【新日本】NJC覇者・フィンレーが4・5IWGP戦へ“10周年戴冠"を予告「なるべくして王者になる」 2025/3/21

 『NEW JAPAN CUP 2025』覇者デビッド・フィンレーが優勝から一夜明けた21日、東京・中野坂上の新日本事務所で会見。4・5両国大会でのIWGP世界ヘビー級王座挑戦が決まり、「なるべくしてなる。IWGP世界王者にな」と新日本参戦10周年の節目での最高峰ベルト戴冠を予告した。

 フィンレーは3・20長岡大会における決勝戦で海野翔太を破り、NJC初優勝。リタイアとなった昨年の無念を晴らした。この結果、4・5両国大会でIWGP世界ヘビー王者・後藤洋央紀への挑戦が決定。優勝から一夜明け、フィンレーは両国大会の名称『SAKURA GENESIS』を意識してか、鮮やかなピンク色のジャケットで会見に登場した。

 「今までの俺のNEW JAPAN CUPの戦績を昨日調べてみたところ13勝2敗。他の選手と比べても一番いい成績を保っていることを改めて数値にして分かった。これは俺がベストレスラーであることを証明するだけでなく、その他の名だたる選手を倒してきたという証明でもある」と豪語したフィンレーは1・4東京ドーム大会でIWGP世界ヘビー戦を争ったザック・セイバーJr.と海野を破っての優勝を強調。もちろん春の栄冠は通過点に過ぎず、「今この目の前にあるNEW JAPAN CUPのトロフィーはこれから俺が勝利を重ねていって、いろいろな王者になっていく過程に過ぎない」と言い切った。

 王者・後藤とは昨年10・14両国大会におけるGLOBAL王座戦以来、半年ぶりの再戦となる。「俺と戦ったことによって、あいつの新しい成長を促すことになったのではないか。たまたま今、王者になることができているが、それは紛れもなく俺のおかげでそういう成長ができたと思うし、そういう幸運をつかむことができた」と上から目線のフィンレーは「俺が去年のNJCに出場し続けていたら優勝していたことは間違いないし、その勢いで内藤を倒し、今現在もIWGP王者であり続けていたことも間違いないだろう。お前のような選手が再び脚光を浴びることはなかっただろうし、もちろん後藤革命なんてことも存在しなかった」と断言。「おとぎ話の時間はもう終わりだ。4月の両国では現実を見せつけてやる」と“後藤革命"に引導を渡す構えをみせた。

 フィンレーにとって4月5日は2015年に新日本道場の門をたたいた特別な日。ちょうど10年後、自身初となる両国メインで最高峰ベルトに挑む。「一番最悪なことに俺の父親と比較することをお前らはやめなかった。俺は誰かと比較されることが一番嫌いなんだ」というフィンレーは「俺は単純に一番ベストなレスラーであるし、俺の比較対象というものは存在しない」と豪語。「俺が次のIWGPチャンピオンになったあかつきには、父親に対してIWGPのベルトを叩きつけてやろうと思っている。それは感謝を述べるという意味ではなく、『クソヤロー、これで俺がお前より強いってことを証明したよ』ってことをあいつに伝えてやろうと思っている」と二世レスラーとして長年つきまとってきた父デーブ・フィンレーの呪縛を完全に払しょくするつもり。そして「2025年4月5日、俺が生まれもって、なるべくしてなる。IWGP世界王者にな」と10周年の節目での頂点君臨を予告してみせた。

