【GLEAT】中嶋が石田との頂上対決制してシングル2冠に 「これからが始まりだ」 2025/7/1

『GLEAT Ver.19〜旗揚げ4周年特別大会〜』CITY HALL & GALLERY GOTANDA(2025年7月1日)
G-REX選手権試合 ○中嶋勝彦vs石田凱士×

 中嶋が石田との頂上対決を制して、G-REX王座を奪取。GLEAT4周年記念大会のメインで勝利し、LIDET UWF王座と合わせて2冠王となった中嶋は「終わりなんかじゃねえよ。これから始まりだ」と宣言した。

 今年1月にG-REX王座を戴冠したBGIの石田は、山村、ストーム、リンダマン、井土と上位陣を破り、ここまで4度の防衛に成功。4周年記念興行のメインイベントで、シングルトーナメント戦G-CLASSを制したLIDET UWF王者・中嶋が石田との頂上決戦に臨んだ。

 緊張感溢れる先制争いが序盤から続くが、石田はドラゴンスクリューで主導権。場外に転落した中嶋をいたぶると、リングに戻ってもフロントハイキックをぶち込み、「石田」コールを巻き起こした。

 だが、その直後、中嶋はキチンシンク連発で反撃開始。フロントハイキックやミドルキックなど重たい蹴りを唸らせて追い討ちする。石田はミドルキックに被弾して反撃できず、一転して中嶋の時間が続いた。石田は流れを変えようと、エプロンでの攻撃を狙うが、逆に中嶋がエプロンでのジャーマンで大ダメージを与える。ここがチャンスと、場外に転落した石田めがけて、ランニングローキックを狙った。

 これをキャッチした石田は断崖式ドラゴンスクリューで大逆転。中嶋がなんとかリングに戻っても、コーナーで逆さ吊りに固定すると、腹部をローキックで射抜き、雪崩式ジャーマンを敢行した。中嶋はカニバサミでターンバックルに叩きつけ、バックルごと顔面を蹴り上げると、ミドルキック、ランニングローキックを決めるが、石田もブレーンバスターで譲らず。中嶋もバックドロップを返したものの、ハイキックは相打ちとなり、ダブルダウンとなった。

 同時に立ち上がると、フロントハイキック合戦、エルボー合戦で火花。中嶋はバックドロップで投げ飛ばすと、石田をコーナー上にうつぶせで固定し、土手っ腹にヒザ蹴りを叩き込む。さらに、サッカーボールキックでも腹部を蹴り飛ばした。続くノーザンライトボムは負けじと石田が阻止。ビンタで尻餅をつかせると、バズソーキックからお株を奪うノーザンライトボムで突き刺し、ジャーマンスープレックスもさく裂する。「石田」コールが巻き起こる中、ハーフタイガースープレックスへ。

 中嶋は必死の抵抗。体を反転させて押し潰す。口から流血した石田はビンタを叩き込むが、中嶋もビンタで応戦。崩れ落ちた石田にノーザンライトボムを再び仕掛ける。石田は首固めで切り返したものの、キックアウトした直後に中嶋はハイキックを一閃。今度こそノーザンライトボムで突き刺し、3カウントを奪った。

 中嶋が頂上決戦を制してG-REX王座を奪取。GLEATでのシングル無敗を守り、LIDET UWF王座と合わせて2冠王となった。マイクを持った中嶋は「石田凱士…もういないよな。あいつがポストで言ってたんだよ。俺がタイトルマッチ負けたらGLEATの終わりだって。石田凱士、終わりなんかじゃねえよ。これから始まりだ」と高らかに宣言。「なんでかわかるか。LIDET UWFのベルトとG-REXのベルトを持ってるこの俺、中嶋勝彦がルールだからな」と言い放つ。

 そして、「これだけは言っておくよ。GLEATはもったいないんだよ。今日のチャンピオンもそう。ギラギラしているヤツもそう。いい選手いるじゃねえかよ。GLEATの試合を見に来ている皆さん、もっとGLEATが上に上がるところ、そして応援している選手が上に上がるところ、見ていきたいよな。俺がルールになった以上、このGLEATをもっと盛り上げていくぞ」と王者として誓ってみせた。

