7/24【新日本】タイチやりたい放題で2勝目強奪 後藤は屈辱3連敗

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』広島サンプラザホール(2019年7月24日)
Bブロック公式戦　○タイチvs後藤洋央紀×

　試合前からロサンゼルス道場のTシャツを踏みつけて後藤を挑発したタイチは、マイクスタンドやLA道場勢の体などを使ってやりたい放題に暴走し、最後は急所蹴りからタイチ式外道クラッチでクルリ。G1で2勝目を挙げた。一方、後藤は屈辱の敗戦を喫し、これで3連敗となった。

　後藤はG1前に単身渡米。盟友・柴田勝頼が取り仕切るLA道場で特訓を積み、万全の状況で真夏の祭典に臨んだ。初戦では因縁のジェイ・ホワイトに雪辱。最高のスタートを切ったが、その後は連敗して足踏みが続いている。対するタイチもインターコンチネンタル王者・内藤哲也からの勝利は大きかったものの、黒星が先行中。1勝2敗で並ぶ2人がBブロック公式戦で激突した。両者は昨年、NEVER王座を懸けて2度激突し、1勝1敗のイーブンとなっていた。

　先に入場したタイチはセコンドに付いたLA道場のカール・フレドリックスを襲撃し、「LA DOJO」と刻まれたTシャツを奪い取ると、踏みつけて後藤を挑発する。怒った後藤は入場と同時に突進。エキサイトした後藤はショルダータックルをぶち込むと、馬乗りになってエルボーを乱射した。村正で場外に蹴落とすと、鉄柵に連続して投げつける。

　タイチはセコンドについたあべみほを楯にして追撃を阻止すると、フレドリックスの体を後藤に投げつけて逆襲。鉄柵や放送席のテーブルに後藤を叩きつけ、マイクケースで顔面を痛打した。リングに戻っても顔面踏みつけやステップキックでいたぶる。牛殺し狙いもサミングで黙らせ、アックスボンバーの構えに。

　後藤はカウンターのラリアットで逆転。後藤コールを浴びると、村正、バックドロップの得意パターンで畳みかける。タイチ式ラストライドを狙われてもリバースすると、ラリアットをぶち込んだ。倒れないタイチはジャンピングハイキックで反攻。後頭部に串刺しジャンピングハイキックを突き刺し、側頭部をローキックで射貫いたが、後藤は続く天翔十字鳳をキャッチすると、強引に牛殺しを敢行した。

　同時に対角線のコーナーで立ち上がると、ラリアットとアックスボンバーは連続して相打ちに。後藤は止まらずローリングラリアットを振り抜くと、タイチの髪を鷲づかみにしてミドルキックを乱射する。これに怒ったタイチはステップキックでやり返すが、後藤はノーモーション頭突きで鎮圧。ジャンピングハイキックも頭突きで吹き飛ばすと、裏GTRから正調GTRへ。

　髪の毛を掴んで阻止したタイチは、浅見レフェリーを投げつけて無法地帯を作ると、間髪入れずデンジャラスバックドロップをグサリ。そして、マイクスタンドを持ち出し、後藤に振り上げる。しかし、避けた後藤は頭突きでアゴをカチ上げて絶叫。こん身の左ミドルキックを放つと、コントこそとGTRの体勢に。

　しかし、タイチは浅見レフェリーを引き寄せて強引に阻止すると、一転してレフェリーを突き飛ばして死角を作り、急所蹴りをズバリ。すぐさま苦もんする後藤をタイチ式外道クラッチで丸め込み、まんまと3カウントを奪い取った。

　後藤の闘志を空転させて、2勝目をゲットしたタイチは高笑い。次戦となる7・28名古屋ではジェフ・コブと対戦する。一方、3連敗を喫した後藤はCHAOSの同門・矢野通と激突する。