8/4【新日本】無敗オメガ止めた! 石井が値千金の逆転星
『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』エディオンアリーナ大阪(2018年8月4日)
Bブロック公式戦 ○石井智宏vsケニー・オメガ×
石井が値千金の逆転星でオメガを撃破。全勝優勝を狙っていたIWGPヘビー級王者に土を付けた。
無傷の6連勝で首位に立つIWGPヘビー級王者・オメガと、2勝4敗の石井がBブロック公式戦で対戦した。2年ぶりVを狙うオメガは全勝優勝に向けて首位を独走中。対する石井はすでに脱落が決まっているが、大阪はゲンの良い場所。2016年のG1ではオカダ・カズチカから大金星を挙げている。今宵も闘志剥き出しでIWGP王者に挑んだ。
ゴング前から両者への声援が交錯するが、石井が優勢。大阪のファンから大きな期待が集まると、石井は今宵も真っ向勝負を選択する。挑発を繰り返すオメガに「来いよ、バカヤロー」と吠えて、逆水平で快音を鳴らした。
オメガが怒濤の大技攻勢で巻き返しても、サッカーボールキック連打を受けると、石井の闘志に火が点く。鬼の形相で立ち上がり、逆水平でお返し。パワースラムやバックドロップでぶん投げ、場内を沸かした。
ならばとオメガも王者の威厳を実力行使で示す。フランケンシュタイナーで石井を場外に叩き落とすと、華麗なトペコンヒーロで飛翔。リングに戻ると、コタロークラッシャーをお見舞いした。石井と真っ向から打撃戦を繰り広げると、試合は徐々にヒートアップ。場内も沸騰する。
石井はコーナーへのジャーマン、雪崩式ブレーンバスターと大技を連発して前に出る。オメガの抵抗をはね除け、投げ捨てジャーマン、ラリアット、スライディングラリアットと畳みかけてチャンスを掴むと、大胆にも片翼の天使まで狙っていく。
未遂に終わらせたオメガは後頭部にニールキック、Vトリガーをぶち込んで逆転に成功。ジャンピングパワーボムでぶん投げると、ショートレンジのヒザ蹴りを乱射し、仁王立ちする石井を吹き飛ばす。追尾式ラリアットに被弾しても、追尾式のVトリガーをズバリ。高速ドラゴンスープレックスに繋げると、すぐに立ち上がってきた石井をラリアットでなぎ倒した。
しかし、片翼の天使が決まらない。石井はドラゴンスープレックスで逆襲を試みると、フランケン狙いをパワーボムで切り返した。オメガのエルボーには頭突きで返答。ワンツーエルボーでメッタ打ちにする。
しのいだオメガは再びアクセル全開に。リバースフランケンで投げ飛ばすと、こん身のVトリガーを一閃。吹き飛ばされて、エプロンから上半身だけ出た石井を見るや、そこにスワンダイブ式フットスタンプを投下した。リングに戻ると、後頭部をミサイルキックで射貫き、蒼い衝動式牛殺しもさく裂。エグい攻撃の連発に場内は何度もどよめいた。
それでも片翼の天使は石井が執念で決めさせない。ならばとオメガはスライディング式Vトリガー、ダブルアームパイルドライバー、Vトリガーとなおもラッシュ。三度、片翼の天使を狙った。
石井はこれを十字固めで切り返し、勢いよくマットに叩きつける。場内は大歓声に包まれると、頭を強打して目がうつろのオメガに対し、ガードされようとお構いなしに前後からショートレンジのラリアットを振り回した。上空ホイップ式の頭突きでカチ上げ、なおもノーモーション頭突き、ラリアットと畳みかける。
沈まないオメガは、ブレーンバスター狙いを利用して垂直落下式ブレーンバスターを決めるが、石井は意地のキックアウト。すぐにカウンターのラリアットや頭突き、延髄斬りで強引に勝機をこじ開けると、垂直落下式ブレーンバスターで熱戦に終止符を打った。
大阪府立体育会館を何度も揺るがす熱戦の末、石井がオメガを撃破。全勝優勝の野望を粉砕した。大声援を浴びながらも、無骨にバックステージに戻ってきた石井は「あいつは今が一番楽しいだろう。全て自分の思い通りに物事が進んで。でもよ、世の中そんなに甘かねえんだよ」と断言。「人生山あり谷ありだ。必ず障害があるんだよ。オメエにとっての障害、この俺だよ。今日だけじゃねえぞ。これからもだ」と通告した。
脱落が決まろうとも真っ向勝負を貫く石井は、次戦の8・8横浜文体でUS王者のジュース・ロビンソンと対戦する。一方、立て直しを余儀なくされたオメガはくせ者・矢野通と激突する。