【新日本】1・4棚橋引退試合「棚橋vsオカダ」が正式決定 オカダ「ボコボコにして涙の雨もたくさん降らせる」 2025/11/9

 棚橋弘至引退試合(1・4東京ドーム)のカード発表会見が9日、都内で行われ、「棚橋弘至vsオカダ・カズチカ」が正式に決まった。

 1・4東京ドーム大会を56日後に控えるこの日、棚橋引退試合のカードが決まった。前日の11・8安城大会にオカダが電撃登場。試合後の棚橋と向き合うと、「2026年1月4日、よかったら僕がやりますよ」と名乗りを上げた。そして一夜明けて正式決定。両者同席のもと発表会見が行われた。

 2012年のレインメーカーショック以来、名勝負を紡いできた両者の一騎打ちはオカダの新日本退団直後の昨年2・11大阪大会(オカダが勝利)以来、約2年ぶり。1・4東京ドーム大会では2013年、2015年、2016年と3度対戦し、棚橋の2勝1敗の戦績が残っている。

 オカダは昨年2・24札幌大会以来約2年ぶりの古巣・新日マット参戦。「自分の中でのベストバウトっていうか絶対一番忘れられない試合が東京ドームで棚橋さんに勝った試合」といい、「引退試合の相手、僕しかいないでしょう」と断言。「しっかり棚橋さんが社長業に専念できるように。この棚橋さんの引退試合からの方が大変だと思いますので、そこから社長としての手腕をしっかり見せてもらえたら」とキッチリ引導を渡す構えをみせた。

 “AEWのオカダ"としては新日マット初登場となる。現在、オカダはAEWマットでドン・キャリス・ファミリーの一員としてヒールファイトを展開している。登壇時、笑顔で中指を突き立てて片鱗をのぞかせたオカダは「新日本時代のレインメーカーだってイメージは昨日でおしまい」と強調し、「次はしっかりAEWのオカダ・カズチカを見せたいと思いますし。AEWでは好き放題やらせてもらってますので、また違ったオカダ・カズチカを皆さんにお見せできるんじゃないかな」と予告した。

 そこでオカダは容赦なく棚橋を介錯するつもり。「棚橋さんの引退試合はしっかりとカネの雨を降らせて、涙の雨もたくさん降らせていただけたら」と不敵な笑みを浮かべ、「いろんな意味で皆さんを泣かせたいなと。引退が寂しいじゃなく、もうオカダやめてあげてよというぐらいボコボコにしたいなと思います」と宣言。そのためには手段を選ばない構えで「本当に金的しちゃうかもしれないですし。金的してから丸め込んで3カウントで、情けなく終わってもらうこともあるかもしれない」とダーティー勝利も示唆した。

 対する棚橋はようやく引退試合の相手が決まった。「やっぱり僕は因縁のあった相手ともう一度やりたいという思いがありました」というだけに申し分のない最後の相手となる。オカダに感謝した棚橋は「まだまだできるぞって思われて辞めるのか、棚橋もうボロボロだし、しょうがないなって思われて辞めるのか。後者にならないように最高のコンディションで臨みます」と誓った。

 そのためにも勝利で有終の美を飾る。「僕を超えていった選手っていうのはいっぱいいて、もう引導はもらいすぎたんで、在庫はあるので、引導はもういらないですね」と言い切った棚橋は「レインメーカーとして凱旋してきた時のレインメーカーショック、古い話になりますけどね。あそこから始まった物語ですから」とオカダとの強い関係性をかみしめつつ、「トータルではだいぶ負け越していて、もう残り1試合じゃ逆転は出来ないんですけど、こと東京ドームに関しては2勝1敗と分がいいっていうデータがありますので。これで並ばれるのは嫌なので、しっかり勝って」とドームでの対オカダ勝ち越しを決める構え。そして「まず東京ドームにカネの雨を降らせてもらって、そのあと時間的には夜になりますけど、太陽が明るく照らすようなドーム大会になれば」と最後の花道を描いた。

☆1/4(日)東京ドーム『WRESTLE KINGDOM 20 in 東京ドーム 棚橋弘至引退』14:30開場、16:00開始

▼棚橋弘至引退試合
オカダ・カズチカ
vs
棚橋弘至

▼IWGPジュニアヘビー級王座次期挑戦者決定4WAYマッチ
SHO
vs
藤田晃生
vs
石森太二
vs
エル・デスペラード


【会見の模様】

▼オカダ「AEWのオカダ・カズチカです。無事に2026年1月4日、棚橋さんとの引退試合が決まりました。天龍さんと引退試合した時はなんかこう昭和のプロレスが終わったなという感じがしましたけども、棚橋さんと東京ドーム何回もやってた時は、あの時は平成でしたんでね。平成のプロレスを終わらせていきたいなと思います。東京ドームで棚橋弘至倒すの手強かったですからね。しっかりと気を抜かずにやっていきたいなと思います」

▼棚橋「あらためまして、新日本プロレス100年に一人の逸材・棚橋弘至です。まず、引退試合の相手を引き受けてくれたオカダに感謝します。ありがとう。ただ、ここ数年、ずーっと負けてますんで。4連敗かな。5連敗? してますんで。そして何よりレインメーカーとして凱旋してきた時のレインメーカーショック、古い話になりますけどね。あそこから始まった物語ですから。借りを返してないし。なかなか引退試合で勝って辞めていくっていう選手はいない、少ないから。僕は一人知ってますんで。全力を出し切れる相手なんで。まだまだできるぞって思われて辞めるのか、棚橋もうボロボロだし、しょうがないなって思われて辞めるのか。後者にならないように最高のコンディションで臨みます」

――昨日のリングでオカダ選手と向き合った気持ちは?

