【全日本】兄弟対決三冠戦へ会見 ジュン「1年前の借りを早く返したい」、レイ「勝ってスイーツを目の前で食ってやる」 2025/5/19

 6・1仙台大会の三冠ヘビー級選手権試合「斉藤ジュンvs斉藤レイ」へ向けた会見が19日、東京・湯島の全日本事務所で行われた。

 昨年大みそかに三冠王座初戴冠を果たした兄・ジュンにシングルで後塵を拝していた弟・レイだが、5・18大田区大会でチャンピオン・カーニバル初優勝を飾り、初のシングル栄冠を手にした。試合後、レイの挑戦表明をジュンが受諾し、二人の地元・宮城で史上初の兄弟対決による三冠戦が実現することになった。両者は昨年5・4仙台大会におけるチャンピオン・カーニバル公式戦(レイが勝利)以来、4度目の対決。ともに地元での三冠戦実現に大きな喜びを感じている。

 レイはカーニバル制覇による「勢い」を実感。「最初からフルパワーで、その勢いで相手を飲み込むことができるように、しっかりとやっていくぜ」と宣言した。準決勝では張り手の猛連打で鈴木秀樹をKO。その爆発力をまざまざと見せつけたが、ジュンとの三冠戦では「あれ以上に激しくしっかりやっていくだけ」と上回る大暴れをするつもり。「6・1仙台大会でここにいる兄・斉藤ジュンを、三冠チャンピオンをぶっ倒して、今度はここにある三冠のベルトをこの手に収めてやるぜ。勝ったあとにリング上でキンキンに冷えたビール、そして食べようとするスイーツがあるだろうから、そのスイーツを目の前でムシャムシャ食ってやるぜ」と予告した。

 迎え撃つジュンはV4戦で、戴冠以来、初めて地元・宮城での防衛戦に臨む。「俺が優勝できなかった今年のチャンピオン・カーニバルを見事に優勝して結果を出したわけだ。もうこれを断る理由はどこにもないだろう」というように、それが文句なしの状況で実現。前回敗れているだけに「いくら俺が今、三冠チャンピオンだろうと、弟のレイが今年のチャンピオン・カーニバルを優勝したと言えど、最後にお互いにやったシングルでは俺が負けている。この借りを早くキッチリと返したいという気持ちで今はいっぱいだ」と同じ仙台での雪辱を見据え、「今一度あらためて、お兄ちゃんの方が弟より強いんだというのをみんなに見せてやろう」と兄の威厳を見せつける構えをみせた。

 そして二人は対抗意識むき出しの舌戦を展開した。レイが「やっぱり俺の方がでかい。体重があって、パワーが上なんじゃないかなっていう自信はある」と豪語すれば、ジュンは「そんなことないな。俺の方がパワーは上だ。俺も全開でいけば決してパワーは引けを取らない」と反論。プロレス以外の要素でも張り合った二人は「試合の終盤において油断じゃないけれども、ちょっと詰めの甘い部分がある」(レイ)、「これだけでかいから、俺がキッチリとぶん投げれば、そのダメージは自分自身に思いっきり返ってくるだろうし。この体重がアダとなるだろう」(ジュン)と互いに弱点を指摘し合い、心理戦でも譲らなかった。

 圧倒的な知名度を誇る地元・宮城で実現する史上初の兄弟対決による三冠戦。二人は持てるすべてをぶつけ合って雌雄を決する。

【会見の模様】

▼レイ「斉藤ブラザーズ弟の、そしてチャンピオン・カーニバル2025覇者の斉藤レイだ。今回のチャンピオン・カーニバル、本当にいろいろな強敵たちの対戦を経て、こうしてこのどでけえトロフィーを手にできたこと、大変光栄に思うぜ。そして俺はしっかりとシングルで実績をこうして作った。6・1仙台大会でここにいる兄・斉藤ジュンを、三冠チャンピオンをぶっ倒して、今度はここにある三冠のベルトをこの手に収めてやるぜ。全員楽しみにしてろ。フォー! そして、この俺が勝ったあかつきには…あかつきっていうか俺が間違いなく勝つんだが、勝ったあとにリング上でキンキンに冷えたビール、そして食べようとするスイーツがあるだろうから、そのスイーツを目の前でムシャムシャ食ってやるぜ」

▼ジュン「斉藤ブラザーズ兄の斉藤ジュンだ。まずは今年のチャンピオン・カーニバルに優勝できたこと、おめでとうと言いたい。レイよくやったな。今年に入ってから俺は弟の斉藤レイから、この俺の持つ三冠ベルトに挑戦させろ、挑戦したいと何度も言われて、何度も断ってきたわけだが。最初に実績を作れとな。そして俺が優勝できなかった今年のチャンピオン・カーニバルを見事に優勝して結果を出したわけだ。もうこれを断る理由はどこにもないだろう。史上初の兄弟での三冠戦を地元・宮城でできる。これ以上にうれしいことはないぜ。今一度あらためて、お兄ちゃんの方が弟より強いんだというのをみんなに見せてやろう。斉藤レイ、DOOM」

――レイ選手のチャンピオン・カーニバルにおける戦いぶりについて?

