12/8【プロレス大賞/天龍プロジェクト】史上初!引退試合でベストバウト受賞 天龍「これで本当に心置きなくプロレス界を去ることができる」(写真あり)
東京スポーツ新聞社制定『2015年度プロレス大賞』でベストバウトを受賞した天龍源一郎が7日、東京・赤坂の天龍プロジェクト事務所で会見。プロレス大賞史上初となる引退試合によるベストバウト受賞、最多記録となる9度目の同賞受賞を果たした天龍は、「これで本当に心置きなくプロレス界を去ることができますよ」と感慨深げに喜びを口にした。
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今年のベストバウトは天龍プロジェクト11・15両国大会で行われたオカダ・カズチカとの天龍引退試合が選ばれた。天龍にとっては99年(vs武藤敬司)以来16年ぶりのベストバウト受賞で、史上最多となる9度目の同賞獲得となった。しかも引退試合がベストバウトに選ばれるのはプロレス大賞史上初。「65歳でね。これも俺らしくていいんじゃないですかね。また一つ冥土への免罪符ができましたよ」と話したように、破天荒なプロレス人生を歩んだ天龍にふさわしい“最後の勲章"となった。
この日、受賞会見に臨んだ天龍は時折、笑顔ものぞかせながら「決して平成のプロレスではないプロレスがベストバウトに選ばれたのがうれしいと同時に、少しは皆さんの気持ちに俺たちの魂が届いたのかなと思う」と喜びの弁。「これで本当に心置きなくプロレス界を去ることができますよ」と感慨深げに話した。
オカダとの引退試合は天龍にとって完全燃焼できた戦いだった。そしてこの一戦は昭和から平成へのバトンタッチという意味合いもクローズアップされた。試合後は「負けたとか、いろんなことの方が相まって癪に障った」と悔しさを味わったものの、後日、オカダが試合後に一礼した写真を見た時、「何かちょっと違った感情がわいてきましたよね。俺はやるだけのことはやったんだなという、達成感というのがありましたね」との思いを抱いた天龍は、「トップの気持ちはトップを獲れた奴しかわからない。ここからが彼のプロレス人生のスタートだと俺は思ってますよ」とオカダにエールも送った。
「えてしてハイスパートのプロレスがプロレスファンって好きなのかと思ったら、意外と心を打つプロレスも好きな人たちがいるんだなってことを今の若い人たちもわかれば、プロレスが原点回帰するのではないか」。そう提言した天龍は最後に「バンザーイ、天龍源一郎!」と万歳三唱で自らを祝福。「いやらしい男だと思うよ、俺は。引退試合でベストバウト獲って、こんな気障な奴いないよ」と天龍節も全開だった。