8/1【新日本】丸め込みでザック突破 オメガ怒とうの6連勝で全勝Vへ進撃
『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』鹿児島アリーナ(2018年8月1日)
Bブロック公式戦 ○ケニー・オメガvsザック・セイバーJr.×
ザックの関節地獄で追い込まれたオメガだったが、最後は十字固めで丸め込んで辛勝。開幕からの連勝を「6」に伸ばし、全勝Vへの道をまた一歩進めた。
無傷の5連勝で首位を独走するIWGPヘビー級王者・オメガと、3勝2敗の『NEW JAPAN CUP 2018』覇者・ザックがBブロック公式戦で激突した。両者は2013年にイギリスで一度だけ対戦しており、オメガが勝利している。日本では初の一騎打ちとなった。
オメガはザックが仕掛けるグラウンド戦にも上手く対応。リープフロッグを決めた場面でも、トペコンヒーロを狙った場面でも、右足を絡め取られたが、巧みに切り抜けると、場外戦では鉄柵に飛び乗ってのムーンサルトアタックを繰り出して先手を取った。
勢いに乗ったオメガは花道上でのボディスラムを仕掛けるが、ここでもザックは右足に飛びつき、アンクルホールドやSTFでヒザを執拗に絞め上げる。オメガの動きが一気に鈍ると、リングに戻っても、ザックが猛攻。ローキックで今度は左足を連続して射貫いた。
足を引きずりながらも、オメガはコタロークラッシャーで反撃。カナディアンロッキーバスターからムーンサルトプレスへ。しかし、ヒザを気にして一瞬、間ができたのが仇となり、ダイブした瞬間、ザックが三角絞めに固める。慌ててエスケープしたオメガは、スイング式DDTですぐに押し返すと、場外に転落したザックにトルニージョをお見舞い。ザックに何度も腕関節を狙われながらも、ダイビングボディプレスから、強引にジャーマンスープレックスで引っこ抜いた。
青い衝動式牛殺しが決まると、Vトリガーを予告すべく指で銃口を作る。それを掴んだザックは三角絞めに捕らえるが、オメガは強引に担ぎ上げると、前方に投げ捨てて返り討ちに。すかさずVトリガーを突き刺し、試合を決しようと片翼の天使へ。
ザックはこれを腕ひしぎ逆十字固めで切り返すことに成功。一瞬にしてチャンスを作る。オメガは高速ドラゴンスープレックスで試合を立て直し、再び片翼の天使を狙ったが、ザックは背後に不時着してまたも切り抜けると、ヨーロピアンクラッチで押さえ込んだ。
ギリギリで肩を上げたオメガは、焦ってVトリガーを発射するも、ザックはこれを待っていた。ヒザをキャッチすると、ヒールホールドに捕獲。そのまま三角絞めに捕らえる複合技に移行する。足を取られながらもオメガは立ち上がってロープを目指すが、ザックはそれをあざ笑うかのようにジャーマンで投げ捨て、ランニングローキックに繋いだ。そして、変型ヒザ固めとマフラーホールドで両足を極めるオリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスで勝負に。さすがのオメガも悲鳴を上げるばかりで、陥落寸前まで追い詰める。
しかし、IWGP王者のプライドを剥き出しにしてギブアップは拒否。執念でロープに手を伸ばした。ならばとザックは新兵器のザックドライバー(みちのくドライバーIIと同形)を狙ったが、オメガは間一髪回避。エルボースマッシュを逆さ押さえ込みで切り返すと、一度はキャッチされながらも、ヒザ蹴りをぶち込む。そして、強引に回転十字固めでクルリ。キックアウトされても、クラッチは解かずに、なおも全力で押さえ込んで、何とか3カウントを奪い取った。
オメガが何とか試合を制して6勝目。単独首位を死守した。「ほとんどの人が俺に負けてほしいと思ったんじゃないか? このまま俺が勝つと面白くないからね」とザック戦を振り返ったオメガは、「このまま無敗で走り続ける。全勝優勝はこの俺しかできないのさ。100%の確率で成し遂げると、この場で伝えておこう」と予告した。
その上で、「それを80%にダウンさせることができるのは、最後に武道館で対戦が待っている飯伏だけだ。あくまでその可能性があるだけだけどね」と8・11武道館での飯伏幸太戦を強く意識したオメガ。次戦の8・4大阪では石井智宏と対戦する。