8/4【全日本】鼓太郎の王道T出場が決定、1回戦で青木と対決
全日本は4日、鈴木鼓太郎が『第5回 王道トーナメント』に出場すると発表した。
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8・3新木場大会で1年9ヶ月ぶりとなる古巣・全日マット参戦を果たした鼓太郎。佐藤恵一と組んで青木篤志&岡田佑介と対戦した試合後、青木から“出戻りの理由"を問われ、「お前とやるためだ」と言い切った。それを受けて青木はジェイク・リーの欠場によって空白となった王道トーナメント1回戦の相手に指名。この日、鼓太郎の2年ぶり4度目の出場と、9・16北本大会で行われる1回戦での青木戦が決まった。
迎え撃つ青木は鼓太郎との邂逅から一夜明けても「自分自身も試合なんかすることはないと思ってたし、しかもそれが全日本のリングでということはないと思ってたし。昨日試合して、そういうふうに言われてね。自分自身も別に…何だろうね。複雑ですよ。それしか言えない」と複雑な感情は変わらない。その一番の要因は鼓太郎が退団と同時に、保持していた世界ジュニアを返上したことにある。「自分もあの時、タイトルマッチやって負けた直後だったから、よりベルトを置いていかれたというか、俺からすると捨てていかれたイメージなんだけど。それが凄く悔しくて、何とかして世界ジュニアってものをみんなで取り合えるものにしなきゃっていうのがあった」と当時の心境を振り返ったように、鼓太郎が去ったあと、青木は世界ジュニアの権威を高めることを第一に戦ってきた。
だからこそ、出戻ってきた鼓太郎をすんなり受け入れることはできない。新木場での対戦を通じて「ちょっとした変化が見えたり、成長と言ったら言い方は失礼になるかもしれないけど、そういう違う部分が伸びてるところがあるのかなと思ったら何もなかった」との印象を抱いた青木は、「それも含めて、別に今の全日本にそんなに必要ではないかな。必要って必ず要るってことでしょ。ではないなと思う」と断言。「俺が勝ったらよ、しっかり反省して、二度と全日本に上がらないでくれ」と通告したように、この一戦で決着をつける構えをみせていた。
☆『第5回王道トーナメント』
[出場選手]
▼諏訪魔(5年連続5度目の出場/第4回優勝)
▼宮原健斗(5年連続5度目の出場)
▼ゼウス(4年連続4度目の出場/現・世界タッグ王者)
▼青木篤志(5年連続5度目の出場/現・アジアタッグ王者)
▼野村直矢(2年連続2度目の出場)
▼青柳優馬(2年連続2度目の出場)
▼岩本煌史(初出場)
▼ジョー・ドーリング(3年ぶり3度目の出場)
▼石川修司(2年ぶり2度目の出場/現・三冠ヘビー級王者)
▼ボディガー(4年連続4度目の出場/現・世界タッグ王者)
▼崔領二(2年連続2度目の出場)
▼佐藤光留(4年連続4度目の出場/現・アジアタッグ王者)
▼TAJIRI(初出場/現・世界ジュニアヘビー級王者)
▼KAI(初出場)
▼ヨシタツ(初出場)
▼鈴木鼓太郎(2年ぶり4度目の出場)
[試合形式]
1回戦から決勝戦まで、PWFルール使用の下、時間無制限シングルマッチ1本勝負で行う
[1回戦]
▼9/12(火)後楽園
宮原vsKAI
ゼウスvs崔
石川vsボディガー
ヨシタツvsTAJIRI
▼9/16(土)北本
諏訪魔vs野村
岩本vs青柳
青木vs鼓太郎
ジョーvs佐藤
[2回戦]
▼9/18(月・祝)大阪
「宮原vsKAI」の勝者vs「TAJIRIvsヨシタツ」の勝者
「ゼウスvs崔」の勝者vs「石川vsボディガー」の勝者
▼9/19(火)名古屋
「諏訪魔vs野村」の勝者vs「岩本vs青柳」の勝者
「青木vs鼓太郎」の勝者vs「ジョーvs佐藤」の勝者
[準決勝&決勝戦]
▼9/23(土・祝)仙台
9・18大阪の勝者同士、9・19名古屋の勝者同士が準決勝で対決
【会見の模様】
▼青木「まぁ、昨日のリング上で言ったとおりですね。何しに来たんだ?と言ったら、自分と戦いたいと。じゃあ戦う場所どこかなと思った時にトーナメントの1回戦欠場する奴が出たんで、そこどうかなというところですね」
――こういう形で再び鼓太郎とシングルで対戦する機会が来るとは思っていなかったと思うが?
