【スターダム】星来がハイスピード熱戦ドロー防衛 水森との再戦に同意も月山が挑戦主張 2025/9/10

『STARDOM NIGHTER 2025 in KORAKUEN Sep.』後楽園ホール(2025年9月10日)
ハイスピード選手権試合 △星来芽依vs水森由菜△

 ハイスピード王者・星来と水森のタイトルマッチは高速バトルの末に時間切れ引き分けに。王座をドロー防衛した星来は悔しさをあらわにし、「10分3本勝負」から「15本1本勝負」にルールを変更したうえで、水森と再戦に同意。しかし、そこに月山和香が待ったをかけた。

 ハイスピード王者の星来は5★STAR GP公式戦で水森に敗北。その実績を盾に水森が挑戦表明すると、星来も受諾して、タイトル戦が実現した。9・6横浜大会で行われた前哨戦では、星来が必殺のチェックメイトで水森に勝利。それでも水森は昨年10月に星来に敗れて以来、約1年ぶり2度目のハイスピード王座挑戦に向けて「絶対獲るから」と意気込んでいた。

 現在のハイスピード王座戦は、星来の提案を受けて「10分3本勝負」ルールで行われている。2人はのっけからハイスピードの先読み合戦で火花を散らし、丸め込みを狙い合うスリリングな展開が続く。裏を互いに読み、ドロップキックも相打ちに終わると、同時にネックスプリングで立ち上がった。先に仕掛けたのは水森だ。場外で星来を担ぎ上げると、鉄柱めがけてスパインバスターをズバリ。そこにラリアットも叩き込む。

 しかし、星来もドロップキック乱射で立て直し、荒々しく顔面にストンピングを連打。水森も譲らず、再び丸め込み合戦でせめぎ合う。水森はシーソーホイップでコーナーマットに星来を顔面から叩きつけると、横回転式の回転エビ固めで連続フォールしてあわやの場面を作った。

 コーナーを蹴り上げてのボディプレスは避けられて自爆に終わるも、星来のスピーディな仕掛けに食らいつき、リング上はまたまた丸め込み合戦へ。そこで水森は作戦を切り換えて腕極め式の変型ヘッドシザースで拷問した。ダメージを引きずる星来はスワンダイブ攻撃に失敗。それでもエルボー合戦に突入する。星来は左右のビンタを連打したものの、水森もカウンターのビンタで張り倒し、ショートレンジラリアットや変型スープレックスでたたみかけた。引かない星来も投げ捨てジャーマンを決めて両者大の字に。

 残り時間1分がコールされると、同時にコーナーから突進するが、星来はドロップキックを一閃。必殺のチェックメイトの構えに入るも、振り払った水森はラリアットを叩き込む。止まらない星来もトラースキックから再びチェックメイトを仕掛けて、今度は完璧に決まったものの、水森が肩を上げ、ラリアットを返した瞬間、時間切れのゴングが鳴った。

 3本勝負で争われたハイスピード戦は、1本目が引き分けでドロー防衛となる珍しい形に。タイトル防衛を果たした星来だったが、「なんとか防衛できたのに、10分3本勝負で初めて結果がつけれなかった。なんかモヤモヤする」と悔しさを爆発させた。

 水森は「星来芽依から1本獲るのってこんなにも重いんだよ。芽依がこの3本勝負作ってなかったからさ、きっとこの1本の貴重さわからなかったと思う。でも、やっぱり私たちのハイスピードに10分は短いよ。芽依とは15分1本勝負でまたやらせてよ」と再戦を熱望。星来は「芽依もゆなもんと決着つかなかったら前に進めないから。いいよ、15本1本やろうよ。社長さん…。15分1本勝負お願いします」と岡田社長に懇願する。岡田社長は「今の2人の気持ち受け取りました。ハイスピード15分1本勝負でルールを改定しましょう」とルール改訂を即断した。

 すんなり2人の再戦が決まるかと思いきや、ここで現れたのが月山だった。「聞いたよ! ハイスピードのルールが変わったんだって」と空気を読まずにアピールすると、「ゆなもんはさ、今挑戦したじゃん。長い待機列の後ろにゆなもんは並び直していただいて。ごめん、ゆなもん。私もずっと待ってるから。ということで、次の挑戦者、月山和香です。どうでしょうか?」と引き分けた水森を差し置いて、強引に挑戦表明。これにはブーイングも飛ぶ。

 思ってもいない横やりに動揺を見せた王者・星来は「次のハイスピードタイトル……ちょっと考えさせて。ごめん、ちょっと考えるわ」と即答を避けて、次期挑戦者決定は持ち越しとなった。

 バックステージで星来は「これ言ったらチャンピオンとして、いろいろ言われるかもしれないけど、10分3本勝負に対して、結構、批判が多かったんですよ。だからハイスピードの歴史を変える変えるっていうのに必死になりすぎてて、ちょっと焦りすぎたかなって思った」と反省の弁。「今回、ゆなもんとシングルして、そういう時間に捉われない、そこに気づけて。15分1本勝負という時間の中でまずは決着つけれるように頑張りたいと思いました」と前向きに語っていたものの、ここでも次期挑戦者については明言を避けていた。

【星来の話】「ゆなもんと決着はつかなかったんですけど、こうやってベルトを守れたっていうことは凄くうれしいんですけど。決着をつけたいというのはあるんですけど、もう一つ自分が本当に悔しかったのが、これ言ったらチャンピオンとして、いろいろ言われるかもしれないけど、10分3本勝負に対して、結構、批判が多かったんですよ。だからハイスピードの歴史を変える変えるっていうのに必死になりすぎてて、ちょっと焦りすぎたかなって思った。今回、ゆなもんとシングルして、そういう時間に捉われない、そこに気づけて。一回15分1本勝負という時間の中でまずは決着つけれるように頑張りたいと思いました。月山はもうちょっと考えさせてください」