【新日本】ワト止めた! ヒロムが4連勝でAブロック首位タイ浮上、金丸とのコンビでIWGPジュニアタッグ挑戦予約? 2025/5/25

『セキチュー Presents BEST OF THE SUPER Jr.32』愛知・ポートメッセなごや第2展示館(2025年5月25日)
Aブロック公式戦 ○高橋ヒロムvsマスター・ワト×

 ヒロムが単独首位のワトを破り、スーパージュニア4連勝。クラーク・コナーズ、ワトと並んで首位タイに浮上した。IWGPジュニアタッグ王者のワトから勝利したことを受けて、ヒロムは金丸義信とのコンビでのタイトル挑戦を独断で予約した。

 3年ぶり5度目の優勝を狙うヒロムは、リーグ戦序盤こそ出遅れたものの、後半戦になると3連勝で猛追している。今宵の相手はAブロック単独首位に立つワト。ここまでのシングル戦績はヒロムの3戦全勝だけに、ワトは初のヒロム超えを狙っていた。

 5分経過までは完全にヒロムペース。盤石の試合運びを披露する。だが、ワトもゼロ戦キックでようやく一矢報いると、風車式バックブリーカーでヒロムを場外に追いやり、ノータッチトペコンヒーロで飛翔。スワンダイブ式エルボースマッシュでカチ上げると、ベンダバールで長時間絞め上げた。続く通天閣ジャーマンは防がれたものの、スキを突くようにしてレシエントメンテも繰り出す。

 ヒロムは先の読み合いからラリアットを振り抜いて反撃。ティルトスラムで叩きつけるが、ワトは一歩も引かない。ジャンピングハイキック、旋風脚でヒロムを棒立ちにすると、体勢を崩しながらも通天閣ジャーマンで引っこ抜いた。そして、レシエントメンテIIの体勢に。

 着地したヒロムはラリアットを放つが、ワトが相打ちに持ち込んで仁王立ち。ならばとヒロムはトラースキック、コードブレイカー、ラリアットと一気呵成に攻め立てた。ここがチャンスと、TIME BOMB1.5からTIME BOMBIIがさく裂。ワトを沈めた。

 ヒロムが4連勝で5勝目。最終公式戦を前に首位タイに浮上した。マイクを持って「勝ちました。ありがとう!」と勝利の喜びをあらわにしたヒロムはワトを呼び止め、「ワト、ベルトは? タッグチャンピオンだろ。挑戦表明しようかなって。まだホヤホヤだけどさ、昨日組んだ金丸と、ヒロム&金丸コンビで挑戦すると思うから、大事に持っとけ」と挑戦表明をぶち上げた。

 ヒロムは前日の姫路大会で金丸とスーパージュニア公式戦で対決。勝利したあと、金丸にタッグ結成を呼びかけたものの、ウイスキー噴射で拒否されていた。それでもヒロムは「もう金丸さんはやる気だよ。だいたいわかるわ。あれは本気の目だった。安心してくれ。俺と金丸さんで挑戦するから。それまで大事にもっとけ」と意に返さず、タイトル挑戦を予約した。

 その後もヒロムは「ヒロム」コールをおねだりしたり、「ヒロムちゃんアンケート」と称して初観戦の観客を探したりと、好きなように振る舞って会場を盛り上げる。さらに、「このBEST OF THE SUPER Jr.、ここまで戦い抜いてきて、これは確信です。ヒロムちゃん、1つ確信しちゃいました。このBEST OF THE SUPER Jr.は新日本プロレスの数あるシリーズの中で、最も最高で、最も楽しいシリーズだ! そこでヒロムちゃんは絶対に優勝するぞ! 優勝するためには皆様の応援が必要不可欠!」と煽って、再び「ヒロム」コールを巻き起こした。

 「何よりも誰よりも皆さんがこのBEST OF THE SUPER Jr.を思いっきり最後まで楽しんでくれ」と投げかけると、最後は「もっと!」のコール&レスポンスから「みんなで楽しもうぜ!」と叫んで名古屋大会を締めくくった。

