【WWE】ゼインとオーエンズが地元カナダで遺恨決着戦へ ピアースGMが「非公式試合」の条件付きで決定 2025/2/18

 ロウが現地時間17日、ノースカロライナ州シャーロットで行われ、アダム・ピアースGMが「非公式試合」の条件付きで承認し、サミ・ゼインとケビン・オーエンズが二人の地元・カナダで開催される『イリミネーションチェンバー』で非公式試合ながら遺恨対決に臨むことになった。

 オーエンズは2・1『ロイヤルランブル』における統一WWE王座ラダー戦で王者コーディ・ローデスに敗北。試合後、大ダメージを負ったオーエンズを盟友・ゼインが介抱した。が、2週間前のロウでオーエンズはイリミネーションチェンバー戦予選でCMパンクに敗れた試合後のゼインを襲撃。パッケージパイルドライバーで病院送りにした。

 怒りに震えるゼインは「復帰がいつになるかわからないが、その時が来たら俺たちは再び戦うことになる。言っておくが、楽しい試合にはならないぞ」と宣戦布告。オーエンズも「お前は本物の苦痛を知らない。俺とまたやりたいって? 俺たちの始まりの場所であるカナダでやろう。トロントで開催の『イリミネーションチェンバー』で苦痛を与えてやる」と3・1トロント大会を舞台に指定していた。

 この日、ゼインがオープニングに登場。「この数週間、リハビリしていたんだが、サミ・ゼインとケビン・オーエンズの歴史を思い返していた」と切り出すと、「俺たちは全キャリアを通してずっと一緒だった。モントリオールの公民館からインディー団体、NXTからWWE、レッスルマニアのメインイベントまで一緒だった。そんなに長ければ裏切りもある。そのたび水に流してきた」とオーエンズとの関係を振り返った。

 だが、ゼインは「今回は絶対に許さない。今回は今までとは違う。ヤツは警告でも出世のためでもなかった。俺のキャリアを終わらせようとしたんだ」と言い切った。「残念ながら俺はまだ終わってないんだよ! まだここに立っている。首の調子は100%ではないが戦える。ケビン、『イリミネーションチェンバー』に行くって? 俺もトロントに行く」と3・1トロント大会での対決に乗り出す構えをみせた。

 ここでアダム・ピアースGMが現れた。「お前もケビンもやりたいのはわかる。みんなも見たいだろうし、俺だって見たい。だが、答えは出ただろ。俺もニックもノー。役員会も医者もノーだった。今の君に試合は無理だ。俺だって試合を組みたい。だが、答えはノーだ」との見解を示すと、ゼインは「ノーなんて言わせないぞ。アダム、試合を組むまでリングを降りない」と強硬姿勢をみせた。

 それでもピアースGMは「俺が公認できないのはわかるだろ? ケビンがイスで君の首を挟んでも、ケビンが君を客席で殴り倒しても、ケビンがまた君にパイルドライバーをしても止められない。レフェリーがいなければ、ルールもない。WWEは一切責任を負えない」と毅然とした態度で拒んだ。

 だが、ゼインもかたくなそのもの。リングを降りてピアースGMのもとに歩み寄り、「俺がケビンの首にイスを挟んでも、俺がヤツを客席でぶちのめしても、俺がヤツにパイルドライバーをしてもお前には止められない。それを踏まえて言う。とっとと試合を組め!」と迫った。これにはピアースGMも「トロント『イリミネーションチェンバー』ケビン・オーエンズvsサミ・ゼインだ。だが、サミ覚悟しろ。非公式試合だ」と条件付きでようやく認めた。

 長年苦楽をともにしてきたゼインとオーエンズだが、直接対決する以外に遺恨を清算する方法はなさそう。二人の地元・カナダで両者の一騎打ちが非公式試合ながら実現することになった。

 今回のロウの模様は日本国内ではABEMAにて放映された。