【みちのく】ハヤトがプロデュース興行でヒロムと緊急エキシビション 「俺は絶対に帰ってくる!」 2025/6/13

『みちのくプロレス2025年東京大会第1弾〜フジタ“Jr."ハヤト プロデュース大会〜』後楽園ホール(2025年6月13日)
エキシビションマッチ フジタ“Jr."ハヤトvs高橋ヒロム

 ハヤトがプロデュース興行でヒロムとエキシビションマッチで緊急対決。リング復帰、そしてヒロム、拳王との再会を約束した。

 ヒロムがメインで快勝後、大会プロデューサーのハヤトがリングに上がった。コスチューム姿のハヤトはヒロムと握手を交わすと、マイクを持って「本当はこの格好でこいつの対角線にいたり、拳王の対角線にいたり、試合がしたいなと思ってました。そして本当に本当にギリギリまで解説しながら見てて、ちょっとどこまでできるかわからないけど、3分ぐらいいいかな」と発言。場内が大きくどよめいた中、「本当にメイン、マジで素晴らしくて、悔しくてしょうがない。いろんな意見があるのはわかってます。本当に別に試合をするために、このコスチュームを用意してたわけじゃないし、俺はレスラーなんでいつでも、何だったら誰かケガしたら俺が出ればいいよみたいな感じでコスチュームを持ってきて。本当に先生に怒られちゃうんで3分でいいんで、ちょっと俺と殴り合ってもらえません?」とヒロムに提案した。

 するとヒロムは「いろんな意見なんてクソ食らえだ。ハヤト、やろうぜ」と呼応。両者による3分エキシビション戦が急きょ実現することになった。場内は拍手と大歓声で歓迎。ビルドアップした上半身を披露したハヤトは雄たけびを上げると開始早々、ヒロムをロープに押し込んでエルボーを叩き込む。ヒロムが逆水平を連打すると、ハヤトはヒザをつきながらも立ち上がり、エルボーで立ち向かった。

 両者の意地の打ち合いがしばし続き、ハヤトは胸板が真っ赤に染まりながらも頭突きで鈍い音を響かせた。ヒロムが両手を後ろに組んで仁王立ちすると、ハヤトはエルボーを連発。そして渾身のミドルキックを叩き込むと自らも倒れ、ヒロムは意地で倒れず。ここでタイムアップとなった。

 3分の真っ向勝負を終え、ヒロムが「俺はあなたとのシングルマッチ忘れられないんだよ。張り手、ヘッドバット、そして重たい重たいキック。あなたがもう一度、ちゃんとみちのくプロレスのリングで完全復帰するまでは、あなたの蹴りを食らって倒れるわけにいかねえんだよ。これは俺の意地だ」とキッパリ。「でも、最高に楽しかった。ありがとうございました」と感謝すると、「頑張りすぎてるあなたに頑張れなんて言うのは失礼だけど、お互いに頑張りましょう。そしてもう一度、このリングで戦ってください。約束です」と再会を呼びかけた。

 「僕がこのリングに上がること、俺は試合をしてる側だったら、ふざけんなって思ってると思います。俺なんかが上がっていいリングじゃないってことも自分で分かってます。もう後輩に譲っていいなんて思い、いろんな思いがありますが、いろんなことが、最近プロレス界で嫌なニュースが流れてきて、余計にやっぱ俺はダメだって自分でも、今でも半分思ってます。何が正解かわかりません。しんどくてしんどくて仕方がない。でも試合を見てると悔しい」。そんな複雑な思いを吐露したハヤトは「そして試合をして思った。やっぱ俺はレスラーだって」と実感。場内が大歓声に包まれた中、「俺の試合を見る=ケガ人を見送ることみたいなふうに思ってるヤツら、大丈夫。フジタ“Jr."ハヤトはそんなに弱くない。そして、もうやめるなんて言わねえ」と断言した。

 そしてハヤトは「必ず戻ってきて、後輩を絶対超える。そして解説にいる真っ赤な金髪のカッコいいヤツ、俺とシングルで蹴り合おう」とヒロム、拳王との再会を宣言。「本当は俺がここに出たかったよ。ずっと蹴り合ってたヤツが解説で隣にいて一緒にしゃべってるだけ。これは拳王、みちのくプロレス全員に約束だ。俺は絶対に帰ってくる!」と誓いを立てた。

 がんを患ったハヤトは欠場を余儀なくされたものの2022年に復帰。翌2023年7月にはGLEATのリングでLIDET UWF世界王座を戴冠した。その後、がんが再発し、再び欠場に追い込まれた。それでもこの日、3分間ながら久々に戦い、ヒロム、拳王とリングでの再会を約束。自身のプロデュース興行で刺激を得たハヤトはそれを果たすためにも再び復帰を目指して病という大敵と戦っていく。