 今日の結果を受けて、Aブロックはヒロム、ワト、コナーズの3人が首位タイに並ぶ展開に。2点差で追う選手にも可能性は残されているものの、ヒロムはワトとコナーズに直接勝利しており、最も有利な立場にある。「もう嫌だよ。奇跡、神頼みみたいなのはね。この人が負けてくれたら俺が上がれる、あの人が勝ったら逆に俺が上がれるみたいなさ。そういうのすごい嫌だ。でも、わかってるよ。勝たなきゃいけないっていうのはわかってる」とヒロムは最終公式戦に照準を合わせた。

 5・27沼津大会で行われる最後の相手はロビー・エックスだ。「ロビー・エックスって確か代わりに出場した選手だよね、BUSHIさんの。ということは、俺の最終戦の相手、BUSHIさんだったろうな。そういうの考えちゃうよね」と語りつつも、「でも、そんなこと考えている余裕はありません。高橋ヒロム、ロビー・エックスをガッツリと潰して、上がっちゃうよ、決勝戦。来てるからね、今の俺は」と決勝進出を断言してみせた。


【試合後のヒロム】

▼ヒロム「おめでとうございます。ちょっと優勝会見にしちゃぁ、ちょっと質素なんじゃない。ねぇ、(※座りながら)優勝したっぽいんだから。座ろっかじゃあ。優勝したっぽいのに机もないの? ちょっと苦しいな。なんか言ってくださいよ。『まだですよ』とか、『まだ1試合ありますよ』とか、『優勝とかじゃないですよ』とか、そういうのないんですか。なんか俺が1人で喋ってアホみたいじゃないですか。なんか寂しいですよ、そういうの。俺、寂しいと思っちゃうとね、嫌がらせの如くここで延々と喋り続けちゃうっていうあれになっちゃいますけど、どうします? 皆さん今日、オールできるんですか? (※大きな声で)オールできるんですか!? できませんね。はい、いいですよ。誰も何も言わない。はい、岡本さん、どうぞ何か質問。用意しているでしょう、凄いの」

──残り最終戦、ロビー・エックス選手との公式戦があるが?

▼ヒロム「そうだね。そこで勝てば確定なの? もうね、嫌だよ、そういうなに奇跡、神頼みみたいなね、この人が負けてくれたら俺が上がれる、これが勝ったら逆に俺が上がれるみたいなさ、そういうの凄い嫌だ! でもね、わかってるよ。勝たなきゃいけないっていうのはわかってる。今、10点でしょう。12点、13点、14点、何かわかんないけど、勝たなきゃいけないのはわかる。そしてロビー・エックス、強いね! 見てるよ。アレは強いよ。でもほら、ロビー・エックスってさ、確か代わりに出場した選手だよね、BUSHIさんの。といういことは、俺は最終戦の相手、本当はBUSHIさんだったんだなとか、なんかそういうのちょっと考えちゃうよね。(※立ち上がりながら)まぁでもそんなことを考えてる余裕はございません! 高橋ヒロム、ロビー・エックスをガッツリと潰して上がっちゃうよ、決勝戦。キテるからね、今の俺は! 皆さんわかってる通り。(※TVカメラを指差し)そこで見てるだろう、オイ。見てるだろう、外道さん。握手するんだったら今だったんじゃないですか? ガッツリとね。WAR DOGSなんかに俺は入るつもりはないよ。ねぇ、金丸さん、外道さん、そしてヒロム。コレ偉いこったぜ、オイ。(※拍手をしながら)入団おめでとうございます。外道選手も仲間に入りました。モテるな、オイ! モテるな、モテ期か、オイ!」

【ワトの話】「(※床に腰を下ろして)ヒロム、クソッ。高橋ヒロムが、アンタが、アナタが新日本に残るって言ってくれた時、俺は凄く安心しました。アナタが残るってことは、俺はアンタを必ず超えてみせます。いなくなってからあの人は強かったとか、超えたかったとか言いたくなかったんでね。(※立ち上がりながら)これでまたアナタを超えるための準備ができますよ。アナタを超えて必ず『SUPER Jr.』ももう一度優勝して、そしてIWGPジュニアのシングルの王者になってみせます」