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8/2【新日本】鈴木と“決着"でオカダ5連勝 博多メインで笑顔の優勝宣言

『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』福岡市民体育館(2018年8月2日)
Aブロック公式戦 ○オカダ・カズチカvs鈴木みのる×

 鈴木との“決着戦"を制してオカダが5連勝。博多のファンに今G1のテーマ「笑顔」を貫いたうえでの優勝宣言を放った。

 ともに4勝2敗で2位タイのオカダと鈴木が博多メインに据えられたAブロック公式戦で激突。オカダと鈴木は昨年の8・8横浜(G1公式戦)、今年の6・23大海賊祭と2戦連続で30分時間切れ引き分け。実に“60分間"に渡って決着がついていなかった

 序盤から鈴木が鬼と化した。風船を手に“自由"な振る舞いで現れたオカダの入場シーンを奇襲で強制終了。そのまま客席まで雪崩れ込むや、イスや場外フェンスを使ってオカダを暴行。何度も観客席に投げ飛ばし、パイプイスを背中に振り下ろした。

 鈴木の猛攻は止まらない。ぶら下がり式腕十字で絞め上げれば、フロントハイキックでまたも場外に蹴落としたり、Tシャツを剥ぎ取ってチョーク攻撃に捕らえたり、ミドルキックやエルボーでメッタ打ちにしたり…と、一方的に攻め立てた。

 オカダが反撃に出ても、すぐさま鈴木は右腕を絡め取って鎮圧。串刺しフロントハイキック、ランニングローキックで蹴り飛ばし、脇固めでまたも右腕を絞め上げた。オカダは右腕のダメージからエルボーを強く打ち込めず、打撃戦でも鈴木が圧倒した。

 それでもオカダはショットガンドロップキックを一閃。「楽しもうぜ!」と絶叫して、G1のテーマに掲げている「笑顔」を見せる。すると、鈴木も笑顔を浮かべて舌なめずり。2人はエルボー合戦で火花を散らした。鈴木がレインメーカーポーズを披露すると、オカダは満面の笑みでヒジのサポーターを投げ捨て、これでもかとエルボーを突き刺す。笑顔での打ち合いはいつ果てることなく続くが、鈴木が競り勝った。

 負けじとオカダもカウンターのドロップキックで攻勢に転じると、鈴木の張り手連打で棒立ちになりながらも、エルボースマッシュで押し返し、ビンタを振り回す。ならばと鈴木もドロップキックでお返し。場内は大きくどよめいた。

 張り手や頭突き、ニーリフトを突き刺す鈴木に対し、オカダはツームストンパイルドライバーを狙う作戦に。そんなオカダをあざ笑うかのように、鈴木はスリーパーでガッチリと絞め上げたものの、ゴッチ式パイルドライバーは決まらず。それでも、リングのど真ん中で卍固めに捕獲した。

 苦痛で表情を歪めたオカダだったが、鈴木を強引に抱え上げて、やっとツームストンパイルドライバーがさく裂する。レインメーカーは空転したが、珍しいスリーパーホールドで鈴木を捕獲。大胆にもゴッチ式パイルドライバーの体勢に。こらえた鈴木は逆にツームストンを狙ったが、すぐにポジションを入れ換えたオカダは奥の手のゴッチ式ツームストンパイルドライバーを敢行。一気にローリング式レインメーカーから正調レインメーカーに繋げて3カウントを奪い取った。

 鈴木との“決着戦"を制してオカダが5連勝。単独首位の棚橋弘至を追走する2位タイをキープした。試合後も“自由"な新路線がさく裂した。

 まずは「5勝目〜!」と絶叫。…が、故意かうっかりか、マイクのスイッチが入っておらずに場内は笑顔に染まる。
改めてスイッチを入れて「5勝目〜!」と妙にカン高い声で叫んだオカダは「博多がこんなに暑くなかったら、全然汗かかなかったのに、こんなに汗かくのはあなたたちの盛り上がりのせいです。なんで盛り上がっているか教えてください。1、オカダが勝ったから。2、オカダが強いから。3、オカダがカッコよくて強くて勝ったから。どれですか?」と自由にも“クイズ形式"のマイクを展開した。

 観衆が自由に選択肢を口にするなか「分かってる。みんなが3を選んだっていうのは顔に出ている。みんないい笑顔だね。俺の今年の夏のテーマは『笑顔』でしょ。鈴木さんもずっとニコニコしてたね」とニッコリ。「まあ、公式戦あと2つ。俺が勝たなきゃ盛り上がらないし、俺が優勝しなきゃ盛り上がらないでしょ。余裕でしょ。残り2つ、そして優勝決定戦。ここに宣言する。必ず俺が優勝するからな」と博多っ子の前で“笑顔の"優勝宣言を放った。

 バックステージでも「俺は別に軽々しく優勝宣言なんてしねえぞ。『とりあえず頑張ります。優勝します』じゃねえんだ。必ず優勝してやる」と強調したオカダは、「立ち止まらないよ。俺が立ち止まったの見たことないでしょ。別に2年間チャンピオンだっただけで、それでゴールだなんて思ってないし。まだまだ突っ走りますよ」と予告。残る公式戦はあと2つ。8・5大阪でEVIL戦、8・10武道館で棚橋弘至戦と難敵との戦いが続くが、あくまで「笑顔」を絶やさず頂点を目指す。

【オカダの話】「(コメントブースに座り込むと)なかなかね、タイトルマッチでもね、勝ってこんなに座り込んで、マスコミの皆さんに話すことはないですよ。それぐらいやっぱりG1 CLIMAXは過酷。でも、そんな中でね、しっかり結果出している俺、最高じゃない。きついながらも、楽しい戦いが…。俺だけじゃなくね、鈴木さんも笑顔だった。お客さんも笑顔だった。完璧じゃない? あとは2敗してしまったけど、俺が優勝して、その2敗分を取り戻す活躍をして、盛り上げて優勝すればいいんで。俺は別に軽々しく優勝宣言なんてしねえぞ。『とりあえず頑張ります。優勝します』じゃねえんだ。必ず優勝してやる。きつい。きつかった。でもね、立ち止まらないよ。俺が立ち止まったの見たことないでしょ。別に2年間チャンピオンだっただけで、それでゴールだなんて思ってないし。まだまだ突っ走りますよ。ちょっとすいませんね。笑顔になれるようなコメント出せなくて。いや、楽しかった。鈴木さんのことずっと嫌いだったけどね、イヤよイヤよも好きのうちなのかな。30歳になって、心がオカダ・カズチカも広くなったのかな…いや、笑ってよ(笑) そんなことないよって。まだまだ俺は頑張るよ」

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