3/12【新日本】ヘナーレ上位連破ならず タマが熱戦制して準々決勝へ
『NEW JAPAN CUP 2023』滋賀県立文化産業交流会館・イベントホール(米原市)(2023年3月12日)
2回戦 ○タマ・トンガvsアーロン・ヘナーレ×
NEVER無差別級王者・タマが上位連破を狙うヘナーレを振り切って準々決勝進出。「トーナメントが始まる時に俺が言った通り、これは俺のもの!」と断言してみせた。
3・10甲府大会での1回戦でヘナーレは元IWGP世界ヘビー級王者で現KOPW保持者の鷹木を撃破。躍進へ向けた足がかりを作った。続く2回戦となったこの日、1回戦シードのNEVER無差別級王者・タマと対決した。ヘナーレにとってタマは7年前、フロリダで出会い、新日本参戦への道を開いてくれた恩人。「タマとの対戦で俺の最終兵器を出してやる」と誓っていた。
先手を取ったのはヘナーレ。馬乗りになってのパンチ連打を浴びせ、コーナーに追い込んでボディブロー、左右のハンマーパンチを連打していく。ヒザ蹴り連打、サッカーボールキック、セントーンと攻め込んだ。タマはラリアット、串刺しボディアタック、エクスプロイダーの猛攻で反撃。ヘナーレがダイビングレッグラリアット、ミドルキック連打、ジャンピングスピンキック、ランニングローキックと蹴りの雨を降らせても、タマはトンガンツイストで意地の反撃。デスバレーボム、シュプリームフローで押し戻した。
ガンスタンはヘナーレが不発に終わらせ、バーサーカーボムを敢行した。ニークラッシャー、ローキック連打と足攻めに出ると、ヒールホールドで絞め上げる。耐えたタマはランペイジを回転エビ固めで切り返し、ドラゴンスクリューでお返し。ヴェレノ、垂直落下式ブレーンバスターで一気呵成。流れがタマに傾いたかに思われたが、ヘナーレもハイアングルのバックフリップ、ランペイジで逆襲に転じた。
ヘナーレがアルティマを仕掛けたが、振りほどいたタマが延髄斬りで逆襲。ガンスタンを仕掛けると、ヘナーレはアルティマで切り返す。Streets of Rageが不発に終わってもノーモーション頭突きをカウンターでさく裂。Streets of Rageを改めて仕掛けたが、タマはガンスタンで切り返す。間髪入れず2発目のガンスタンで3カウントを奪った。
タマがNEVER王者の意地でヘナーレを振り切って準々決勝進出。「7年でちょっとは学んだみたいだな。でもな、それでは足りないんだ」とヘナーレにメッセージを送ったタマは「このトーナメントが始まる時に俺が言った通り、これは俺のもの! このCUPは俺のもの! このベルトも俺のもの! 次のベルト、さらにその次のベルトも俺のもの。全部俺のものなんだ! 俺は進むぞ!」と優勝の先に控える4・8両国大会でのIWGP世界ヘビー級王座挑戦を見据えて宣言した。3・18浜松大会での準決勝の相手はメインでカイル・フレッチャーを破った後藤洋央紀に決まった。
一方、ヘナーレは無念の敗戦。鷹木に続く上位食いはならなかった。それでも「俺はNEVER無差別級チャンピオンのお前を限界まで追い込んだ」と手応えを得て、「俺に火をつけてくれたことに感謝するよ。NEVER無差別級の新鮮な味を楽しめた。美味しかったよ」と振り返っていた。
【タマの話】「ヘイ、ブラボー、アーロン・ヘナーレ。ブラボー。7年でちょっとは学んだみたいだな。でもな、それでは足りないんだ。このトーナメントが始まる時に俺が言った通り、これは俺のもの! このCUPは俺のもの! このベルトも俺のもの! 次のベルト、さらにその次のベルトも俺のもの。全部俺のものなんだ! 俺は進むぞ!」
【ヘナーレの話】「一つだけ言うことがある、タマ。お前は限界まで追い込まれただろう。俺はNEVER無差別級チャンピオンのお前を限界まで追い込んだ。シンゴとの大きなシングルマッチのあとで、俺の身体は万全でなかった。お前はそこへ万全の状態で来て、俺の7年のことに口出しして。でも、本心では違うことはわかってるんだ。なぜならお前は俺の倍かかっているから。俺にはこの国に連れてきてくれる父親はいなかった。俺を守ってくれる人はいなかった。でも俺はお前を追い込んだ。タマ、いいか。お前がキテるといって応援する人たちは、15年経ってできるはずだからそう言うんだ。今、俺はここにいる。人々はお前のことを疑うだろう。俺に火をつけてくれたことに感謝するよ。NEVER無差別級の新鮮な味を楽しめた。美味しかったよ」