▼棚橋「愛してまーすのとこで曲が変わって、思わずニヤっとしてしまいましたね。自分のレスラー人生の中でつながった縁だと思ったので、うれしかったですよ」

――新日本を離れて1年8ヵ月、その間、社長となり引退発表したが、アメリカでどのようにみてきた?

▼オカダ「正直そんなに見てないというか。僕もアメリカで戦ってるのが精いっぱいなんで。でも引退試合の相手、僕しかいないでしょうという気持ちはありますし、しっかり棚橋さんが社長業に専念できるように。この棚橋さんの引退試合からの方が大変だと思いますので、そこから社長としての手腕をしっかり見せてもらえたらなと思います」

――午前中、雨で晴れてきたがどのような気持ちで会見を迎えた?

▼棚橋「雨と太陽。僕の太陽の天才児っていうイメージがあって、太陽、晴れっていうイメージがあったかもしれないですけど。まず東京ドームにカネの雨を降らせてもらって、そのあと時間的には夜になりますけど、太陽が明るく照らすようなドーム大会になればというイメージですね」

▼オカダ「僕もちょっと時差ボケで雨が降ってるの全然知らなかったんですけども。そのあとにちょっと今日、外に出たんですけど、まだ雨降ってたかなっていう感じでしたので。別に太陽が出た感じもせず、ずっと曇ってたような一日だったのかなと思いますので。申し訳ない。棚橋さんの引退試合はしっかりとカネの雨を降らせて、涙の雨もたくさん降らせていただけたらなと思います」

――新日本を退団後、AEWで現在統一王座を保持するなど活躍してきたが、アメリカに行ってどのように変わったオカダ・カズチカを見せたい?

▼オカダ「昨日はちょっと過去の入場曲であったり、外道さんもいたり。外道さんも次は一緒にいてもらおうかなと思うんですけれども、エモさはもう終わりかなと思って。次はしっかりAEWのオカダ・カズチカを見せたいと思いますし。AEWでは好き放題やらせてもらってますので、また違ったオカダ・カズチカを皆さんにお見せできるんじゃないかなと。新日本時代のレインメーカーだってイメージは昨日でおしまいかなと。本当に金的しちゃうかもしれないですし。金的してから丸め込んで3カウントで、情けなく終わってもらうこともあるかもしれないですし。そこはどんな戦いをしてるか気になる方はぜひAEWを見てもらって。そんなAEWで僕がこの2年弱やってきたものをまた見ていただけたらと思います」

――引退試合へどんな相手を浮かべて過ごしてきた?

▼棚橋「そうですね。いろんなパターンが引退試合はあるかなと思って。所属選手と、若い選手とやって、そういった思いをつなぐのか。それとも話題性を意識してするのかっていう、いろいろ選択肢はありました。やっぱり僕は因縁のあった相手ともう一度やりたいという思いがありましたので。そうすると絞られてくる。そういった中で決めました」

――オファーされた時の気持ちは?

▼オカダ「僕がお話もらって、俺しかいないよねっていう感じでしたし、本当に棚橋さんと引退試合に限らず戦いたかった人はたくさんいると思うんですよ。本当に日本だけに限らずAEWでもたくさんいますし。変わりじゃないですけど、その人たちの分もしっかり棚橋弘至を倒したいなという感じですね。いつ話もらったか、外道さんに聞いてください」

――過去1・4のメインで3回シングルで戦い、今回が4度目になるが、どんな過去との違いを見せたい? 違う光景を見たい?

▼棚橋「トータルではだいぶ負け越していて、もう残り1試合じゃ逆転は出来ないんですけど、こと東京ドームに関しては2勝1敗と分がいいっていうデータがありますので。これで並ばれるのは嫌なので、しっかり勝ってっていうイメージです」

▼オカダ「やっぱり僕の自分の中でのベストバウトっていうか絶対一番忘れられない試合が東京ドームで棚橋さんに勝った試合なので。それを上回れるように、しっかりといい試合をして東京ドームを楽しみたいなと。それだけお客さんも来てくれると思いますし。まあ、いろんな意味で皆さんを泣かせたいなと。引退が寂しいじゃなく、もうオカダやめてあげてよというぐらいボコボコにしたいなと思います」

――オカダ選手から「平成を終わらせる」と発言があったが?

▼棚橋「平成を背負ってたんだなっていう。あらためて、そんな言ってくれてうれしいですね。ただ、僕を超えていった選手っていうのはいっぱいいて、もう引導はもらいすぎたんで、在庫はあるので、引導はもういらないですね」