【新日本】G1制覇を棚橋以上の太陽となる足がかりに 大岩戦に「新しいプロレス」の予感 上村優也インタビュー 2025/7/16
上村優也は昨年、G1初出場を果たしたものの、右腕負傷のためリタイアに終わった。1年前の悔しさを胸に臨む2度目のG1で「棚橋さんよりもっと高い位置でみんなを照らしたい。そうするには実績が必要」と夏の栄冠獲りを誓う上村は大岩陵平との対戦に「新しいプロレス」を予感している。『G1 CLIMAX 35』へ向けて上村に話を聞いた。 【上村優也インタビュー】 ――昨年のG1は残念ながら最後の最後で負傷欠場となってしまいました。その無念を今年、晴らすという思いは強いですか? ▼上村「それはありますね。去年、公式戦一つ残したところで右腕をケガしてしまって、その時点でまだ優勝決定戦の可能性が残されてたまま欠場だったんで。その優勝決定戦にいけなかった悔しさと、7ヵ月間欠場してる時も動かない右腕を見て、『またプロレスができるのかな』とか、そういう不安が大きかったんですよね。でも、日々、治療、リハビリ、トレーニングを重ねていって、復帰できて。だから欠場中の気持ちとか、ケガした時の悔しい気持ちというのを今回のG1 CLIMAXにぶつけて、僕が優勝したいなって気持ちですね」 ――去年の続きみたいな感覚はありますか? ▼上村「ケガした試合のマイクでG1優勝しますということを言ったんですね。でも、そのまま欠場になったんで、その時の続きというか、あの時の燃え上がってる気持ちを残したまま今回のG1に突入するという感覚です」 ――同じAブロックに辻陽太選手、大岩陵平選手がいます。特に辻選手はGLOBAL王座を獲ったり、NEW JAPAN CUPに優勝したりと先を行かれている感がありますが、負けられない気持ちは強いですか? ▼上村「実績も向こうの方があって、発言力もあるなというのが印象的ですね。でも、試合に関しては僕は全然負けてない。そこに自信を持ってますね。僕に足りてない発言力を彼は持ってるけど、試合では全然負けてないと思ってます」 ――大岩選手についてはいかがですか? ▼上村「大岩は先シリーズ、6人タッグとかで何回か当たったんですけどね。今までほとんど試合を見たことなくて、あんまり印象なかったんですけど、当たってちょっと肌を合わせて、大岩とのプロレスが非常に面白いな、楽しいなって感覚になったので、今回のシングルマッチ楽しみですね。プロレスって流行り廃りというか、この時代はこういうプロレスっていうトレンド的なのがあると思うんですよね。。そういう僕が見せたい次のプロレス、新しいプロレスのスタイルを大岩とだったら見せられる気がしますね。彼とだったら面白い試合ができる、プロレスの次を見せられると思ってます」 ――棚橋弘至選手には6・15大阪城大会でのファイナルロードで敗れています。ここで勝たないとという意識が強いですか? ▼上村「もちろんですね。一回、大阪で負けて、ここで勝つか負けるかで今後の僕のプロレスラー人生、プロレスキャリアに大きく響いてくると思うんですね。だから、ここは絶対落とせないと思いますね。もし棚橋さんがG1に出てなかったら、僕は負けたまま棚橋さんが引退してたかもしれない。こうやってまたチャンスが巡ってきたので、今度こそはしっかり試合で勝ちたいなと思います」 ――棚橋選手として1対1で戦って得たもの、感じたことはどんなものでしたか? ▼上村「チャンピオンの時、僕がファンとして見てた時より体が衰えてはいる。そこは本人も見ている人も感じてると思うんですけど、僕も感じていて。でもハートの部分というか、そこはまだ闘魂じゃないけど、レスラーとしての魂みたいな、そういうのは感じましたね。勝負にかける意地みたいな、それを感じました。あとは試合以外で影響を受けたり感じる部分が多いです。棚橋さんって試合もして、社長業もこなして、他の仕事もして、空いてる時間を見つけてトレーニングしているっていう生活を送ってるじゃないですか。その間もプロモーションでいろんな所に行ったり。そういうのを見てると、棚橋さんがこれだけやってるんだから、僕はもっとやらなきゃいけないっていう気持ちにさせられるんですよ。そういう棚橋さんの普段の姿を見て、思うことの方が大きいかな。棚橋さんに憧れはなかったんですけど、そういう面は凄く尊敬しています。プロレスに対しての向き合い方とか、愛する気持ち。そういうのはすごく尊敬してますし、そこは僕も影響を受けてるというか原動力になってますね」 ――棚橋選手に安心して引退してもらうためにも勝たないといけないですね。 ▼上村「もちろん、棚橋さんには僕がいるから、僕が見せるから安心して引退してくださいっていうのはありますね。