プロレス/格闘技DX

　スマックダウンが現地時間1日、ニュージャージー州ニューアークで行われ、『サマースラム』での統一WWE王座戦を目前にジョン・シーナとコーディ・ローデスが最後の対面。王者・シーナは「目が覚めた」と脱ヒールを宣言した。

　史上初の2連戦で開催される『サマースラム』。2日目のメインは4月のレッスルマニア以来の再戦となる統一WWE王座ストリートファイト戦で、王者・シーナとキング・オブ・ザ・リング覇者・コーディが対決する。2週間前、サマースラムでの王座戦を拒むシーナをコーディがKOし、調印書にサインさせた。そして先週は「本物のジョン・シーナと戦いたい」と希望していた。

　この日、両者がタイトルマッチ前最後の対面を果たした。オープニングにシーナが登場。歓声と罵声が交錯する中、マイクを手にすると、口を開く前にコーディが現れた。両者はリング中央でしばし対峙。シーナが「俺は疲れているって言ったよな? サマースラム出場は厳しいと伝えた。お前はそれを無視し、俺を襲った。無理やりサインもさせた。しかも最も危険な試合形式、サマースラムで最高位の王座戦ときた。お前に言うことは一つだけ。ありがとう」と意外にも感謝を口にした。

　「俺は25年間努力してきた。誠実にリスペクトを貫いてきた。それを5ヵ月前、台無しにしてしまった。誰かの話題作りに乗っちまったせいでな。時は経って仲間はみんな去ってしまった。独りになった。自分を偽っていた」と続けたシーナは「俺はこれを持って引退したい。引退試合のあと、これを持ち帰りたい。プロレスをぶっ壊すためじゃない。俺はプロレスを愛している。引退後もみんなに俺を忘れて欲しくないからだ」とベルトを掲げながら王者としての引退にかける思いを語った。

　そしてシーナは「コーディ、お前は友として正しいことをしてくれた。目が覚めた。戦うしかないってな」とキッパリ。「試合ではなく戦いだ。本当の俺を引きずり出す激しい戦いだ。命がけじゃなきゃ戦う資格がない。WWEにジョン・シーナが帰ってきたぜ!」と脱ヒールを宣言。「そんなに欲しけりゃ、こいや! チャンプはここだ!」と決め台詞を叫び、場内は割れんばかりの大歓声、そして「シーナ!」チャントの大合唱となった。

　対するコーディは「おかえり、ジョン・シーナ」とシーナの目覚めを歓迎。缶ビールを手渡した。シーナも握手で応じ、サマースラムでの健闘を誓い合うように二人で乾杯した。シーナがベビーフェイスに復帰したことで、コーディの希望が叶うことに。反則裁定なしのストリートファイト戦ながら両者の再戦は正々堂々の真っ向勝負となるか。

　今回のスマックダウンの模様は日本国内ではABEMAにて放映された。