【会見の模様】

▼フィンレー「まず昨日の俺の勝利に対してお礼を言わなければいけないヤツが何人かいるよな。まず一人目はレッドシューズ海野。昨夜、俺のおかげでお前の息子は救われた。俺のおかげでお前の息子は道場に入門したての10代の頃の輝きを取り戻すことができたんじゃないのか。ただ、気持ちや根性だけではNEW JAPAN CUPは優勝することができない。REVELにならないと優勝することはできないんだ。後藤の子供、俺が昨日勝利したことによって、後藤一家の悪夢が始まったな。今までお前らがやってきたような嘘っぱちのハッピーエンドはもうないよ。次の『SAKURA GENESIS』でお前らの子供も現実に引き戻してやるから、前もってお礼を言っておくといいだろう。そしてファンのお前ら。俺が優勝した途端に手のひら返したように『昔からずっと応援してました』『信じてました』。嘘ばっかつくんじゃねえよ。お前らが俺を応援してなかったってことは知っている。ただし、このNEW JAPAN CUP優勝者、そして次期IWGPチャンピオンの俺に対してお礼を言うことを忘れるな。そしてもちろん後藤。お前は俺に対して一番お礼を言わないといけない人間なんじゃないか。俺がもし去年、NEW JAPAN CUPでドクターストップで途中欠場しなかったら、今の新日本の光景は大きく変わっていただろう。お前のような選手が再び脚光を浴びることはなかっただろうし、もちろん後藤革命なんてことも存在しなかった。俺が去年、NEW JAPAN CUPに出場し続けていたら優勝していたことは間違いないし、その勢いで内藤を倒し、今現在もIWGP王者であり続けていたことも間違いないだろう。俺は現時点でIWGP王者ではない。なぜならこれは俺が選んだ道だからな。俺はあえていばらの道を選んだ。そして新たに自分の名前を歴史に刻む。その目標でやってきた。俺が新しい道に進んでいた、その間にも人々は絶えず俺のことを他の者と比べ、いろんな噂を流していた。周りの同じような選手と比較されたし、前のBULLET CLUBのリーダーとも比較された。そして一番最悪なことに俺の父親と比較することをお前らはやめなかった。俺は誰かと比較されることが一番嫌いなんだ。そして俺のことをそういう比較対象にしていいんだとファンに思われることが腹立たしい。なぜなら俺は単純に一番ベストなレスラーであるし、俺の比較対象というものは存在しない。俺は俺自身であり続ける。後藤、お前がIWGPチャンピオンになった時、お前が父親の墓に行って報告したのを知っている。その報告は少し遅すぎたと思うが、お前がその行動に出た気持ち、俺にも理解できるよ。実をいうと俺が次のIWGPチャンピオンになったあかつきには、俺も同じように自分の父親に対してIWGPのベルトを叩きつけてやろうと思っている。それは父に対して感謝を述べるという意味ではなく、『クソヤロー、これで俺がお前より強いってことを証明したよ』ってことをあいつに伝えてやろうと思っている。とても面白いことだが、俺が21歳の頃、母国を離れて日本でキャリアをスタートさせたのが2015年4月5日のことだった。そして2025年4月5日、俺が生まれもって、なるべくしてなる。IWGP世界王者にな」

――シングルトーナメント初優勝となったが、NJC優勝から一夜明けてどんな思いがある?

▼フィンレー「確かにNEW JAPAN CUPに優勝するのは初めてだった。ただ、面白いことに今までの俺のNEW JAPAN CUPの戦績を昨日調べてみたところ13勝2敗。他の選手と比べても一番いい成績を保っていることを改めて数値にして分かった。これは俺がベストレスラーであることを証明するだけでなく、その他の名だたる選手を倒してきたという証明でもある。例を上げるとWRESTLE KINGDOMでメインイベントを張った二人のレスラーを倒して優勝したってことは紛れもない事実。今この目の前にあるNEW JAPAN CUPのトロフィーはこれから俺が勝利を重ねていって、いろいろな王者になっていく過程に過ぎない」

――昨日の試合後、海野に対して「俺のようになりたかったら、俺の道を進むべく道だ」と言っていたが、それはWAR DOGSへの勧誘だった?

▼フィンレー「そうでもあるし、そうでないと受け取ってもらっても別に構わない。正直言って海野の存在というのは他の誰と比べても俺に近しい存在だと感じている。なぜなら二世の選手であるし、父親の期待やファンの期待というものを常に背負って戦ってきた選手だと思う。それは俺も同じ経験をしているし、その思いを乗り越えて今の俺がある。今あいつがどういうことで悩んでいるのか詳しいことはわからないが、俺のようにそういった声や重圧に押し潰されず、ダイアモンドとして輝きを放ち、生まれ変わるためには俺の真似をするのが一番じゃないかと考えている」

――IWGP王者・後藤選手に対して辛らつな発言があったが、昨年10月にGLOBAL王座をかけて戦った後藤選手と今のIWGP王者・後藤選手に感じる変化はある?

▼フィンレー「確かに去年の10月と比べて後藤は成長したと思う。それはなぜかと言うと、俺と戦ったことによって、あいつの新しい成長を促すことになったのではないか。そのきっかけとなったのは紛れもなく俺が観客の前であいつの家族を泣かせるような勝ち方をした。そのおかげだと思っているし、当時、後藤にとって最後のIWGP挑戦という意味合いもあの試合にはあったと思っている。ただ、幸運なことに、その次どうやってまたIWGP挑戦の機会を得たかというと、WRESTLE KINGDOMのランブル戦で勝利する、相手選手をトップロープから押しのければ勝てるという、よくわからない状況で挑戦権をつかんで、たまたま今、王者になることができているが、さっきも言ったように、それは紛れもなく俺のおかげでそういう成長ができたと思うし、そういう幸運をつかむことができた。ただ、おとぎ話の時間はもう終わりだ。4月の両国では現実を見せつけてやる」

――両国のメインイベントは初めてになるが特別な思いはある?

▼フィンレー「会場によって、どこの会場で俺がメインイベントを張るかによって自分の戦い方を変えるとか、特別な思いがあるとかは全くない。東京ドームのメインイベントでも、後楽園ホールのメインイベントでも、静岡のメインイベントでも俺は毎回同じことをやるだけだし、相手を叩きのめして勝つだけだ」