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8/1【新日本】鬼教官・オカダに完敗も上村が海外遠征へ大目標「プロレスで世界中を明るく元気にしてやる」

『映画「ゴジラvsコング」Presents SUMMER STRUGGLE 2021』東京・後楽園ホール(2021年8月1日)
上村優也 壮行試合 ○オカダ・カズチカvs上村優也×

 上村が壮行試合で選別のドロップキックを見舞うなど鬼教官と化したオカダに完敗。海外遠征へ向けて「プロレスで世界中を明るく元気にしてやります」と志高く将来の目標を設定した。

 海外遠征が決まった上村がこの日、壮行試合に臨んだ。しかも相手はオカダ。遠征前最後の試合でビッグチャンスが巡ってきた。オカダの第1試合、しかもシングルマッチは極めてまれだ。

 気合十分の上村は後入場のオカダの眼前に立ちはだかり、相手にされなかったもののレインメーカーから目線を離さない。試合になってもリストを取りにいったり、飛行機投げから腕ひしぎ逆十字を仕掛けたりと積極姿勢。オカダがヘッドロック地獄に引き込んでもドロップキックをカウンターで放ち、馬乗りになってエルボー連打を浴びせた。

 その後も上村はチキンウイングアームロックを仕掛け、串刺しドロップキックを突き刺したり、バックドロップで叩きつけたりと攻め立てた。さらにエルボーを連発したが、あえて真っ向から受け止めたオカダは仁王立ち。上村が攻め疲れしたところを見逃さず、レインメーカー流の教育が始まった。

 フロントハイキックを連発したオカダはフライングメイヤーやボディスラムを連発。まるで受け身の稽古をつけているかのようだ。エルボーを連発する上村をエルボースマッシュ一発で返り討ち。それでも上村はドロップキックで反撃し、かんぬきスープレックスでぶん投げる見せ場を作ると自らの胸を叩いて鼓舞したが、オカダもこれ以上、甘い顔は見せない。2度目のかんぬきスープレックスを食い止めると、ショートレンジラリアットを容赦なく3連打。すかさずマネーインクで絞め上げて上村をギブアップさせた。

 鬼教官ぶりを発揮したオカダが完勝。試合後も選別替わりとばかりにドロップキックを見舞ってからリングを後に。「海外に行くことによって、いろんな人と触れ合って、いろんなものと触れ合って、それで新しく自分の感性を磨いて、そういうものがプロレスに出てくるから」とアドバイスを送り、「まあ、頑張ってよ、新日本プロレスを盛り上げられるように。まあ、オレほどにはならないと思うけど、期待して待ってます」と期待を込めた。

 一方、壮行試合で完敗を喫した上村は「さんざん今まで生意気言っておきながら、先輩に勝つことができなかった」とうなだれるばかり。それでも「プロレス人生はまだまだこれからです。今日戦ったオカダさん。正直、カッコいいし、尊敬もしてます。でも、リングに立ったらそんなの関係ないんで。時間はかかるかもしれないですけど、必ずシングルマッチでリベンジします」と将来の雪辱を誓うと、「オレの夢というか目標は、今世の中ちょっと元気がないかもしれないですけど、その分、オレたちが元気出して、プロレスで世界中を明るく元気にしてやります」と高い志を掲げて海外遠征を見据えていた。

【オカダの話】「ジェフは来ないね。まあでも、ジェフが来ないおかげでいい壮行試合になったんじゃないですか? まあ、前の辻との試合もそうだし、今回の上村との試合もそう。どんだけやっても、これが現時点での差。どんだけ技を出してもオレは余裕だ。どんだけ食らっても余裕だよ。まあでも、こっからまた強くなってくれればいいんじゃない。一緒に新日本プロレスを盛り上げていくことができればいいんじゃないかと思います。まあね、オレから海外遠征の秘訣というものを言わせてもらえば、楽しんでよ。別に強くなるだけだったら海外に行く必要はないんだよ。でもさ、海外で何が生きるって、その国の対戦相手と戦うことであったり…まあそれも別にこっちで外国人選手と戦えば、外国人選手に学べば日本でも十分強くなることはできる。ただ、海外に行くことによって、いろんな人と触れ合って、いろんなものと触れ合って、それで新しく自分の感性を磨いて、そういうものがプロレスに出てくるから。レスラーってさ、人生が投影されるもんだと思っているから。これは海外で凄い大事なことなんじゃないかな。もちろん海外に行けば差別だってあるよ。ここ日本にいれば感じられないようなことだってあるよ。新日本プロレスだから守られるものもあるだろうし、新日本プロレスというものがなければ誰にも守ってもらえないような状況なんで、そこはハングリーでいてもらって。この新日本プロレスのこの状況で海外に行って、ハングリーさまではないと思うよ。でも、そこを持てるかどうかが凄い大事なことだと思うし、君たちはこうして壮行試合を終えてしまうと、『ヤングライオンだから』という言い訳は通用しなくなるから。『ヤングライオンだから負けてしまった』、『ヤングライオンだから』っていうのはもうないからね。もう人間で言えば大人になったのと一緒だよ。誰ももう面倒は見てくれない。自分の足でしっかり立って、しっかりと踏みしめながら、まあ海外遠征頑張ってよ。成功する人もいれば成功しない人もいるし、それはしょうがない。プロレスの世界だから。甘くないから。特にこの新日本プロレスではね。まあ、頑張ってよ、新日本プロレスを盛り上げられるように。まあ、オレほどにはならないと思うけど、期待して待ってます」

【上村の話】「(がっくりとひざまずいて)最後の最後まで、さんざん今まで生意気言っておきながら、先輩に勝つことができなかったっす。(立ち上がって)でも、プロレス人生はまだまだこれからです。今日戦ったオカダさん。正直、カッコいいし、尊敬もしてます。でも、リングに立ったらそんなの関係ないんで。時間はかかるかもしれないですけど、必ずシングルマッチでリベンジします。あと最後にもう一つ大きいことを言わせてもらいますけど、チャンピオンになるとかそんなのはレスラーやってたら当たり前で、オレの夢というか目標は、今世の中ちょっと元気がないかもしれないですけど、その分、オレたちが元気出して、プロレスで世界中を明るく元気にしてやります。これをやりきる自信は…自信しかないんで! これはボクのプロレスキャリア全部懸けてでも、絶対に成し遂げます。ありがとうございました。またお願いします」

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