棚橋さんが“太陽"って言ってきて、僕も太陽を名乗る身としては、棚橋さんがこれから沈んでいく夕日だとしたら、僕はもっともっとこれから登っていって、棚橋さんよりもっと高い位置でみんなを照らしたい。そういう思いがありますね。僕がもっと登って明るく照らす。そうするには実績が必要。そのためにも僕はG1 CLIMAX優勝します」 ――タイチ選手が出場者決定戦で石井智宏選手と凄い試合をしたうえで出場を決めました。7・20札幌大会で当たりますが、タイチ選手の存在は刺激になりますか? ▼上村「僕から見て、Just 4 Guysの時より、本隊になってから気持ちの変化が凄くありますね。今までネガティブな発言というかが多かったんですよね。でも今は俺が新日本プロレスをもっと引っ張っていく、そういう気持ちが見えて。僕はうれしいですね。タイチさんがそう思うから、こっちも熱くなるし。そういう相乗効果があるから、どんどん盛り上がっていくと思うんですよね。あとはタイチさんの試合って僕、結構参考にするのもあって、よく見るんですけど、感情移入しやすいレスラーかなと思いますね。今の新日本プロレスを見ても、後藤さんもそうですけど、ここにきてタイチさんもそういうのを凄く感じます」 ――これから登っていく上村選手とベテランの意地で踏ん張るタイチ選手がぶつかることで生まれる熱が爆発しそうですね。 ▼上村「はい。そういうタイチさんを知ってるからこそ、逆に思いっきりぶつかれるというか。タイチさんとは凄く楽しみですね」 ――Bブロックの選手とは決勝トーナメントに進出すれば当たることになりますが、優勝戦で戦いたい相手はいますか? ▼上村「別に決勝で誰と戦いたいとか特にないんですよね。本当に最強を決める大会だから、その時、向こう側で一番強い人と戦いたいっていうのがあるので、この人というのはないですけどね。みんな試合をイメージするとワクワクするんですけど、特に気になる選手というのはザック・セイバーJr.。もちろん今チャンピオンだから、この中で一番強い存在なんだろうなと思うし、あとはKONOSUKE TAKESHITA選手。去年、G1でやってますけど、その時とはまた違う試合をTAKESHITAさんと残せると思うので、また試合したいなって気持ちがありますね。あとはもう一人、意外なところを突くとドリラ・モロニー。彼の試合を食いついてみたことはあまりないんですけど、チラっと見た感じだと80年代、90年代のアメプロのにおいを感じるんですね。単純に見た目もカッコいいし、あいつと戦いたいなと思いますね」 ――出場全選手の中で上村選手にしかない強さはどこにあると思っていますか? ▼上村「それは僕の試合をみて感じてもらいたいのが一番ですけど、やっぱり熱さでは負けたくないですね。僕の中で目標とする試合、常に心掛けているのは、人の心を揺さぶるような感動する試合を常にしていきたいなというのがあって。だから今回、特にシングルマッチだし、上村の試合はグッとくるよな、そう思わせたいですね」 ――全試合、見ている人の心を揺さぶる試合をして優勝をつかみ取ると? ▼上村「そうですね。あとはいろんな選手いますけど、僕のポリシーとして絶対反則はしない。だからEVIL選手も結構楽しみですね。僕は絶対反則しないって決めてるけど、対極にいる選手なので。今の新日本プロレスで一番悪いであろう選手がEVIL選手だと思うので、そういう選手の心の闇を僕は明るく照らしたいなと思ってます。EVILって名前も変えてやろうかぐらいの。エンジェルみたいな(笑) それぐらいの気持ちで挑みたいなと思います」 ――優勝すればIWGP世界ヘビーというのが一番のテーマになりますか? ▼上村「僕の考えではIWGPはIWGP、G1はG1なので。勝ってG1優勝して、まず僕がしたいのはトロフィーを持ってG1後の巡業を回りたいですね。俺がこの夏最強なんだぞっていうのを日本中のみんなに見せたいですね。もちろん最強同士どっちが強いんだって決めなきゃいけないと思うけど、まずはトロフィーを持って全国を回りたい。IWGPよりこっちの方が強いんだぞというのを見せたうえで、IWGPに挑戦したいですね」
上村優也は昨年、G1初出場を果たしたものの、右腕負傷のためリタイアに終わった。1年前の悔しさを胸に臨む2度目のG1で「棚橋さんよりもっと高い位置でみんなを照らしたい。そうするには実績が必要」と夏の栄冠獲りを誓う上村は大岩陵平との対戦に「新しいプロレス」を予感している。『G1 CLIMAX 35』へ向けて上村に話を聞いた。
【上村優也インタビュー】
――昨年のG1は残念ながら最後の最後で負傷欠場となってしまいました。その無念を今年、晴らすという思いは強いですか?