▼ジュン「まあ、今年のチャンピオン・カーニバルが始まって、レイは初戦から3連敗したのかな。戦いぶりを見てると、ちょっと勝ちたいという気持ちが強すぎたというか、空回りしているような感じに見えたんだが、途中からしっかりと体と気持ちが合わさっていったというか。途中からは弟のパワーが100%も、120%も爆発して、それで相手を踏みにじったというわけだな。それが優勝につながったというわけだ」

――仙台で三冠戦をやる意味、感慨は?

▼レイ「今まで兄・斉藤ジュンと3度の対戦があったんだが、前回も宮城で去年のチャンピオン・カーニバルだな。仙台で対戦したんだが、その時は俺が勝った。だが、あれから兄は三冠チャンピオンとしてひと回りもふた回りも大きく成長した。だが、それは俺も一緒だ。こうしてチャンピオン・カーニバルを優勝したことによって俺も大きく成長した。そしてこの地元・宮城でできることになったのは本当に大きな意味を持つ。当日はたくさんの人が来てくれるんじゃねえかなと楽しみにしてる。ただ、ハッキリと言いたいのはおそらく普段、俺たちをテレビで見たことのある人がたくさん見に来てくれると思うんだけども、リング上の俺たち二人はテレビの俺たちとは全然違うんだってところをしっかりとハッキリと宮城の皆さんにも見せてえな」

▼ジュン「素直にこの三冠ベルトを獲ってから、俺は負けるつもりは微塵もないから。永遠に防衛すると思っていたし、遅かれ早かれ弟の斉藤レイと史上初の三冠戦を実現したいとは思っていたんだが、それを地元の宮城でできるというのはこれ以上うれしいことはないな。日本中どこでやってもうれしいんだが、地元の宮城でだ。最高にうれしい気持ちだ。そして弟の斉藤レイとシングルをやってきたのが今度で4戦目になるんだろうが、去年やった時、俺は負けてるからな。いくら俺が今、三冠チャンピオンだろうと、弟のレイが今年のチャンピオン・カーニバルを優勝したと言えど、最後にお互いにやったシングルでは俺が負けている。この借りを早くキッチリと返したいという気持ちで今はいっぱいだ」

――準決勝鈴木秀樹戦でリミッターが外れた戦いを見せたが、得たこと、感じたことはある?

▼レイ「そうだな。リミッターが外れるも何も、気づいたらああいった感じになってたな。最初のスリーパーもらったのもそうだったんだけど、俺もカッとなっちまった部分があるからな。俺は元力士だからな。ああやってバチバチに張り合うのを普段からやってたし、それに対して特にどうとは思わないけど、あれ以上に激しくしっかりやっていくだけじゃないかな」

――それを見てレイ選手を脅威に思う?

▼ジュン「脅威というか、持ってる力を十分に発揮できたという感じだろう。そこは俺も迎え撃つつもりだ。レイが120%で来るんだったら、俺も120%、いや130%でバチバチと迎え撃つだけだな」

――自分が上回っていると思う点は?

▼レイ「そうだな。試合の内容で言えば、やっぱり俺の方がでかい。体重があって、パワーが上なんじゃないかなっていう自信はあるけれども。あとはやっぱり、このチャンピオン・カーニバルをしっかり準決勝と決勝戦で鈴木秀樹と宮原健斗を破って、このでかいトロフィーを獲った。その勢いが今、俺にはあるんじゃねえかな。もちろん最初からフルパワーで、その勢いで相手を飲み込むことができるように、しっかりとやっていくぜ」

▼ジュン「まあ、弟の方が上回ってるとか、俺の方が上回ってるとか。試合内容で今パワーは俺の方が上だとレイは言ったが、そんなことないな。俺の方がパワーは上だ。昨日はリミッターが外れたとかみんな言ってるが、俺も全開でいけば決してパワーは引けを取らないから。もっと上回っていきたい気分だ。あと俺の方が上回ってると言ったら、そうだな。試合以外で言ったら料理を作るのもたぶん俺の方がうまいと思うし、車の運転だってレイよりもうまいと思うし。あとはそうだな。いろいろレイより上回ってるんじゃないか」

▼レイ「字を書くのは俺の方がうまいな。他にもいろいろあるぞ。細かい作業だったり。俺の方が得意なこといっぱいあるから」

▼ジュン「俺の方がご飯とかももっと食べれるぜ」

▼レイ「いや、俺の方が食うだろ。それはないぞ」

▼ジュン「そしたらステーキとか何キロぐらい食えるんだ?」

▼レイ「この前4キロ近く食ったな」

▼ジュン「じゃあ俺は5キロはいける」

▼レイ「何の話だ?」

▼ジュン「俺の方がいろいろと上回ってるという話だ」

――お互いのウィークポイントは?

▼レイ「ウィークポイントでいえば、俺もそういうところはあるんだけど、やっぱりな、試合の終盤において油断じゃないけれども、ちょっと詰めの甘い部分があるんじゃないかなと思う。ただ、持ってる体力面、スタミナ面で言えば兄はメチャクチャ強いし、そういったところは本当に最後まで油断ならないと思う」

▼ジュン「ウィークポイントでいえば、レイのこのでかさじゃないかな。これだけでかいから、俺がキッチリとぶん投げれば、そのダメージは自分自身に思いっきり返ってくるだろうし。ぶん投げれば、この体重がアダとなるだろう」