プロレス/格闘技DX

　11・3両国大会へ向けた公開会見が30日、都内で行われ、DDT UNIVERSAL王者・鈴木みのるがダブルタイトルマッチで対決するKO-D無差別級王者・上野勇希の左足を公開破壊した。

　鈴木は3・20後楽園大会で上野を破り、UNIVERSAL王座を奪取。ここまで5度の防衛に成功してきた。対する上野は9・28後楽園大会でKO-D無差別を奪還。DDT史上初となる2冠戦による鈴木との雪辱戦が決まった。

　この日、両者が公開調印式に登場。ピリピリムードの中、ともに調印書にサインした。重い口を開いた鈴木は「やっとDDTの最高峰KO-Dまでたどり着いたという気持ちと、これが終わりではなく、新しい始まりだと思って楽しみたい」と宣言。対する上野は「このプロレス界で一番強い人は自分の好きに生きてるヤツだと思っていて、僕の中で一番好きに生きてるのは鈴木みのる」と評したうえで、「僕ももっと自由に生きていきたいと思う中で、鈴木さんの持つUNIVERSALが欲しい。それを思って進めていけば、KO-D無差別は守られる。両国のメインイベントで勝ち名乗りを受け、DDTでさらに夢に向けて進んでいくことができる。鈴木みのるに勝って、ベルト2本持って帰りたいと思います」と集まったファンの前で誓った。

　10・19後楽園大会ではKO-D6人タッグ王座をかけて対戦したばかり。上野は「鈴木みのるが強すぎる。凄すぎる、面白過ぎるというのは全く変わらず。タイトルマッチを経て、殴って殴られるのが楽しみ」としたうえで、「やっぱり僕が勝たなきゃいけないなと思いました」と断言。「上野がKO-Dを獲ったから、あの日、足が動いたんだし。楽しみしかない」という鈴木は「よく“1回勝ってる相手に興味湧くんですか?"って聞かれるんだけど、俺は1回面白いと思ったら、相手が嫌がろうが何しようが、100回でも200回でもやりたい」と上野との再戦に臨む思いを語った。

　上野に対して報道陣から「2冠王になったら、その先の未来を描いているか?」との質問が飛ぶと、鈴木は「獲ることはない」とピシャリ。上野は「UNIVERSALを獲ろうと思ったら、結果的に2冠王になるという戦いになります。2冠王になって何かするというのはまだ想像できないですから、とにかくUNIVERSAL王座を鈴木みのるから獲ります」と返答し、ダブルタイトル戦に全神経を集中する意向を示した。

　フォトセッションになると、2人は視殺戦を繰り広げた。上野が先に退場しようとすると、鈴木は左足にイス攻撃をお見舞い。止めに入った今林久弥GMをイスで殴打した鈴木はヒールホールドで上野の左足を絞め上げた。あわてて制止した松井幸則、木曽大介両レフェリーにも暴行を働くと、「上野君、遊びましょ!」と捨てゼリフを吐いて会見場を後にした。

　鈴木が公開会見の場で上野の左足を破壊。5日後の両国大会までに上野がどこまで回復できるか気がかりな状況となった。