▼上村「それはありますね。去年、公式戦一つ残したところで右腕をケガしてしまって、その時点でまだ優勝決定戦の可能性が残されてたまま欠場だったんで。その優勝決定戦にいけなかった悔しさと、7ヵ月間欠場してる時も動かない右腕を見て、『またプロレスができるのかな』とか、そういう不安が大きかったんですよね。でも、日々、治療、リハビリ、トレーニングを重ねていって、復帰できて。だから欠場中の気持ちとか、ケガした時の悔しい気持ちというのを今回のG1 CLIMAXにぶつけて、僕が優勝したいなって気持ちですね」
――去年の続きみたいな感覚はありますか?
▼上村「ケガした試合のマイクでG1優勝しますということを言ったんですね。でも、そのまま欠場になったんで、その時の続きというか、あの時の燃え上がってる気持ちを残したまま今回のG1に突入するという感覚です」
――同じAブロックに辻陽太選手、大岩陵平選手がいます。特に辻選手はGLOBAL王座を獲ったり、NEW JAPAN CUPに優勝したりと先を行かれている感がありますが、負けられない気持ちは強いですか?
▼上村「実績も向こうの方があって、発言力もあるなというのが印象的ですね。でも、試合に関しては僕は全然負けてない。そこに自信を持ってますね。僕に足りてない発言力を彼は持ってるけど、試合では全然負けてないと思ってます」
――大岩選手についてはいかがですか?
▼上村「大岩は先シリーズ、6人タッグとかで何回か当たったんですけどね。今までほとんど試合を見たことなくて、あんまり印象なかったんですけど、当たってちょっと肌を合わせて、大岩とのプロレスが非常に面白いな、楽しいなって感覚になったので、今回のシングルマッチ楽しみですね。プロレスって流行り廃りというか、この時代はこういうプロレスっていうトレンド的なのがあると思うんですよね。。そういう僕が見せたい次のプロレス、新しいプロレスのスタイルを大岩とだったら見せられる気がしますね。彼とだったら面白い試合ができる、プロレスの次を見せられると思ってます」
――棚橋弘至選手には6・15大阪城大会でのファイナルロードで敗れています。ここで勝たないとという意識が強いですか?
▼上村「もちろんですね。一回、大阪で負けて、ここで勝つか負けるかで今後の僕のプロレスラー人生、プロレスキャリアに大きく響いてくると思うんですね。だから、ここは絶対落とせないと思いますね。もし棚橋さんがG1に出てなかったら、僕は負けたまま棚橋さんが引退してたかもしれない。こうやってまたチャンスが巡ってきたので、今度こそはしっかり試合で勝ちたいなと思います」
――棚橋選手として1対1で戦って得たもの、感じたことはどんなものでしたか?
▼上村「チャンピオンの時、僕がファンとして見てた時より体が衰えてはいる。そこは本人も見ている人も感じてると思うんですけど、僕も感じていて。でもハートの部分というか、そこはまだ闘魂じゃないけど、レスラーとしての魂みたいな、そういうのは感じましたね。勝負にかける意地みたいな、それを感じました。あとは試合以外で影響を受けたり感じる部分が多いです。棚橋さんって試合もして、社長業もこなして、他の仕事もして、空いてる時間を見つけてトレーニングしているっていう生活を送ってるじゃないですか。その間もプロモーションでいろんな所に行ったり。そういうのを見てると、棚橋さんがこれだけやってるんだから、僕はもっとやらなきゃいけないっていう気持ちにさせられるんですよ。そういう棚橋さんの普段の姿を見て、思うことの方が大きいかな。棚橋さんに憧れはなかったんですけど、そういう面は凄く尊敬しています。プロレスに対しての向き合い方とか、愛する気持ち。そういうのはすごく尊敬してますし、そこは僕も影響を受けてるというか原動力になってますね」
――棚橋選手に安心して引退してもらうためにも勝たないといけないですね。
▼上村「もちろん、棚橋さんには僕がいるから、僕が見せるから安心して引退してくださいっていうのはありますね。棚橋さんが“太陽"って言ってきて、僕も太陽を名乗る身としては、棚橋さんがこれから沈んでいく夕日だとしたら、僕はもっともっとこれから登っていって、棚橋さんよりもっと高い位置でみんなを照らしたい。そういう思いがありますね。僕がもっと登って明るく照らす。そうするには実績が必要。そのためにも僕はG1 CLIMAX優勝します」
――タイチ選手が出場者決定戦で石井智宏選手と凄い試合をしたうえで出場を決めました。7・20札幌大会で当たりますが、タイチ選手の存在は刺激になりますか?
