経て、2021年5月にJTOでデビュー。昨年はJTO GIRLS王座を戴冠し、QUEEN OF JTO王者となっている。この日、スペシャルシングルマッチに登場。相手は憧れの存在でもある新日本のIWGPジュニア王者・デスペラードだった。

 まずはデスペラードがフロントインディアンデスロックで足攻めを展開。Aoiも腕十字やキーロックを仕掛け、ショルダータックルで正面突破を図るものの、デスペラードは微動だにせず。ショルダータックルでねじ伏せる。「そんなもんか?」と叱咤されたAoiはフロントハイキックを連発し、飛びヒザ蹴りでなぎ倒してみせた。

 なおもAoiがチョップ連打、串刺しフロントハイキック、スリングブレイドと攻め立てる。デスペラードがスピアーでなぎ倒してもスリーパー、卍固めで絡みつき、フロントハイキックを連発。再び卍固めで絞め上げ、逆打ちから巧みな体さばきで羽根折り固めに持ち込んだ。

 するとデスペラードがマフラーホールドで切り返す。ヌメロ・ドスに移行し、ギターラ・デ・アンヘルで追い討ちをかけたが、Aoiも2カウントでキックアウト。ピンチェ・ロコをフランケンで切り返し、トラースキックを連発したが、デスペラードはスパインバスター、バックドロップ、垂直落下式ブレーンバスターの猛攻で返り討ち。強烈なエルボーを振り抜くと、ピンチェ・ロコを爆発させて3カウントを奪った。

 デスペラードがAoiに完勝。かつてAoiから「おこがましいんですが、私はデスペラード選手に憧れてプロレスラーになりました」と伝えられたことを明かしたデスペラードは「技術はあった、気持ちはあった。それでいいんじゃないでしょうか」と高評価。「あの子にしかない技術で俺のことをあれだけ追いつめたっていうのは素晴らしいと思う」と称賛していた。

【デスペラードの話】「代々木第二だと思う。確か。控室でボーっとしてたら、選手が試合の設営とか片づけとか全部やってる。本当に凄いなと思う。控室の片づけに来てくれたのがAoi選手で、メチャクチャ緊張しながら『おこがましいんですが、私はデスペラード選手に憧れてプロレスラーになりました』って。目も合わせられないぐらい緊張しながら、泣きながら言ってくれて。それってすげえなって。全然、自分がやってることを誰かに評価してほしいとか、誰かの糧になってほしいって俺はあんまりないんだけど、その思いを持った人がこうやって自分と試合することになるとか、夢を追っかけられるとか、すげえいいなあって素直に…もともとねじくれてるのは自覚してますけど、思いました。自分が6年前、同じ日付らしいね。葛西さんと初めてやらせていただいた時、そういう気持ちだったもん。なんか変な話、久々にそういう自分の柱を思い出したというか。葛西さんに憧れてるとか、ディック東郷の技術が欲しい、外道みてえなレスラーになりてえ、金丸義信みてえなスタイルが欲しい、鈴木みのるみてえな狂暴性、技術、プロレス力が欲しい。いろんなこと思ってたけど、尊敬というか思いって強いなってあらためて思いました。Aoi選手はそりゃあ軽いんだもん。そうなるさ。でも技術はあった、気持ちはあった。それでいいんじゃないでしょうか。強いとか弱いとか、男の方が強いとか、女の方が弱いとか、そういうことじゃなくて。だって俺の方が重てえんだもん。長くやってんだもん。そりゃ引き出しもたくさんあるさ。でもあの子にしかない技術で俺のことをあれだけ追いつめたっていうのは素晴らしいと思う。ありがとうございました」