【新日本】辻が上村熱闘連破でG1仙台メイン締め 「何度でも俺の正面に這い上がってこい」 2025/7/22

『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 35』宮城・仙台サンプラザホール(2025年7月22日)
Aブロック公式戦 ○辻陽太vs上村優也×

 G1仙台大会のメインを飾った公式戦で辻が上村を熱闘撃破。今年5月のGLOBAL王座戦に続いてライバルを打ち破り、2勝目をつかんで「何度でも俺の正面に這い上がってこい」と“名勝負数え唄"を望んだ。

 両雄は昨年のG1でも仙台で激突。今年の激突はメインに据えられた。

 序盤から主導権を握ったのは上村。徹底的な腕殺しで辻のうめき声が響く展開が続いたものの、コーナー最上段からのスパニッシュフライで反撃に出ると、バチーン!!と強烈なチョップで快音を響かせて場内を大きくどよめかせた。

 譲らない上村も辻必殺のジーンブラスターを鮮やかなアームドラッグで迎撃すると、得意のかんぬきスープレックスを狙い。踏ん張られてもがむしゃらに頭突きをぶち込み、ジーンブラスターも今度はカウンターのエルボーで迎撃だ。さらにはハイレベルな読み合いをジャーマンで制し、立て続けにドラゴンスープレックスで固めて決定機を作り出す。

 さらには“怪我のトラウマ"を抱えるダイビングボディプレスを成功させてカウントの大合唱となったものの、辻も3カウントぎりぎりでクリア。ならばと上村は再びダイビングボディプレスを放ったが、今度は辻がジーンブラスターで空中撃墜だ。

 場内が沸き立つなか、辻はトドメの正調ジーンブラスターで突っ込んだものの、上村もカウンターのフランケンシュタイナーで巻き込んで逆転3カウント…かと思われた。

 だが、またもや肩を上げた辻は、間髪入れずにカウンターのジーンブラスターをドンピシャリ。熱闘を制する3カウントを奪ってみせた。

 今年5・4博多のGLOBAL王座戦に続いて、G1の舞台でもライバル上村を撃破。仙台メインを熱闘で染めたうえで今G1・2勝目をつかんだ辻は「おい上村! お前は俺の前から逃げることはできない。視界がブレて二重にみえても、三頭筋がちぎれても、何度でも俺の正面に這い上がってこい」とマイクでライバルにメッセージを送って“名勝負数え唄"を思い描いた。

 オカダ・カズチカや内藤哲也が去り、棚橋引退も決まっているなかでの今夏G1。次代への責任感と功名心をむき出しにする辻は「このG1は今までのG1とは違う。新日本プロレスが新しい時代を迎えて最初のG1だ。俺以外の誰が優勝するっていうんだ。いいか、Aブロックのヤツも、Bブロックのヤツも、耳の穴かっぽじってよく聞け。…覚悟はいいか!!!! このG1は俺が獲る」と覚悟と決意をみなぎらせてG1仙台大会を締めくくった。

 続く辻の公式戦は7・25大田区大会での大岩陵平戦。同世代との出世レースを勝ち抜いて、夏の頂をつかんでみせるか。

【辻の話】「(※持参したパイプイスに座って)なあ、上村、どんなスタイルでもいいさ。お前はレスラーだ。やりたいスタイルをやれ。ただな、新日本をこれから背負う人間として、ほかの人のスタイルどうこう、あんまり口出さないほうがいいんじゃないか。スタイルの違いは、人それぞれあるさ。俺たちは違う人間なんだから。でもさ、その相手のスタイルを受け入れたうえで、相手に勝つ。それが本来のストロングスタイルじゃないのか? なあ、上村、お前がそれに気づくまでは、俺には勝つことはねえぞ」

【上村の話】「ハァ、ダメだ……。試合の内容でいったら、俺が8割か9割コントロールしてて……。でも大事な、結果がついてこねえ……。なあ、辻、お前にだけは負けねえからな。次、どこでいつ当たるかわかんねえけど、必ず次は俺がお前をリング上で大の字にしてやる。この『G1 CLIMAX』は、次から次に強敵が降りかかってくる。去年はこの、右ヒジ三頭筋、断裂して、途中リタイアだったけど、今は、ダメージはあるけど、俺の身体はまだまだいける。次、明日、あさって、しあさって、それまで回復……身体、回復……超回復させて、今の俺より強い俺でカラム、お前の前に立ってやる。ありがとうございました」