【新日本】大岩が地元・愛知で棚橋超え 「優勝を掴むのはこの俺だ!」 2025/7/27

『G1 CLIMAX 35』愛知・ポートメッセなごや 第1展示館(2025年7月27日)
Aブロック公式戦 ○大岩陵平vs棚橋弘至×

 大岩が地元・愛知で実現した棚橋との初シングルマッチで激勝。今G1で3勝目を手にすると、地元のファンに「優勝を掴むのはこの俺だ!」と誓ってみせた。

 2勝2敗で並ぶ大岩と棚橋が名古屋大会のメインで対戦した。両者は『TANAHASHI JAM』6・29名古屋大会のメインで、棚橋が丸藤正道と、大岩が清宮海斗とそれぞれ組んで激突。大岩は棚橋のハイフライフローで敗北を喫しており、地元・愛知でのリベンジを期して公式戦に臨んだ。両者にとって初のシングルマッチ。棚橋にとってはG1通算100勝のかかった試合となった。

 力比べやロックアップで真っ向から競り合うと、棚橋が得意の足攻めで主導権。左足に集中攻撃を浴びせて試合を掌握した。大岩も高打点ドロップキックで反撃し、左腕攻めで立て直したものの、棚橋はドラゴンスクリューで鎮圧してペースを渡さない。場外転落を狙われても、ロープを掴んでの逆上がりで舞い戻り、ツイスト&シャウト、スリングブレイドと大技を連発した。

 しかし、ハイフライフローは大岩がデッドリードライブで阻止。ショルダータックルやセントーンなどパワフルな攻撃で自分のリズムに持ち込むと、左腕攻めも再開する。屈しない棚橋はダルマ式ジャーマン、ショートレンジスリングブレイドからハイフライフローアタックを敢行するが、これを自爆させた大岩はアーククラッチでギブアップを迫った。

 苦もんした棚橋はジャパニーズレッグロールクラッチでスキを突くも、肩を上げた大岩はスリーパーに捕獲。テンザンスープレックスで引っこ抜くと、ダイビングボディプレス、ドクターボムと大技攻勢。そして、満を持して、THE GRIPの構えに。棚橋はこれを首固めで切り返して大逆転を狙うも、大岩はギリギリでキックアウト。同時にロープに飛ぶが、大岩のTHE GRIPがクリーンヒットし、一気に棚橋を沈めた。

 大岩が初のシングルマッチで棚橋を撃破。1ヵ月越しの雪辱を果たし、3勝目を掴んだ。大岩はリングで倒れる棚橋に「俺は今日、スゲェ楽しかった! 心の底からプロレスラーになってよかったと思いました!」とメッセージ。「あと半年でホントに引退しちゃうんですか? もし棚橋さんがもっと大岩陵平と試合したいとか、今日の試合が少しでも楽しいと思ってくれたりしたなら、俺はこの先、何回でも、何十回でもあなたと戦いたい」と再戦も熱望した。

 そして、地元のファンに「みんなの声援が俺のパワーになったし、俺がここのリングで頑張ることで、みんなの日々のストレスとか、苦しいことやつらいこと、試合を見て吹き飛ばしてくれると、俺はスゲェ嬉しいです」と語りかけて大歓声を呼び込むと、「俺はまだまだ強くなって、このリングに帰ってくるから、名古屋のリングに帰ってくるから! G1 CLIMAX、優勝を掴むのはこの俺だ!」と誓って、名古屋大会を締めくくった。

 「マジで最高。メインでこうやって勝って、マイクでみんなに気持ちを伝えて、これでこそプロレスラーだと思う」と笑顔を覗かせた大岩の次戦は、8・1高松大会でのEVIL戦となる。大岩は「俺がNOAHに行ったこととか、いろいろとバカにした記事を読んだぞ。今日とはまた違った闘い方で、お前を地獄に落としてやる」と予告。地元で得たエネルギーを闇の王に叩きつけるのみだ。

 一方、「まだ終わりじゃない。俺は、俺のことを、一番信頼してるから」と前向きな姿勢を崩さなかった棚橋はメインイベントで上村優也と対戦する。

【大岩の話】「マジで最高。メインでこうやって勝って、マイクでみんなに気持ちを伝えて、これでこそプロレスラーだと思う。棚橋さんがこれまでの『G1』で99勝で、100勝を懸けた今日だったけど、俺が100勝目になるってのは一番許せなかったし、今日は何がなんでも。そして地元の愛知! 愛知だからみんなのパワーを貰いました。みんなの声援が俺の力になった。だから俺のプロレスを観て、明日から頑張ろうとかそういうふうに思ってくれたら、俺はメッチャうれしいっす。次、『G1』公式戦、EVILか。俺がNOAHに行ったこととか、いろいろとバカにした記事を読んだぞ。今日とはまた違った闘い方で、お前を地獄に落としてやる」

【棚橋の話】「(※壁に背をもたせて床に座り、脚を投げ出して)すげえなあ。どんどん新しい選手が出てくる。(※天を仰いだまま)でも、くやしいなあ。『ちょっくら優勝する』どころか、何も残してないじゃないか。だから、このままでは(※脚を起こして体操座りになり)“棚橋弘至"はやめられない。“棚橋弘至"を終われない。『G1』残り、全部勝つ。希望ってのは常にある。捨てた時点で、見えなくなるだけだ。俺はこの『G1』に希望を持ってるんだ。(※ヒザ立ちになって)まだやれる! まだ闘える! (※立ち上がって)そう自分に言い聞かせて、そう信じたかった。まだ終わりじゃない。俺は、俺のことを、一番信頼してるから」