8/5【新日本】ヒクレオが海野粉砕でAブロック2位通過 「オーサカ、メッチャスキヤデ!」
『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 33』エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)(2023年8月5日)
Aブロック公式戦 ○ヒクレオvs海野翔太×
ヒクレオが海野を粉砕。4連勝でG1・Aブロック2位通過を決めると、「オーサカ、メッチャスキヤデ!」と関西弁でアピールした。
Aブロック最後の公式戦は3勝3敗のヒクレオと2勝2敗2分の海野による一戦となった。NOAH・清宮海斗も同点で並んでいたが、成田蓮に敗れたため脱落が決定。この一戦で勝ったほうが文句なしで2位通過となる状況だった。
3連勝で勢いに乗っているヒクレオが高身長を活かしたボディスラムで先制。逆に海野がボディスラムを仕掛けても、ヒクレオが押し潰してさらなるダメージを与えた。負けじと海野はスピードでかく乱し、意地になってボディスラムに成功。ミサイルキックを発射する。ヒクレオもラリアット、ブレーンバスターとパワフルな攻撃で巻き返しに出たものの、海野は高速パワースラムを読んでフットスタンプで押し潰し、STFに捕獲した。
止まらない海野はロープを飛び越えての飛びつきDDTからデスライダーを狙ったものの、軽々と抱え上げたヒクレオはオクラホマスタンピートで叩きつける。エルボー合戦でも破壊力でヒクレオが上回るが、海野も必死に食らいついた。ゴッドセンド(チョークスラム)はなんとか防ぎ、ヒザ蹴りからジャーマンで巨体を投げきる。引かないヒクレオはカウンターのフロントハイキックで海野の動きを止めると、強烈なパワーボムがさく裂。海野がギリギリで肩を上げると、ヒクレオは再びゴッドセンドの体勢に。海野はこれをDDTで切り返し、両者大の字に。
海野は巨体のヒクレオをコーナーに据え、雪崩式ブレーンバスターを敢行。イグニション(スピニング式フェイスバスター)で追い討ちする。ビンタ、延髄斬りからデスライダーを狙ったものの、ヒクレオはショートレンジのラリアットを一閃。もんどり打って倒れた海野に再びゴッドセンドを仕掛けた。海野は回転エビ固めで切り返すと、その後も丸め込みで粘りを見せるが、ヒクレオは高速パワースラムで鎮圧。最後まで抵抗する海野をゴッドセンドで叩きつけ、ヒクレオが勝利をもぎ取った。
ヒクレオが海野を破り、Aブロック2位通過が決定。場内は「ヒクレオ」コールに包まれる。海野に「ショータ……俺とお前、これからも1対1での対戦、何度でもやろう」と投げかけると、日本語で「アリガトウゴザイマシタ」と感謝のメッセージ。さらに、「このG1は俺のものだ。これは俺に起こるべくして起きていること。これは運命なんだ」とG1制覇を断言し、最後に「オーサカ! メッチャスキヤデ」と関西弁で叫んで、大阪の観客を沸かせた。
「このトーナメントで新世代が頭角を現したと思わないか? レン・ナリタ、ヨータ・ツジ、ショウタ・ウミノ、キヨミヤ……。こいつらは俺のドージョー・メイト、良い友達だ。そしてこのトーナメントで新日本プロレスのレベルを上げることができたと思ってる」とAブロックでの激闘を振り返ったヒクレオ。4連勝でさらに勢いを加速させたが、8・10船橋大会で行われる準々決勝ではDブロック1位と対戦する。「とにかく今はこの勝利を少しは楽しむことができる。そして、準備をする。次の対戦相手は誰になるのか。SEE YOU SOON」と次なる戦いに照準を合わせていた。
一方、惜しいところで決勝トーナメント進出を逃した海野は、昨年の凱旋帰国から重ねてきた敗北を振り返り、「G1 CLIMAXでSANADAさんに負けて、辻に負けて、ヒクレオに負けて、ただの噛ませ犬だな、コノヤロー。ボロ雑巾だよ、ボロ雑巾」と吐露。それでも「でも絶対に、今まで負けてきた借りを返すし、今まで負けてきたこの悔しさは絶対に忘れない。忘れたら、俺自身終わりだよ。もう、来年のG1に向けてまた走り出すよ。今日の負けをクヨクヨしてられないよ」と気持ちを新たに。「俺がな、諦めなければ、今回の負けを忘れなければ、このG1は生きてくるんだよ。終わらせねえぞ、今年のG1は。この悔しい気持ちを持って、来年も、俺がプロレスラーでいる限り、この意志を持って、新日本プロレスのトップに立つぞ!」と決意をみなぎらせた。
【ヒクレオの話】「4連勝だな。もう、決して諦めない。G1トーナメント(リーグ戦)、初っ端から0勝3敗だったんだ。だが、ポジティブな思考で突き進んだ結果だ。俗な言い方かもしれないが、本当にそのとおりなんだ。世の中に存在する様々な否定的なことは自分を蝕んでいく。次のレベルに立つために、突き進むだけだ。俺はそうしてきた。ショウタ…あいつは未来だ。そして俺はあいつと同じクラスに属していることを光栄に思ってる。(カメラに対して)お前たちは同じクラスではないと言うかもしれないが、俺も同じ道場クラスに属してるんだ。BULLET CLUB側に属していたかもしれないが。俺もいろいろとわかってきて、居場所を見つけることができた。このトーナメントで新世代が頭角を現したと思わないか? レン・ナリタ、ヨータ・ツジ、ショウタ・ウミノ、キヨミヤ…。こいつらは俺のドージョー・メイト、良い友達だ。そしてこのトーナメントで新日本プロレスのレベルを上げることができたと思ってる。そしてこれからも。面白くない話はこれくらいにして、とにかく今はこの勝利を少しは楽しむことにする。そして、準備をする。次の対戦相手が誰になるか。SEE YOU SOON」
【海野の話】「(這ってインタビュースペースまで辿り着いたところで力尽きてうつ伏せに寝そべり、しばしそのままの体勢だったが体を起こして)悔しいな。ただただ、悔しい。11月5日、ここに帰ってきてオスプレイを倒すって宣言した。負けて、2月の北海道、内藤さんに負けて、3月のNEW JAPAN CUP、フィンレーに負けて、4月の両国、ザックに負けて、6月の大阪城でオカダさんに負けて、G1 CLIMAXでSANADAさんに負けて、辻に負けて、ヒクレオに負けて、(1度顔を上げるもまたうつむいて)ただの噛ませ犬だな、この野郎。ボロ雑巾だよ、ボロ雑巾。でも絶対に、今まで負けてきた借りを返すし、今まで負けてきたこの悔しさは絶対忘れない。忘れたら、俺自身終わりだよ。もう、来年のG1に向けてまた走り出すよ。今日の負けをクヨクヨしてられないよ。(顔を上げて)言ったんだよ。俺は新日本プロレスを世界一の団体だと思っている。その世界一の団体のトップ選手になりたいんだよ。ならなきゃいけないんだよ。(ひざ立ちになって)この負けは絶対に忘れない。俺がな、諦めなければ、今回の負けを忘れなければ、このG1は生きてくるんだよ。終わらせねぇぞ、今年のG1は。(立ち上がって)この悔しい気持ちを持って、来年も、俺がプロレスラーでいる限り、この意志を持って、新日本プロレスのトップに立つぞ!」