▼上村「僕から見て、Just 4 Guysの時より、本隊になってから気持ちの変化が凄くありますね。今までネガティブな発言というかが多かったんですよね。でも今は俺が新日本プロレスをもっと引っ張っていく、そういう気持ちが見えて。僕はうれしいですね。タイチさんがそう思うから、こっちも熱くなるし。そういう相乗効果があるから、どんどん盛り上がっていくと思うんですよね。あとはタイチさんの試合って僕、結構参考にするのもあって、よく見るんですけど、感情移入しやすいレスラーかなと思いますね。今の新日本プロレスを見ても、後藤さんもそうですけど、ここにきてタイチさんもそういうのを凄く感じます」
――これから登っていく上村選手とベテランの意地で踏ん張るタイチ選手がぶつかることで生まれる熱が爆発しそうですね。
▼上村「はい。そういうタイチさんを知ってるからこそ、逆に思いっきりぶつかれるというか。タイチさんとは凄く楽しみですね」
――Bブロックの選手とは決勝トーナメントに進出すれば当たることになりますが、優勝戦で戦いたい相手はいますか?
▼上村「別に決勝で誰と戦いたいとか特にないんですよね。本当に最強を決める大会だから、その時、向こう側で一番強い人と戦いたいっていうのがあるので、この人というのはないですけどね。みんな試合をイメージするとワクワクするんですけど、特に気になる選手というのはザック・セイバーJr.。もちろん今チャンピオンだから、この中で一番強い存在なんだろうなと思うし、あとはKONOSUKE TAKESHITA選手。去年、G1でやってますけど、その時とはまた違う試合をTAKESHITAさんと残せると思うので、また試合したいなって気持ちがありますね。あとはもう一人、意外なところを突くとドリラ・モロニー。彼の試合を食いついてみたことはあまりないんですけど、チラっと見た感じだと80年代、90年代のアメプロのにおいを感じるんですね。単純に見た目もカッコいいし、あいつと戦いたいなと思いますね」
――出場全選手の中で上村選手にしかない強さはどこにあると思っていますか?
▼上村「それは僕の試合をみて感じてもらいたいのが一番ですけど、やっぱり熱さでは負けたくないですね。僕の中で目標とする試合、常に心掛けているのは、人の心を揺さぶるような感動する試合を常にしていきたいなというのがあって。だから今回、特にシングルマッチだし、上村の試合はグッとくるよな、そう思わせたいですね」
――全試合、見ている人の心を揺さぶる試合をして優勝をつかみ取ると?
▼上村「そうですね。あとはいろんな選手いますけど、僕のポリシーとして絶対反則はしない。だからEVIL選手も結構楽しみですね。僕は絶対反則しないって決めてるけど、対極にいる選手なので。今の新日本プロレスで一番悪いであろう選手がEVIL選手だと思うので、そういう選手の心の闇を僕は明るく照らしたいなと思ってます。EVILって名前も変えてやろうかぐらいの。エンジェルみたいな(笑) それぐらいの気持ちで挑みたいなと思います」
――優勝すればIWGP世界ヘビーというのが一番のテーマになりますか?
▼上村「僕の考えではIWGPはIWGP、G1はG1なので。勝ってG1優勝して、まず僕がしたいのはトロフィーを持ってG1後の巡業を回りたいですね。俺がこの夏最強なんだぞっていうのを日本中のみんなに見せたいですね。もちろん最強同士どっちが強いんだって決めなきゃいけないと思うけど、まずはトロフィーを持って全国を回りたい。IWGPよりこっちの方が強いんだぞというのを見せたうえで、IWGPに挑戦したいですね」