 セコンドに付いたリンダマンが他の選手をリングに呼び込むと、最後は「5年目もみんなで一緒にGLEATしようぜ! 1、2、3…」と声を揃えて雄叫び。観客が「ダー!」と拳を突き上げて、4周年大会は終了となった。

 下半期のビッグマッチとして11・3横浜BUNTAI大会も発表となったが、中嶋は「勝負していくのはいいんじゃない?」と歓迎。今後に向けては「若いヤツとやるのもそうだし、プロレスの幹となる部分を育てていきたいよね」と意気込むと、「このGLEATはここからだから。俺からもそうだし、GLEATからも目を離さないでくれよ」とアピールしていた。


【試合後の中嶋、リンダマン】

▼中嶋「見てよ、G-REXとUWFのベルトの2冠だよ」

▼リンダマン「すごかった。見てた。一番見てたんだから、俺が」

▼中嶋「ありがとうね」

▼リンダマン「これ(G-CLASSのトロフィー)は見てないわ、ごめん。持ってってくださいよ、これ」

▼中嶋「これ、重たい」

▼リンダマン「これ、この会場のバックステージで備え付けでいいじゃん」

▼中嶋「2冠になってね。G-REX、UWF。リング上でも言ったけれど、俺がルールだから。これからのGLEATが楽しみだ」

▼リンダマン「それ以上は何も言えないですよね」

▼中嶋「なに? 何も言えねえってやつ?」

▼リンダマン「北島康介ばりのね」

▼中嶋「それはよくないよ」

▼リンダマン「ルールだ、楽しみにしてね、それに尽きると思います」

▼中嶋「東スポさんが何か聞きたそうだよ」

▼リンダマン「ムチャぶりだな、いつもながら」

▼中嶋「何かありますか?」

――2冠王者としてこれからどんな道を歩んでいきたい?

▼中嶋「とにかく俺がルールになった以上、もう少しリングの中をよくしていきたいね」

▼リンダマン「それはそうだろ」

▼中嶋「どうよくしていくか。今のGLEATでもこれまではよかったかもしれないけど、これからは変えていかなきゃいけないので。そのためには2冠王である俺が必要なんじゃないかな」

――石田選手については?

▼中嶋「あいつも熱い男だったね。なんかポストで、俺が負けたらGLEATは終わりだって言ってたけど、そういうことじゃなくて。石田凱士という存在も今のGLEATには必要だと思うし。どういうつもりでああいう言葉を言ったかわからないけど、俺からしてみると始まりっていう言葉のほうが適切かなと思って。どう、リンダマン?」

▼リンダマン「芯食ってねえなって思って聞いてますけど。だから、石田凱士からしたら、中嶋勝彦がベルトを巻くことがGLEATにとって終わりだっていう解釈だったんでしょう」

▼中嶋「そういう意気込みで来たんだろうね」

▼リンダマン「でも、中嶋勝彦は俺が持ったから始まりだと思っているわけでしょ。このイデオロギーみたいな、思想の違いが面白いじゃないですか。どっちが勘違いしているのかって」

▼中嶋「どっちが勘違い?」

▼リンダマン「それは未来になってからじゃないとわからないから。どっちも正解かもしれないし、わからないですね」

――横浜BUNTAI初進出も発表された

▼中嶋「なるほど。いいんじゃない? どんどん勝負していくのはいいんじゃない? このGLEAT、ここからだから。俺からもそうだし、GLEATからも目を離さないでくれよ」

▼リンダマン「どういう防衛ロードを考えているんですか。どういうヤツとやりたい、どういう風に価値を上げたいみたいな。前だったら、若いヤツとやっていきたいみたいな感じでしたけど」

▼中嶋「若いヤツもそうだし、もう少しプロレスの幹となる部分をもっと育てていきたいよね、そういう意味では」