プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

8/1【新日本】オスプレイ足踏み ロアが“豪快”リングアウト勝ち

『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 33』香川・高松市総合体育館(2023年8月1日)
Bブロック公式戦 ○タンガ・ロアvsウィル・オスプレイ×

 オスプレイが2敗目を喫して足踏み。ロアが“豪快"なリングアウト勝ちで脱落を回避した。

 7・27大田区大会でオカダの連勝を止めてBブロック首位タイに浮上したUS王者・オスプレイが6戦目に登場した。対するは2勝3敗のロア。負ければ脱落が決まる状況のロアが意地を見せた。

 オスプレイは序盤からロアのパワー殺法に苦戦。エプロンへのバックドロップを敢行され、ロコモーション式ブレーンバスター、滞空式ジャックハマーの猛攻で防戦一方に追い込まれた。ハンドスプリングレッグラリアット、ピッピーチェリオ、ステップキック連打で攻め立てても、地獄突きとボディブローを交互連打するロアに押し返され、串刺しラリアット連打を浴びてしまう。それでもオスプレイもハイキック、フックキックと蹴りまくって応戦した。

 ストームブレイカー、エイプシットがいずれも不発に終わるスリリングな展開の中、ロアがブルーサンダーで逆襲に出た。ヘッドバットでねじ伏せ、オスプレイがエルボーを連打しても右ストレート、ラリアットをぶち込んで譲らない。エイプシットはオスプレイがスタナーで切り返し、オスカッターをさく裂。ストームブレイカーを食い止めたロアはオスプレイが放ったプランチャをナックルパンチで撃墜した。

 それでもオスプレイはフェンスを利してのオスカッターを狙ったが、阻止したロアは躊躇なくオスプレイを客席に放り投げた。そこへ猛烈なスピアーで突っ込んでさらなるダメージを与えることに成功。リングに戻ろうとしたオスプレイにダメ押しのスピアーを叩き込んでリングアウト勝ちを決めた。

 オスプレイが痛恨の2敗目を喫して足踏みを強いられた。「あいつは上手かった。あのパワーには敵わない」とロアを称えたものの、思いがけない結果に「残念だ。俺はブロックでリードしていた。今日の結果次第で…今日の結果で1位か2位が決まっていた」とうなだれた。あとは8・6大阪大会のファンタズモ戦のみ。勝てばブロック突破が決まる状況でオスプレイは「この(IWGP USヘビー級)王座をニュージャパンの中で最高の王座だと皆に認識させるために、俺はG1で優勝しなければならない。だからエル・ファンタズモ、お前を倒さなければならない。覚悟しておけ」と通告していた。

 一方、ロアはUS王者を豪快に場外葬で3勝目を挙げ、脱落を回避した。2位のオスプレイを2点差で追い、ファンタズモ、タイチと並ぶ状況でオカダとの最終公式戦を迎える。


【ロアの話】「(終始、静かな口調で)とっても疲れた。今の俺が見せられるのは笑顔だけだな。なぜなら俺が勝ったんだから。世界の中でも本当に最高のレスラーの一人にな。ウィル・オスプレイとG1で1対1の闘いができることは何にも勝る栄誉だ。ウィルが全力を出してくることはわかっていたから、俺もすべてを出し切った。あの子と闘えたことを誇りに思う。もう『あの子』って言うべきじゃないな。思い出すよ。彼が現れた時はほんの子どもだったんだ。だが今、みんなの前に立っているのは一人の男、彼自身が言うように“ビッグ・ウィリー"だ。彼は大きく成長した。リング上の姿だけじゃない、(頭を指して)ここも。あの子は……いや、あの男はすごいヤツだ。俺は全力を出した。そしてウィルを倒せて正直、大喜びしている。でも今はエネルギーが足りない。ウィル、今晩のことを感謝する。お前との試合は素晴らしい体験だ。子どものウィリーを気遣う必要はもうないな。男のウィリーはマジで素晴らしい。ありがとう、ウィル。俺たちは誕生日が一緒だから、お前もそんな男へと成長したのかもな。俺も昔はお前みたいだったんだ、ウィリー」

【オスプレイの話】「(腰を落としてそんきょのような姿勢で)調子がおかしかった。クソッ……引き分けにできた。あの巨体を2回も受けて。面白くもない。アンダーパンツを変えないと。あいつは上手かった。あのパワーには敵わない。まったくだ。俺はできる限り頑張った。スマートに守り中心で闘った。メインイベントで闘いピンフォール勝ちすべき時もあれば、守りを固めてカウントを待つべき時もある。俺はできなかった。ああ、残念だ。俺はブロックでリードしていた。今日の結果次第で…今日の結果で1位か2位が決まっていた。(両ヒザ、両手をフロアに着いて)次は……ワオ、次はエル・ファンタズモか。気の毒な気持ちがある。エル・ファンタズモは厳しい時を過ごしてきた。(フロアに座り込んで)2019年に彼がBULLET CLUBに入る前の話をしよう。俺はすでに日本にいて、彼は友だちだった。大親友ってほどではないが、お互いを思うほどには仲が良かった。そして彼は厳しい経験をしていた。友人を持たず1人だった。BULLET CLUBのようなことがなかったら普通はシングル戦やタッグ戦を経て、仲間や一緒に飲む相手が欲しかったら、『俺はお前の友だちだぜ』って声をかけていたはずだ。ああいう時は誰かが必要だ。でもそれから長い時間が経ってしまった。この試合がお前にとって大きな意味を持つことはわかっているが、G1優勝は俺の定めだ。(立ち上がろうとしながら)彼と話せたらよかった。すべてのわだかまりを水に流せればいいのにと思う。だが失われたものは大きすぎるんだ。(一瞬、考えごとをする様子を見せてから)G1が大事なことはわかるが、(ベルトを掲げて)この(IWGP US ヘビー級)王座をニュージャパンの中で最高の王座だと皆に認識させるために、俺はG1で優勝しなければならない。だからエル・ファンタズモ、お前を倒さなければならない。覚悟しておけ。ビッグT(タンガ・ロア)、フェアないい勝負だったよ」

プロ格 情報局