▼青木「何かよくわかんないですね。複雑は複雑です。まぁ、自分自身も試合なんかすることはないと思ってたし、しかもそれが全日本のリングでということはないと思ってたし。昨日試合して、そういうふうに言われてね。自分自身も別に…何だろうね。複雑ですよ。それしか言えないかな」
――「負けたら二度と上がるな」と通告していたが、青木選手としては一発でケリをつけて終わらせたい?
▼青木「そうだね。俺としてはそうしたいね。ダラダラいられても困るし。これ俺が言うことじゃないかもしれないけど、鼓太郎が参戦するってことでたぶん選手なり、みんなどういう反応するんだろうと思ってみてたんだよね。で、実際、試合するのは俺と岡田っていうとこで、じゃあ、みんなどうするのかなと思ってたら、結構みんな我関せずというか、触れなくてよかったみたいな空気を感じたんだよね、他の選手から。それってどうなんだろうと思ってさ。実際、俺は今回試合することで複雑な心境になっていて、じゃあ他の選手が当たるってなったら、他の選手もこういう気持ちになるのかなとか、どういう気持ちが生まれるのかなとか思うと、別にどうなんだろうって思っちゃうから。それが歓迎だったり、俺がやってやるっていう人が出てくるんだったらさ、俺はその人にやった方がいいんじゃない?と思うし、たぶん言うと思うけど。実際それが上がってないのも現状だからさ。何とも言えないよ」
――言い方を変えると青木選手の中で今の全日本に鼓太郎は必要ない?
▼青木「そうだね。俺の勝手な考えだから。それはたぶん会社がどう思ってるかは別の考え方として、あの時に選手が何人か抜けていって、ジュニアヘビーの人間も人が少なくなって、どうしていこうというところからスタートしてきたわけで。確かに今現在でいうとヘビーの方が駒は揃ってるし、凄く人がいっぱいいるというのがあるから、ジュニアに勢いがないなというのは確かに自分自身も感じてるんですよね。だけどそれを何とかしないとって思ってるところだったから。ああやって鈴木鼓太郎という、選手としては一流ですから。そこは間違いなく。その人がいることで他の選手がどう刺激を受けるのかと思ってたけど、刺激を受けるというよりも腫れ物に触るような感じを他の選手から感じたんでね。どうなのかなってとこです。話してても俺もよくわかんないもんね。だんだんだんだん(苦笑)」
――青木選手の怒りは鼓太郎選手が退団時、世界ジュニアのベルトを返上したことからきている?
▼青木「それはもちろんそうだし、それ以外のこともそうだし。やっぱりチャンピオンとしてベルトを持っていて、退団をするからこのベルトはいらないって言われたら、じゃあ今までそれを目指してた人たちって何なんだろうって。実際、自分もあの時、タイトルマッチやって負けた直後だったから、よりベルトを置いていかれたというか、俺からすると捨てていかれたイメージなんだけど。それが凄く悔しくて、何とかして世界ジュニアってものをみんなで取り合えるものにしなきゃっていうのがあったから、そういうことを考えるとね。いろいろ怒りだけじゃなくて、いろんな感情が出てくるんで。久々に昨日、試合をして、実際に試合をやったらわかりますけど、やっぱり凄いなと思いました。だけど凄いなと思ったけど、逆に言うとやめる前と変わってないなっていうのが。全然変わってないや、この人って。凄い変わって、ちょっとした変化が見えたり、成長と言ったら言い方は失礼になるかもしれないけど、そういう違う部分が伸びてるところがあるのかなと思ったら何もなかったんでね。それも含めて、別に今の全日本にそんなに必要ではないかな。必要って必ず要るってことでしょ。ではないなと思う」